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[ 文庫 ]
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東京大空襲―B29から見た三月十日の真実 (光人社NF文庫)
・E.バートレット カー
【光人社】
発売日: 2001-02
参考価格: 620 円(税込み)
販売価格: 620 円(税込)
中古価格: 397円〜
( 通常24時間以内に発送 )
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・E.バートレット カー
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カスタマー平均評価: 5
焼夷弾の凄さよ B29を扱った資料の中では、出色の秀逸の一品。
焼夷弾とその効果の記述は凄い。
日本側からの記述と爆撃搭乗員、司令部の関係と葛藤がとてもよく分かる。
迎撃側の記述は一切無いので、それは別の資料でフォローを。
東京に咲いた、地獄の華 著者・E.バートレット・カーは、朝鮮戦争にも従軍経験のある戦史家である。元軍人らしい緻密で正確な描写で、1945年3月10日の東京大空襲とそれに至るナパーム弾M-69や戦略爆撃機B-29の開発過程、爆撃作戦の立案と遂行という「報告書」を作成した。M-69が如何に日本中を火炎地獄に陥れるのに効果的であるかの説明はもちろんのこと、この都市爆撃案を支持していたのが軍人ではなく、NDRC(国家防衛調査委員会)やCOA(作戦分析者委員会)の顧問等民間人であった、という事実に戦慄した。グアムの基地の病院に新鮮なミルクを提供するため乳牛数十頭を本土から運ぶとはさすが物量のアメリカ、等と感心しているどころではない。 訳者の計算によると、東京大空襲における「焼夷弾の雨」とは、36万1855発のナパームが325機のB-29から2時間15分に亘って降り注いだものだそうだ。一夜にして26万7171件の建物が焼失、100万8千人の家が奪われ、8万3793人が死亡、4万918人が負傷したことを思えば、2時間15分「も」なのか「たった」なのか、言葉を失う。合掌。
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[ 単行本 ]
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従軍慰安婦・慶子―死線をさまよった女の証言
・千田 夏光
【クラブハウス】
発売日: 2005-10
参考価格: 1,785 円(税込み)
販売価格: 1,785 円(税込)
中古価格: 573円〜
( 通常24時間以内に発送 )
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・千田 夏光
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カスタマー平均評価: 4
議論の前に最低読むべき原点 米議会で審議され、再び日米中朝で大問題になっている。
多分、この数日で100万人くらいが、どちらの陣営にせよ
お互いに「ふざけんな!」と思っただろうが、
「従軍慰安婦」をまさに発見し、そのイメージを世界に広めた原点がこの本だ。
でもこの最初のルポ本を議論してるひとは1%も読んでいないだろう。
狭義の強制はなかったが、広義の強制はあった?
完全なノンフィクションであるかどうか、研究者の議論が
別れるところだが、まずは読むべきだろう。
残念なことに、著者の千田氏は2000年に死去されたそうだ。
女性にも軍事・戦史好きの方にオススメ この本は、ありがちな左寄りの従軍慰安婦本ではないので、
そう言った論拠や根拠を探し求めている人にはオススメしません。
慶子(仮名)さんという第一号慰安婦隊の招集?帰国までの物語です。
元々、私娼だった方で、当時の日本国内の娼館と慰安所の待遇等、
具体的に数値を挙げて述べてありますので、わかり易いです。
また、一軍属として軍隊・兵隊さんと従軍しておられますので、
軍属からみた視点で読み進めていっても興味深いと思います。
女性の方も抵抗なく読めると思います。
是非、昭和前期にこういう女性たちの姿があったということを知るための良書だと考えます。
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[ 文庫 ]
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秘密のファイル〈上〉―CIAの対日工作 (新潮文庫)
・春名 幹男
【新潮社】
発売日: 2003-08
参考価格: 820 円(税込み)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 1,493円〜
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・春名 幹男
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カスタマー平均評価: 4
情報戦 勝ち組・負け組 日米開戦から現代にいたる日本をめぐるアメリカの情報工作の 実態を浮かび上がらせる秀逸なノンフィクションである。著者はアーカイブスの資料や関係者の証言をもとに 日米戦争からGHQの日本統治をへて現代までの戦後政治のさまざまな 局面を「情報工作」という光をあてて読み解いていく。 そこに現れる発見と真相の数々には読んでいて驚きを隠せない。 戦後の多くの著名政治家がアメリカの情報機関と様々な関係を もっていたことや大事件の裏に見え隠れする情報工作、 まさに緊迫の調査報道である。 アメリカが国際政治や外交において「情報」をいかに重視してきたかを 見せ付けると共に、対照的に情報後進国でありつづける日本の姿を はっきりと浮き彫りにしている。 情報戦の勝ち組アメリカ、負け組日本という構図は21世紀に入っても あまり変わっていないようだ。
裏から見る日米政治史 太平洋戦争に於ける日本の敗北の最大の原因は、情報戦において圧倒的に米国に劣っていたことであると多くの歴史文献が明らかにしている。優れた米国の情報戦力によって、日本は戦争に誘い込まれそして敗北したとさえ言う人もいるぐらいだ。情報戦とも諜報戦ともいわれる戦いの力量の差から、日本は戦う前から負けが確定していたと言っても良いだろう。 米国の世界戦略は当時も又現代においてさえも、この圧倒的な情報戦力に基づいている。米国の世界覇権を支えているのは、CIAという単独機関の働きだけではなく、政府機能自身に強く埋め込まれたこの情報に対する鋭い価値観なのだ。 現在共同通信の論説委員長を務める著者は在米記者活動12年に及ぶという。本書は上下二巻に亘り、第二次大戦、現代に至るまでの米国、特にCIAの対日工作を実に丹念に追った労作である。 戦後50年を経て漸く公開された様々な秘密文書などを読みこみ、豊富なインタビューなどの記録から明かされる対日工作の内容は衝撃的である。嫌らしい、あるいは「汚い」ともいえるほどの米国の諜報謀略に憤激を覚えないではないが、その一方で、余りにも情報戦において不甲斐なく、無防備な日本の体制にこそ憤激すべきかなとも思う。 GHQによって行われた、「公職追放」が如何に恣意的な情報戦略の一貫として行われたかの下りは特に興味を引かれる。吉田茂が一旦はリストに載りながら、米国側の事情によって巧妙に追放リストから外される一方では、吉田の政敵でもあった鳩山一郎が何故追放を免れ得なかったのかという秘話などは、日本戦後史の謎解きを読むようだ。 本書には、核持ち込みに関する日米秘密協定、安保、沖縄返還交渉の秘話など衝撃の事実が多く掲載されている。又、現在、活躍中の政治家がCIAの人物ファイルにどのように書かれているかといった点など、著者の資料収集力と分析力には驚嘆させられる。
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[ 文庫 ]
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ザ・スペシャリスト―ある秘密工作員の告白
・ゲイル・リバース ・落合 信彦
【光文社】
発売日: 1991-03
参考価格: 591 円(税込み)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 1円〜
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・ゲイル・リバース ・落合 信彦
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カスタマー平均評価: 5
「ニューウォー」に対峙するために 1985年初版。「スペシャリスト」とは「対テロリスト超エリート工作員」のこと。「事件は全て事実、登場人物も実在」との事。本書は1985年初版であるが、内容的には9.11を経験した今読むと実感がわく。著者がかかわった10のミッションの内容が書かれている。著者は「超現実の世界」と言っている。しかし不謹慎とは思うが「極上の短編サスペンス」として楽しめてしまった。著者は現役の傭兵であり責任者として任務を遂行したスペシャリスト。傭兵だから必ずしも母国の関係することがらのみに対処していない。実際に著者に会った落合氏によれば、そもそも「著者の母国が不明」。 1:レバノン 2:北アイルランド 3:西ドイツ 4:アメリカ 5:スペイン 6:ギリシャ 7:スペイン、フランス 8:イギリス 9:エジプト 10:イラン、イラク 「著者からのノート」「著者のまえがき」は、10ページにわたる生々しい白黒写真とともに、本書を読むにあたっての予備知識が書かれている。知らなかった世界を見せられた衝撃は大きかった。きれいごとでは済まされない事実が世の中には山ほどあることを実感。
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[ − ]
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兵士たちの日露戦争―500通の軍事郵便から (朝日選書)
・大江 志乃夫
【朝日新聞社】
発売日: 1988-03
参考価格: 1,162 円(税込み)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 489円〜
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・大江 志乃夫
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カスタマー平均評価: 0
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[ 文庫 ]
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沖縄県民斯ク戦ヘリ―大田実海軍中将一家の昭和史 (講談社文庫)
・田村 洋三
【講談社】
発売日: 1997-07
参考価格: 820 円(税込み)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 600円〜
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・田村 洋三
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カスタマー平均評価: 0
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[ 単行本 ]
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陳真―戦争と平和の旅路
・野田 正彰
【岩波書店】
発売日: 2004-12
参考価格: 1,890 円(税込み)
販売価格: 1,890 円(税込)
中古価格: 140円〜
( 通常3〜5週間以内に発送 )
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・野田 正彰
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カスタマー平均評価: 3.5
中国語と日本のつながり 表紙の写真は、著者の憧れの人に対する思い入れが選ばせたものであろう。若く美しい時代のもので中国語に関心がある人には、中国の海外ラジオ中国語の講座、また日本のNHKの中国語講座で10年ほど活躍された主人公はすぐに思い当たる人である。内容は、台湾出身の共産主義を支持する中国人学者の子供として、東京で生まれ高い教養の人々に囲まれて育った。13歳までの日本の生活期は、日本の中国侵略、第二次大戦の時期に当り中国人に厳しい状況であった。中国の日本帝国主義からの解放を機に台湾に移るが、蒋介石の中華民国政府組織の台湾での圧政等から共産党の解放地域への移動を図るがこれに3年を要する。日本で中国共産党の組織として活動していた父の手配で、放送局に所属し働く事になる。ときに16歳、中華人民共和国成立の1949年10月1日前からの放送局での生活を通して、建国初期から反右派闘争、大躍進、文化大革命などでの中国の生活の一部を知る助けになる。 しかし、作者の主人公への思い入れか、本のタイトルのように、個人の事情に終始してあまり歴史参考とはならない人物伝である。
キラキラと輝く目 本書には表紙をはじめとして、ところどころに生前の陳真さんのポートレートが収められている。まだあどけない少女のころから晩年近くに至るまで、いずれの写真も「いつの時代の映画スターなのか」と見まがうばかりに美しい。とりわけ、いかにも好奇心旺盛そうなキラキラと輝く目が印象的だ。しかし、陳真さんが生きてきた時代は、けっしていつでもキラキラと輝いていたわけではない。むしろ逆に、中国人として東京に生まれ、戦前・戦中は日本で、戦後は台湾・香港・北京で、今の私たちには想像もできないような苦労を経てきたことは、本書を一読すればすぐにわかる。だからこそ、なおのこと陳真さんのキラキラした目が印象的なのだ。いったい、その目は何を語ってくれているのか。頭のよさ、感受性の鋭さ・豊かさ、正義感と責任感の強さ。だが、何より、どんな困難に直面してもけっして希望を失わず、とにかく生き抜こう生き抜こうとして、実際にたくましく生き抜いてきた人のもつ生命力、その厳しさ・明るさ・穏やかさ。本書は陳真さんの生きざまをとおして、人が生きていくのに何がいちばん大切なのかを教えてくれる。著者のいかにも学者的な記述の退屈さを差し引いても、一読に値する。
中国が生んだ美しき魂の軌跡 本書は、北京放送で長らく日本語放送を担当され、また一時期はNHKの中国語講座で講師を勤められた陳真さんの伝記です。私ごとで恐縮ですが、小生は短い期間ながら、縁あって陳真先生の薫陶に親しく接したことがあります。 お若い頃にご苦労があったと聞いてはいましたが、ご自身はあまり昔の苦労話をされませんので、詳しいことは知りませんでした。本書を読んで、あの上品で優しく、しかも凛とした雰囲気は、ご幼少の頃からの壮絶な経験に裏打ちされたものと初めて知りました。 厳しい父君、幼少期の日本での差別、革命期の香港・台湾での危険な逃避行、長くて辛い闘病生活、そして真っ暗闇の中で人と人との絆に希望を見出した文革の日々など、本書は、先生来し方の波乱を、一コマ一コマ、臨場感をもって描いています。不肖の弟子たる小生には、ハッとさせられるようなエピソードばかりです。 中国という国の行動はいろいろな意味で大きな関心を集めていますし、また「中国人」に対しても世上さまざまな意見があります。小生も中国の全てが好きなわけではありません。しかしながら、小生の中国との最初の出会いは、陳真先生という中国の最も美しい人格を通じてのことでした。その後の中国との関わりを考えるに、このことは小生にとって何よりの幸運でした。この本を読み、改めてそういったことを考えさせられました。 本書の筆致は、些か「岩波的」雰囲気が気にはなるものの、陳真先生という「人間」の面影と軌跡をうまく伝えていると思います。中国を好きな人であれ嫌いな人であれ、多くの方たちにお勧めしたい本です。
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[ 単行本 ]
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ミカドの国を愛した超スパイベラスコ―今世紀最大の“生証人”が歴史の常識を覆す!!
・高橋 五郎
【徳間書店】
発売日: 1994-10
参考価格: 2,039 円(税込み)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 235円〜
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・高橋 五郎
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カスタマー平均評価: 0
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[ 単行本 ]
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山下奉文 ―昭和の悲劇
・福田 和也
【文藝春秋】
発売日: 2004-12-10
参考価格: 1,500 円(税込み)
販売価格: 1,500 円(税込)
中古価格: 540円〜
( 通常24時間以内に発送 )
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・福田 和也
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カスタマー平均評価: 4
乃木と山下、明治と昭和 山下は文句なく「昭和の英雄」である。 ただ、「組織に生きる者」として、組織の論理の中での英雄であった。 明治の乃木と比べたとき、その差は歴然としている。 滅びゆく敵軍に対しても深い悲しみと慈しみをもって接した乃木と、 敵軍の将校相手に喜々として机を叩いて「Yes or No?」と迫る山下とを見比べた時、 「有能さ」などでは量り得ない、乃木の「徳」の大きさに明治を、 それに替わる山下の「組織の論理」に昭和を、著者はそれぞれ思い浮かべるのである。何よりも山下本人が、そのことを、つまり、乃木に比べて結局は職業軍人である自分の小ささと、 そうでなければ「英雄」にはなり得ない昭和陸軍の限界とを、痛いほどにわかっていたのだろう。 本書を読むと、昭和の山下が英雄であり、明治の乃木が無能の将軍である、 と結論付けた今の平成の世に、暗澹たるものを感じる。 福田氏は、そのような大きな近代日本史の書き換えを、保田與重郎、江藤淳などの成果を踏まえながらも 政治的運動ではなく、一人の文学者として声低く、独力で達成しようとしている。 石原莞爾、乃木希典と連なる福田氏の評伝。 続けて読むと、「昭和と昭和天皇」の姿がうっすらと浮かんでくる。 福田氏はおそらく、昭和天皇を終着点に見据えて、一連の軍人について筆を進めているのではないか。
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[ 単行本 ]
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ワイルド・ブルー
・スティーヴン・E. アンブローズ
【アスペクト】
発売日: 2002-05
参考価格: 1,995 円(税込み)
販売価格: 1,995 円(税込)
中古価格: 158円〜
( 通常24時間以内に発送 )
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・スティーヴン・E. アンブローズ
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カスタマー平均評価: 4.5
途轍も無く「ださい」のが最高に格好いい B17は格好よすぎる!
この本で取り上げられているのは「コンソリデーティッドB24リベレイター」!
格好悪い、狭い、居住性最悪、乗組員の評判も最悪!
なのに建造数はB17、B29を上回る!
マニアックだが、王道派。こんな爆撃機、他に無いだろう...
そんな魅力を堪能してください。
読む価値あり!! ありがちな戦闘機ではなく、爆撃機という少しマイナー(?)なものを題材にしていますが・・・内容は戦闘機ものに負けず劣らず濃いものになっています。過酷な条件の下で任務をまっとうしようとする乗組員の姿には感服!!1度は読んでみることをお勧めします。
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