|
[ 単行本 ]
|
カウントダウン・ヒロシマ
・スティーヴン・ウォーカー ・横山 啓明
【早川書房】
発売日: 2005-07-15
参考価格: 1,890 円(税込み)
販売価格: 1,890 円(税込)
中古価格: 840円〜
( 通常24時間以内に発送 )
|
・スティーヴン・ウォーカー ・横山 啓明
|
カスタマー平均評価: 5
たくさんの方に読んでいただきたい本です。 ずっしりと重い本です。
読み進むのがつらい場面もあります。
けれども最後まで読ませる力のある本です。
それぞれの立場からのリアルな描写は説得力がありました。
原爆写真をはじめて見せられた小学生のころ、
座席を回ってきた写真集に触れるのがとても恐ろしかった。
悲惨さを教わり、反戦と平和を教わり、
でも、なんでこんなことになったのかは、教えられませんでした。
この本を読んだあと、何冊か戦史を読みました。
先日テレビで被爆者のH氏が、2度平和記念資料館に行ったがどうしても入ることができず引き返した、とお話しでした。
あの飛行機を公開するなんて、ともおっしゃっていました。
けれどもこの本に書いてあるのは興味本位の証言の羅列ではありません。
体験者でないから手にとって読める本なのかもしれません、
でも、たくさんの方に読んでいただきたい本です。
良質なドキュメント 映画を見てた後、物足りなさを感じる事は少なくない。そしてそれが全てではないにせよ、原作を読む事によって物足りなかった物が満たされる経験もまた少なくない。登場人物の人物描写や心理的な動き、後に続く目に見えない伏線、舞台設定の背景状況などが直接または行間を読む事によって埋められていくからだ。本作も映画化するならば、原作との乖離は不可避となるだろう、上映時間には制約があるのだから。 原子爆弾のアイディアを思いつき、ドイツが同じように考えているのではないかとの懸念から、アインシュタインと開発を急いだ原子物理学博士レオ=シラードが、ニューメキシコでの初の爆破実験前にその使用を思いとどまるようにと嘆願書を同僚たちに署名させるべく努力していた。 陸軍長官ヘンリー=スティムソンは原爆製造計画を指導する中心人物の一人であったが、トルーマン大統領に天皇制の存続を降伏条項として認めれば、日本は降伏を受け入れる可能性が増大し、原爆を使用しなくてすむと進言。連合軍最高司令官アイゼンハワー、ホワイトハウスの参謀の一人ウィリアム=レイヒ提督、カーティス=メイ将軍等も原爆投下に異議を唱えた。 研究者・軍関係者等の内でも限られた人はおろか、実際に投下するB29の搭乗員でさえ出撃直前まで原爆の存在は知れされず、その研究を守るため盗聴・検閲・身元調査等ゲシュタポ並みのチェックが常に行われていたにもかかわらず、実験から関わったクラウス=フックスというソ連スパイが潜入し、原爆開発状況は筒抜けであった。 爆撃部隊には、複数の殺人犯を含む重罪犯が脱獄後偽名で入隊しており、軍もそれは掴んでいたが、その飛行技術のみが重要視され、任務終了後には罪は帳消しとなった。 トルーマン・スターリン・チャーチル・裕仁の策略が交錯する。
「トリニティ」への回帰 出来事は、いくつもの側面から語られるが、同時に複数の側面から語られることは少ない。また、出来事の体験者には、それぞれの語りがあり、共通点こそ見出せても、同じものであることはほとんどない。これらのことが、語られた出来事を擬似的に体験する上で、見えない壁となり意外と厄介であるように思われます。 いまさら、またか、という感すらもすでに、またか、という印象を受けることもあるこの類(戦争など)の書籍において、出来事を精緻に再構成するという強い意志によって生み出された作品ではないかと思います。 なお、原作Shockwaveを購入してみたのですが、 翻訳も原作同様、素晴らしい成果を挙げられているような気がします。
多角的な視点と、重い読み応え 広島への原爆投下のカウントダウンを、多角的に再現したノンフィクション。取り上げられるのは、ニューメキシコ州での実験から、運命の日、1945年8月6日までを、J・ロバート・オッペンハイマーら、ロスアラモス研究所の科学者たち、ポール・ウォーフィールド・ティビッツ大佐ら、「エノラ・ゲイ」の乗務員たち、ハリー・S・トルーマン大統領を始めとする政府や、軍上層部たち、昭和天皇を始めとする、大日本帝国の軍及び政府の上層部たち、そして、何よりも実際に被爆した広島市民、そして目撃者たち… あらゆる立場から、人類史上に残る事件≠振り返る。 読みながら思ったことは、まずひとつ。 「これが、現実に起きたことじゃなければ…」だ。 極めて不穏当な表現だが、本として非常に面白い=Bこれが、単に空想の世界の出来事であったら、どんなによかったことだろう。 爆弾投下以後の描写は、凄惨を極める。 地獄絵図という言葉すら、あまりに軽く、空虚に過ぎるのだろう。それでも恐らく実際の光景には、遠く及ばないはずだ。爆弾投下直前のカウントダウン描写には、慟哭に近い感情すら呼び起こされる。そして、投下後の描写には、感情の持ってゆき先が見当たらない。それでも、そんな事態に至った経緯を詳細なインタビューと資料で、緻密にたどったこの本には、とてつもなく重い読み応えがある。 著者は、ロンドン在住の元BBCドキュメンタリー監督。 だが、米国人などによくあるような「原爆投下はしかたがなかった」的な歴史観にとらわれてはいない。その事態を招いた政情や、政治家たちの判断を冷静に振り返りながら人類史上類を見ない非人道的な大量殺人≠ナあった、との視点を欠かさない。 もちろん、歴史観というものにこれが正解≠ェない以上、100%ということはあり得ないとは承知しているんだが、可能な限りフェアな立場から、この事件を振り返ったドキュメントに思える。
|
|
[ 文庫 ]
|
独ソ戦史 焦土作戦〈下〉 (学研M文庫)
・吉本 隆昭 ・パウル カレル
【学習研究社】
発売日: 2001-01
参考価格: 735 円(税込み)
販売価格: 735 円(税込)
中古価格: 262円〜
( 通常24時間以内に発送 )
|
・吉本 隆昭 ・パウル カレル
|
カスタマー平均評価: 5
不朽の名作! この10年間では、寝床で一番よく読んだ本です。
第2次世界大戦の裏側、ドイツとロシアの戦いをドイツ側(負けた側)の沢山の人からの聞き取りで書かれたノンフィクション作。
特に「焦土作戦」の後半は、一つの国家、民族が滅んでゆく壮大な叙情詩である。
圧倒的な兵力差のロシア軍を相手に、勝利を治めてた智将マンシュタインがヒトラーから罷免されてからの東部戦線はガタガタに崩れ始めてゆく。
絶望的状況下にあっても前線の指揮官、兵の勇気、努力、自己犠牲的精神は米、英、日の戦史では見当たらない。
東部戦線での約束事みたいのがある。それは
「決して捕虜になるな!」
日本のような玉砕、とか生きて捕囚の辱めを受けるな、という精神的なものでなく、ロシア軍の捕虜になると負傷者であろうが、民間人であろうがおかまいなく残虐な殺され方をしたのだ。(詳しく書くと誰も暗くなるので書かない。)
だから命がけでものすごく戦う。アメリカみたいに休養もない。
マイナス25度?40度の猛烈な寒気の中戦い、ぬかるみで一歩も進めない状態を救出作戦のために向かう。
とにかくドイツ人指揮官は死守命令に従い何千、何万の部下を犬死にさせるか、良心に従い自己判断で撤退(その場合命令不服従で自分は銃殺!)どっちにするかの選択でものすごく苦悩するのだ。
そして最終的な決断をするのだが、ものすごくドラマチックだ!
とにかく一番上に立つ指導者(ヒトラー)が頑迷だと、何十万の人間が犠牲になってしまうというのである。
作者のパウル・カレルはそれを読み応えのある一級の作品にしている。読み始めたら寝られない!
かみさんの寝物語に朗読すると、興味のないかみさんも「面白い!」という。
独ソ戦の熾烈さ これほど詳しく書いている本はすごい! 特にドイツ軍とソ連軍の戦力の差は聞いて驚く。 そんな絶望的な中でドイツ兵の見せる強靭さにはさらに驚く。 今の我々には想像もできない戦いである。
独ソ戦の熾烈さ これほどまで詳しく書いているのには驚きました。 特にドイツ軍とソ連軍の戦力の差は聞いて驚く!! そんな絶望的な中で見せるドイツ兵の強靭さには、 さらに驚きました。 こんな戦いが本当にあったのなら、 今の我々にはとても想像できないだろう。
中〜後期独ソ戦の全貌 マンシュタインやグデーリアンが反対したクルスクの戦いを西側連合軍の シチリア上陸により中止したドイツ軍は東部戦線で崩壊し、ソ連軍は圧倒的な兵力で西へ進む。 一気に状況がソ連軍よりになった戦況をわかりやすい文章でスケール大きく書いており、読み応え十分。 できればこの著者もう少し生きてベルリン陥落まで書いて、独ソ戦を描ききってほしかったなあ。
|
|
[ 単行本 ]
|
声を聞かせて、ベト
・グエンドク ・Nguyen Duc
【PHP研究所】
発売日: 2001-02
参考価格: 1,155 円(税込み)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 1,680円〜
|
・グエンドク ・Nguyen Duc
|
カスタマー平均評価: 0
|
|
[ 単行本 ]
|
あゝ同期の桜―かえらざる青春の手記
【光人社】
発売日: 2003-08
参考価格: 1,890 円(税込み)
販売価格: 1,890 円(税込)
中古価格: 760円〜
( 通常24時間以内に発送 )
|
|
カスタマー平均評価: 5
こういう状況に置かれたと仮定して読むと。 いわゆる青春真っ只中で、勉学に励み、あるいは、運動(当時はスポーツとは言えなかった)に励み、青春を謳歌していておかしくない状況で、戦争に借り出される側の様々な懊悩が、ここにある。
そういう立場に対する疑問、懐疑を示す手記もあれば、肯定的に捉え、積極的に受け入れる手記もある。そして、判断しかね苦悶する手記もある。
ただ、全体に共通して言えるのは、自分の人生や、両親や、友人や、そして「日本という国」を真剣に考え、正面から向き合っていることである。
これらから安易に「愛国心」という言葉を引き出して、同じ立場に立ったら同じようにすべきだなどという短絡的な結論を出すなら、これらの心打つ手記を残してくれた方々に対する冒涜であろう。他方、彼らを軍国主義の手先だなどと評価するのは更にとんでもない侮辱であろう。
昭和史の正しい認識を持った上で、自分が同じ立場に立ったとしたら、どう反応するのか、考えてみると、「平和」「戦争反対」の本質が見えてくるのではなかろうか。
残念ながら、「平和」を声高に叫ぶ人の中には、この種の本にアレルギーを持っている人が多いような気がするので念のため。
涙なくして読めなかった 最初この本を手に取ったのは大学の図書館でした。ちょっと興味のあるテーマっぽい本があるぞ、とのノリで暇つぶしに読み始めたのですが、10ページもせずに、涙が出てきてしまって止まりませんでした。読んでいる場所が場所だったので(思い切り大学図書館内です)、一時読むのを中断して、借りて帰って一人でじっくり読もう、と頭のどこかで冷静に思う自分がいたのですが、それでも止められない。 この本の手記や手紙を書いたのは、私と大差ない年頃の若い青年たちばかりでした。戦争の悲惨さ、そして、当時こんな人々までも犠牲になって死んでいったんだという事を絶対に忘れてはならない、という事を強く感じさせられる本だ、というのは勿論ですが、まず私が読んで感じたのは、「本当に私はこの人たちと同じ年頃の学生なのだろうか。」ということ。そして、いい意味でも、おめでたい意味でも私は「シアワセ者だ。」ということ。 生きる時代背景自体が違うのだから、当時の人々と現代人を比べたって、それはどうしようもない事なのかもしれない。それでも、上手く表現できないのですが、「時代が違うのだから。」の一言で決してすまされはしない、すませてはいけない「何か」を感じずにはいられない。そんな本です。
戦争の傷跡 戦争で特攻に散った若者、大学生の生々しいメモを本にしたものである。狂気の戦争のなかにあって青春を垣間見せる部分もあるが、何か辛く悲しいものを読んだ後に感じた。
|
|
[ 単行本 ]
|
ひめゆりの少女―十六歳の戦場
・宮城 喜久子
【高文研】
発売日: 1995-06
参考価格: 1,470 円(税込み)
販売価格: 1,470 円(税込)
中古価格: 794円〜
( 通常24時間以内に発送 )
|
・宮城 喜久子
|
カスタマー平均評価: 0
|
|
[ 単行本 ]
|
特攻に殉ず―地方気象台の沖縄戦
・田村 洋三
【中央公論新社】
発売日: 2004-06
参考価格: 2,100 円(税込み)
販売価格: 2,100 円(税込)
中古価格: 1,553円〜
( 通常2〜3日以内に発送 )
|
・田村 洋三
|
カスタマー平均評価: 5
必読の書です 純粋に気象業務に携わっていた沖縄地方気象台職員が、やがて沖縄戦に巻き込まれて行く様があまりにも悲しく書き上げられています。正確な気象情報を送ることが特攻の戦果に寄与すると信じながらも、目の前でアメリカ艦船に突入する特攻機を見たときの心の葛藤など、最後まで引きずり込まれる良書です。
|
|
[ 文庫 ]
|
ルンガ沖夜戦
・半藤 一利
【PHP研究所】
発売日: 2003-07
参考価格: 600 円(税込み)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 200円〜
|
・半藤 一利
|
カスタマー平均評価: 5
日本が、本来したかった戦術の数少ない実践の記録 「真珠湾攻撃」という空母を中心とした航空勢力による攻撃という世界史上初の作戦を成功させ、以後、日本は、その成果を生かしきれずに更に大鑑巨砲主義にこだわったが、世界の趨勢は、空母中心の戦術に移っていく。
しかし、日本の本来の作戦は、「酸素魚雷」による潜水艦や駆逐艦の雷撃戦での大砲すら届かない距離からの奇襲にあった。
その前提に、日本人の夜間における視力の高さなどがあったが、これらは、すぐに「レーダー」で覆されてしまう。
そうした中で、戦略的に果たして必要性があったか極めて疑問なガダルカナル島攻防戦の一場面としてのこの海戦は、日本の駆逐艦隊が、このように戦いたかったという最後の作戦であり、それは、少なくともこの時点では極めて有効であったと言うことを示したものである。
残念ながら、この作戦を最後に日本の世界一の性能を持った駆逐艦隊は、輸送船に変わっていくし、科学の進歩の中で、力量を発揮する以前に目に見えない敵から攻撃を受けるようになってしまった。
本書は、太平洋戦争における日本の「原則的」作戦の誤りではなかったことを示すものであるとともに、科学の進歩を無視した上層部の不明を明らかにする珠玉の名作である。
|
|
[ 文庫 ]
|
あゝ青春零戦隊―猛烈に生きた二十歳の青春
・小高 登貫
【光人社】
発売日: 1993-06
参考価格: 612 円(税込み)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 130円〜
|
・小高 登貫
|
カスタマー平均評価: 0
|
|
[ 単行本(ソフトカバー) ]
|
ベトナムロード―戦争史をたどる2300キロ (平凡社ライブラリー)
・石川 文洋
【平凡社】
発売日: 1997-04
参考価格: 1,365 円(税込み)
販売価格: 1,365 円(税込)
中古価格: 150円〜
( 通常3〜5週間以内に発送 )
|
・石川 文洋
|
カスタマー平均評価: 0
|
|
[ 文庫 ]
|
命のロウソク―日本人に救われたユダヤ人の手記 (祥伝社黄金文庫)
・ソリー ガノール
【祥伝社】
発売日: 2002-06
参考価格: 780 円(税込み)
販売価格: 780 円(税込)
中古価格: 64円〜
( 通常2〜3日以内に発送 )
|
・ソリー ガノール
|
カスタマー平均評価: 5
リトアニアのユダヤ人 リトアニアのユダヤ人脱出劇...
私が知る限りではかなりレアな資料だと思います。
杉原千畝も少し出ます。
一時期、杉原千畝がTVで有名になりましたがそんなブームに惑わされずに
このような本を読んでいきたいです。
|
|