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[ 単行本 ]
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驕れる白人と闘うための日本近代史
・松原 久子 ・田中 敏
【文藝春秋】
発売日: 2005-08-24
参考価格: 1,600 円(税込み)
販売価格: 1,600 円(税込)
中古価格: 780円〜
( 通常24時間以内に発送 )
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・松原 久子 ・田中 敏
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カスタマー平均評価: 4.5
「猿の踊り」であったかもしれないが? 本書についてレビューする前に2点指摘しておきたい。
まず、タイトルは少々過激であるが、原著は「宇宙船日本-真実と挑発」と至極、穏当なものであり、もう一つは、原著が欧米人を相手にドイツ語で書かれ、そして1989年、冷戦終了数週間前の時期にミュンヘンで出版された点である。
進んだ西洋文明がアジアをはじめとする後進地域に恩恵を与えてきたといった欧米人の思い込みは、当時は(今でも?)強く、長く欧米で暮らす著者にとっては憤りの源泉となり、これが執筆の動機となったのであろう。西洋文明の優越性といっても、実は15世紀末からの大航海時代以降のことであり、それまでは東洋の方が、経済的にも豊かで文化的であった。日本について言えば、江戸時代は3,000万人の人口を平等・幸福に存続させていくエコロジカルで優れた社会システムがあった。そして、日本は開国の時にはこれに対応できる社会体制も整っていた。著者の論調は、少々荒っぽいところも感じられるが、小気味よい。
明治維新後の治外法権、関税などの不平等条約改正のための努力は涙ぐましいものがあった。鹿鳴館の舞踏会は「猿の踊り」であったかも知れないが真摯な努力として温かく見るべきであろう。そして著者は、欧米から学んだ「武力の政治」を今度は朝鮮・中国に応用し、植民地拡張主義をとり、超国家主義化していったと指摘する。これは、いささかステレオタイプ化された考えの気がする。
序章を含めて全17章のうち第15章「猿の踊り」がなければ星5つとするのだが。
冷静な、熱い本です。 私は高校生の頃、どうしても歴史の勉強が好きになれませんでした。この本を読んで、それがなぜだったのかがわかった気がします。歴史は今現在の時間の積み重ねなのですから、当然一連の流れがあるわけで、決して突発的な出来事の積み重ねではない。その流れが歴史の教科書では見えてきませんでした。
しかしながら、この本は本当にその時代、時代の人の心の機微まで見せてくれるようです。ドラマ仕立てで説明されているわけではないのですが(むしろその逆、淡々と時代背景が語られます)、私たち日本人のものの考え方、またヨーロッパ人のそれらが、なぜ現在のようになるに至ったのか、またなぜ現在も戦争の火種がなくならずにいるのか、それらの理由をそれぞれ時代の「真実」や、時代を超えても変わらない「普遍的な何か」を見定めることによって解き明かしています。
訳者によると原著の副題は「真実と挑発」だそうで、それはこの本を通した内容、語り口調を見事に表現した題だと思います。真実が何であったか判断はできませんが、歴史の表立ったところからは見えない、「人々の実際の生活」を脚色をできるだけ省いて表そうとする文面、またその中でときおり見られる熱を持ったメッセージが、「どうしても理解して欲しい」という強力な訴えのように突き刺さります。私は読み進めるうちに何度か、涙までしてしまいました。
ちなみに、外国で暮らしたことのある方、仕事などで外国人とのコミュニケーションに苦労をしたことがある方などは、とても共感されるのではないかと思います。
本当に、この本はお勧めです。
西洋中心の近代史に別の角度からの新しい視点を与えてくれます 学校で習った世界史は西洋(白人)中心のものでしたが、それを学んで遅れていた日本が近代化出来た、本当にそうなんでしょうか?
この本は、別の角度からみた日本の近代化についての視点を与えてくれます。
日本が近代化できたのは、必要な要素が全て備わっていたから、工業化の面で遅れていたのはその必要が無かったから、軍事力の面で遅れていたのは平和に生きられて争いの必要が無かったから、学校の教育制度、商業・商品の流通システムも銀行制度もすでにあったものそれ西洋風に置き換えただけ、西洋に学んで簡単に近代先進国になれるのなら先進国は沢山出来ていたはず。 日本だけがそうなれたのかその理由がよく分かります。
この本はドイツで出版されたものの翻訳版とのことですが著者のその勇気に感謝します。
少しでも多くの日本人に読んでもらいたい本です。
目から鱗 歴史観を変えてくれる本でした。
この本を読んで、「ダビンチコード」を観たら、ヨーロッパのキリスト教的背景が理解でき、大変よかったです。
世界において日本が果たしうる役割 日本では未だに西洋文明に対して気後れしている所がある。
それに対し著者は明確に答える。
ヨーロッパにおけるキリスト教の絶対的な君臨から、真実を求める
風土が生まれ、近代文明につながった。またヨーロッパの土地は
貧しく、貿易のために白人奴隷を売りさばかなければならない
ほどだった。
そんな白人が大航海時代に世界に出て行ったのは、すべては欲得
からだった。
対して日本は圧政もなく、市場が供給過剰のため工業化の必要性は
なかったのだ。
生活空間が狭くなり資源を食い尽くすと次々に外へ侵略を
繰り返していく。
このような身勝手で傲慢な白人の個人主義ではなく
集団主義が見直されている。
日本がどのように限られた空間で平和に過ごしてきたか、
日本が培ってきた知恵が見直されるべきである、と著者は述べる。
今日、表面的には植民地は無くなり、人種差別も撤廃されたように
見える。20世紀で最も成功をおさめた国とされる日本。
そんな日本を苦々しく思っている白人は多い。
アメリカはグローバリズムのもとに、あらゆる手を使って日本を
都合の好い様に変えようとしている。
この本がドイツで出版されたのが1989年。当然、白人の知識層も
読んでいる。それが日本への理解に繋がればいいが、日本を
攻略するためのヒントとされる危険もはらんでいる。
日本は貧富の差の拡大をとめる効果的なメカニズムが存在した
ために革命も起こらず、安定して発展を遂げることができたと
書かれているが、現在の日本はどうだろうか。
長い間、日本の美点とされたものが、今、壊されようとしている。
これは喫緊の問題だ。
本書をもっと多くの日本人が読んでくれることを切に願う。
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[ 単行本 ]
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幕府の改革―江戸時代中期 (小学館版学習まんが―少年少女日本の歴史)
・児玉 幸多 ・あおむら 純
【小学館】
発売日: 1998-02
参考価格: 872 円(税込み)
販売価格: 872 円(税込)
中古価格: 479円〜
( 通常24時間以内に発送 )
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・児玉 幸多 ・あおむら 純
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カスタマー平均評価: 5
マンガってすごい。 これはおすすめの漫画です。 なにを隠そう私も小さいころからこのマンガを読んでいて、定期テストでは常に90点以上を連発していましたから。 本当に、小さいころから歴史にふれるっていいと思いますよ。 解説もおもしろいし・・・
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[ 文庫 ]
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コミック昭和史〈第6巻〉―終戦から朝鮮戦争 (講談社文庫)
・水木 しげる
【講談社】
発売日: 1994-10
参考価格: 560 円(税込み)
販売価格: 560 円(税込)
中古価格: 500円〜
( 通常24時間以内に発送 )
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・水木 しげる
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カスタマー平均評価: 4.5
著者の自分史 第6巻の本書は東条英機首相の強がりの描写から、戦争が終わり著者が復員、昭和25年朝鮮戦争が始まった頃著者の紙芝居画家の仕事も立ち行かなくなって東京に出てくるまでを描く。日本も著者もひとり立ちしようと必死の時代だった。
終戦もつかの間、貧困との戦争に突入 本巻では太平洋戦争末期から敗戦をへて、朝鮮戦争までの日本と筆者を描いています。筆者は死線を一時さまよったものの奇跡的に回復し、現地民と交流を深めたのち、日本に復員します。東京では焼ビルを占拠したり、魚屋をひらく傍ら武蔵美で学びますが、募金旅行をきっかけに神戸に拠点を移し、水木荘の家主をつとめながら紙芝居を書き始めます。 日本は朝鮮戦争を契機に復興に向かいますが、紙芝居はみるみる衰退。筆者は一念発起し、貸本マンガ家をめざすべく東京へ向かいます。 本巻は全編書き下ろしではなく、発表した原稿を再利用している部分があります。前半部分にところどころ印刷があらいページがあるのは短編「地獄と天国」の原稿を雑誌から復刻して使用しているためです。また後半の236-248ページは「国際ギャング団」の原稿を再利用です(ちくま文庫の『奇人怪人大図鑑』に収録)。点描もほとんどを『娘に語るお父さんの戦記』から再利用しています。
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[ 単行本 ]
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飛鳥の朝廷―古墳(大和)時代・弥生時代 (小学館版学習まんが―少年少女日本の歴史)
・児玉 幸多 ・あおむら 純
【小学館】
発売日: 1998-02
参考価格: 872 円(税込み)
販売価格: 872 円(税込)
中古価格: 760円〜
( 通常24時間以内に発送 )
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・児玉 幸多 ・あおむら 純
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カスタマー平均評価: 4
マンガで学習!! 古墳時代と飛鳥時代の事が、マンガでくわしく書いてあります。マンガの他にも、資料編で歴史博士のものしり教室などがありとてもわかりやすいです。
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[ 単行本 ]
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殿様の通信簿
・磯田 道史
【朝日新聞社】
発売日: 2006-06
参考価格: 1,365 円(税込み)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 94円〜
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・磯田 道史
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カスタマー平均評価: 4.5
結構面白いがコンセプトは中途半端 江戸時代の初期と中期の数名の殿様の裏話が描かれていて面白く読めた。
特に面白かったのは、前田利家と前田利常の親子であり、加賀百万石の前田家と、徳川家の確執がこれほどのものであったとは意外であった。また最後の本多作左衛門も短編ながらよかった。
ということで本書は普通の歴史書や物語には出てこないようなエピソードが出てきて楽しめたが、本書のコンセプトは中途半端であり、タイトルにも違和感が残ったので★を一つ減らした。始まりは確かに幕府隠密の機密報告書とされる『土芥寇讐記』の評価が示されたりして通信簿らしきところがあるのだが、本書で最も面白いと思った上記のエピソードでは、評価も示されず普通の評伝となっているからだ。
通信簿というのであればそのコンセプトを貫いてもっと沢山の殿様を紹介してほしかったし、江戸時代の独特な殿様の生活を描くのであればそこにもっと焦点をあててほしかった。
情報を制するものが時代を制すらしい 著者の作品の一つの特徴は、現代から史料を通じて過去をのぞき推察するという、歴史研究の一端を垣間見せてくれることにあると思う。1冊の史書を発見するところから始まり、過去の人間の営みに何かを見出すことに終わる。そんなアカデミックな作業の楽しさを教えてくれるところがある。
本書の紙幅の大半は、加賀前田家の物語に割かれている。関が原を経て天下の形勢は徳川家に定まり、戦国から太平の世へ向かう最中、百二十万石という飛びぬけた領地を持つ北陸の雄、前田家。家康に警戒され、常に取り潰しを恐れていたなかで、その殿様は何を考え、何をしたのか。その一端を見せてくれる。
これらの逸話を元に歴史小説を書いたら、かなり面白いものができるのではないかと思えてきた。これまではほとんど触れられなかった様な、歴史上の人物にスポットを当てた作品が世に出ることを希望します。
全藩の殿様が載ってなかったのは残念 江戸中期の謎?の史料『土芥寇讎記』をもとに、大名の意外な生活の一面を紹介した、肩の凝らない歴史入門書だと感じました。戦国時代の荒々しいけど自由闊達だった気風が、だんだん平和ではあるが格式や建前、何よりも幕府の圧迫に縛られて窒息していく、江戸中期の大名社会の雰囲気が良く感じられる本だと思います。
ただ似たようなタイトルの八幡和郎さんの著書ではほぼ全藩の殿様を紹介していましたが、こちらの本でふれているのは水戸光圀、池田綱政、前田利常などほんの一部だったのが残念です。紙面も限られているので仕方なかったんでしょうか。
個人的には、正室との仲を裂いた正室の乳母に強烈な逆襲をしたという前田利常のエピソードには、ある意味魅力を(苦笑)感じてしまいました。
歴史に親しめる著書 戦国?江戸時代は、日本人である我々に、非常に重要な影響を及ぼした時代だと思います。もうそれはそれは「ありえない」こと、いろいろあるわけですが、それが結構、現代にも息づいていたりするかも?とか思えたりして、非常に身近に感じたり、なるほどとうなづかされたり。歴史物なので先入観持っていたのですが、意外にも著者はお若い方で、だからこう、新しい切り口でとらえているのかなとも思いました。確かに、後楽園造るより子供70人作るほうが衝撃的だと共感しました(爆)。
おもしろかった。 本書は、幕府がまとめた諸大名の内情情報「土芥寇讎記」から、江戸初期の7人の殿様をとりあげている。
7人は、徳川光圀や浅野内匠頭のように超有名人から内藤家長や池田綱政のようにあまり知られていない人物までさまざまであり、人物像もバラエティーに富んでいる。
何よりも、一人一人の大名の生き様がとても興味深く考えさせられるという点で、読んで損がないおもしろい本。
また、この時代に関する知識の面で、「なるほどそうだったのか」と思わせるような興味深い記述も随所にある。
文章も平易で読みやすい。お薦めの本といえる。
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[ 単行本 ]
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「江戸しぐさ」完全理解―「思いやり」に、こんにちは
・越川 禮子 ・林田 明大
【三五館】
発売日: 2006-11
参考価格: 1,365 円(税込み)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 1,500円〜
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・越川 禮子 ・林田 明大
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カスタマー平均評価: 5
いつもの生活が楽しくなるワザ満載! 300年近くも平和で他国も攻めることも無く、攻められることも無く続いた江戸時代。リサイクルも完璧で世界一(当時)の大都会だった美しい江戸。江戸っ子の粋でいなせな「思いやり」の江戸しぐさ。CMでもおなじみの今でも脈々と息づくしぐさが満載!ひとつでも実践すると普段の生活が楽しくなります。ストレス社会の今の日本に日本人本来の血に流れる「思いやり」「元気」な江戸しぐさの復活こそが一番効くと思います。世の中がうまくまわる知恵がたっぷりです。読み終わった後、人生楽しく思えてきますヨ。
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[ 文庫 ]
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西郷南洲遺訓―附・手抄言志録及遺文 (岩波文庫)
【岩波書店】
発売日: 1939-01
参考価格: 483 円(税込み)
販売価格: 483 円(税込)
中古価格: 100円〜
( 通常24時間以内に発送 )
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カスタマー平均評価: 5
至誠の人 西郷隆盛 西郷隆盛の美しい心が直に伝わってくる素晴らしい本です。
薄い本ですので常にポケットに入れて持ち歩けます。
この『西郷南洲遺訓』についてはご存知の方も多いと思いますが、
維新後、明治政府首脳達と政見で袂を分かち薩摩に下野していた西郷から
庄内藩の藩士達がいろいろと教えを乞い、感動した事を藩に帰ってから書き纏めたものがこの遺訓です。
全部で41条の聞き書き集です。
その庄内藩といえば戊辰戦争で西郷率いる新政府軍と最後まで闘い抜いた旧幕府側の藩です。
しかし、敗戦後に庄内藩に対して行われた西郷の敵に対すると思えない寛大な処分と
敬意のこもった対応に感激した藩士達が、
その後、わざわざ薩摩まで多人数で教えを乞いに赴いたということです。
『西郷南洲遺訓』はそういった美しい経緯でできた書です。
敵も味方もなく、人として正しい事を行う
西郷の『至誠』が如実に現われた逸話です。
西郷の『至誠』については講談社学術文庫『氷川清話』の中で
晩年の勝海舟がその感動的な想い出を熱く語っています。
西郷の言葉で「敬天愛人」が有名です。
この言葉は西郷を敬愛しその教えを実践されている稲盛和夫さんによって
京セラの社是とされている事でも有名です。
稲盛さんの新著で『人生の王道』が出ていますが、この遺訓についての本です。
この本も素晴らしい内容です。
『西郷南洲遺訓』から一つだけ抜粋します
「道は天地自然の物にして、人は之を行うものなれば、天を敬するを目的とす。
天は人も我も同一に愛し給うゆえ、我を愛する心を以って人を愛する也。」
自分が好きな西郷さんの言葉を抜き出して持ち歩きましょう 日経コラムニストをしておられる田勢康弘氏の講演で「西郷南州遺訓を政治家にばらまいているが、若い政治家は漢字が難しいと読んでくれない、薄いのに」という話を聞いたのが20年前。当時早々に買ってみたが、矢張り漢字が難しく放り出していた。それを降り積もったほこりを払って読んでみたが実に良い。「命もいらず、名もいらず、官位も金も要らぬ人は始末に困る人なりp.15」等、人を勇気付ける言葉が星のごとくちりばめられている。 聖書の言葉と通じるものもあっておもしろい。当然かもしれないが、「知識」よりも「人格」を重視するところは新渡戸稲造の「武士道」と合致している。しかし征韓論をとなえたり、江戸に放火して幕府を挑発し鳥羽・伏見の戦いに引っ張り出したりした謀略家・テロリストとしての西郷さんとこうした聖人のような西郷さんはどう結びついているのだろうか?
分かりやすくて 行い難し 岩波文庫の中でも実に頁数が少なく 従い薄い本である。しかし この本に言及する人も実に多いのも事実だ。
西郷隆盛は 伝説化された「巨人」である。幕末から明治にかけた 国難の時期には いろいろな人物が雲が湧くかのように出てきた様子は 例えば司馬遼太郎の幾つかの著作を見れば良く分かる。彼らの頑張りで 今の日本があるといっても過言ではないと思うが その中でも西郷は頭一つ抜けた存在になっていると思う。
特に西南戦争で亡くなったことが 余計に伝説化を推進したのだと思う。
能力的には他にも優秀な人材がごろごろしていた時代だったと思うが 哲人という意味では西郷以外には 案外見当たらないと思う。坂本竜馬は 世界をグローバルに観るという点では桁違いだったかもしれないが 哲人では無かったと思う。
本書を座右の書とすると言う人は現代にも多い。特に政治家がそう言う場面を散見する気がする。政治家として 西郷の生き方に憧れる人も多いのかもしれない。しかし 本書で西郷が言っていることは 分かりやすいが 行うことは非常に難しい事ばかりだと思う。冒頭の一文で西郷は言う。
「大政を為すは天道を行ふものなれば 些とも私を挟みては済まぬものなり」
そんな難しいことは 僕らには中々出来ないのだ。
原文にふれた満足感 長尾剛氏の「話し言葉で読める西郷南洲翁遺訓」を読んで、原文にも触れてみたくなって手に取った。
内容は長尾氏が紹介した44の遺訓に加えて、西郷との問答や逸話も含まれている。司馬遼太郎の著作でよく披露される西郷のエピソードも見つけた。
『明治戊辰鳥羽の戦、官軍の一隊少勢なりしかば、急を相国寺中の陣営に報じ、援兵を乞う。翁、手を挙げて、「残れる人数いくばくなりや」と問う。答えていう、「一小隊あり」と。翁笑うて言う、皆死せ、しかしてのち援兵を送らん」と。』
文語体や漢文の読み下しで、決して読みやすいとはいえないが、そのぶん格調が高く、味わいもあって、原文に触れた満足感が大きい。ただしこれは筆者のもの好きも多分にある。普通には長尾氏版と合わせて読むのがいいだろう。
日々拳々服膺すべし 西郷隆盛の思想に触れることの出来る本です。百ページ足らずの薄い本です。一番読みやすい「遺訓」は二十ページです。 この本の特徴は正漢字正仮名遣いで書かれていることです。形式はいかめしいが内容は漢文の伝統が後押ししてくれているので実に親しみやすく人生の叡知を秘めています。読んで分からない箇所もありますが気にすることはありません。「誠意を持って聖賢の書を読み、その處分せられたる心を身に体し、心に験する修行いたさず、唯かようの言、かようの事と言うのみを知りたるとも、何の栓無きものなり」 吉田松陰は若いから性急で難解だったりしますが、その点、西郷隆盛は落ち着いた大人の貫録があります。
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[ 単行本 ]
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貴族のさかえ―平安時代中期・後期 (小学館版 学習まんが―少年少女日本の歴史)
・児玉 幸多 ・あおむら 純
【小学館】
発売日: 1998-02
参考価格: 872 円(税込み)
販売価格: 872 円(税込)
中古価格: 170円〜
( 通常24時間以内に発送 )
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・児玉 幸多 ・あおむら 純
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カスタマー平均評価: 5
中世、貴族華やかなりし時代。 第五巻は平将門の乱から院政期、保元の乱直前までを扱う。
受験生はよくわかるだろうが、古文は大体このあたりの時代から取られることが多い。
それだけ貴族文化が栄えたのだろう。
第一章の主人公は平将門。
東国の英雄として短く花を咲かせた後に、眉間に矢を受けて戦死する。
日本最古のネカマとなった紀貫之にも注目だ。
第二章の主人公は藤原道長。
栄華中の栄華を極めた道長の詠んだ「この世をば」の歌に
「すごいうぬぼれだ。いや、あきれた。」
と心中でこぼすとある貴族が、何とも良い味を出している。
第三章の主人公は清少納言。
枕草子のエピソードをちりばめた構成になっている。受験生には馴染み深い場面だろう。
清少納言と紫式部の"抗争"が、あくまでやんわりと表されているにとどめられているのは、
やはり本書が小学生向けだからだろう。
第四章の主人公は源義家。
この頃から院政が始まり、八幡太郎義家を利用する白河上皇も印象的だ。
とても楽しそうな平安時代 少年少女日本の歴史5巻 平安時代のまっさかりのころです。 平将門の乱などもありますが、平和な貴族たちは、はなやかです。 とても楽しいので、おすすめです。
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[ 単行本 ]
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日本人として最低限知っておきたい“Q&A”近現代史の必須知識
・渡部 昇一 ・水野 靖夫
【PHP研究所】
発売日: 2006-01
参考価格: 1,000 円(税込み)
販売価格: 1,000 円(税込)
中古価格: 765円〜
( 通常4〜5日以内に発送 )
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・渡部 昇一 ・水野 靖夫
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カスタマー平均評価: 5
日本人としての誇りを取り戻す一冊 世界の国々で、日本人ほど、自分が生まれた国を悪く言い、正しく歴史を理解していない国民が多い国はないだろう。
世界の国々は、どんなかたちであれ、自分の生まれた国に誇りを持ち、
自国の歴史をよく理解しているものである。
また、世界では『自分が生まれた国の歴史を正しく理解しているのは当然のことであり、
自国の歴史を知らないことは何より恥ずかしいことである』というのが常識であることを日本人はもっと理解すべきである。
そして、本書を熟読し、日本の歴史を正しく理解し、日本人としての誇りを取り戻すべきである。
今までの日本はいわゆる”進歩的な人々”に騙され続けてきた。
義務教育でも、社会の教師が生徒に対して、『日本人は世界の国々に悪いことをしてきた。
だから反省しなければならない』なんて言っている。
私自身も、「従軍慰安婦」について、義務教育時代には、”事実としてあった”ものと理解していた。
しかし、真実は全くのデタラメである。
他、東京裁判、教科書問題、竹島問題など、日本人として知っておかなければいけない重要な歴史が数多く書かれている。
本書を読み進めれば、中国・韓国の言い分を聞く必要がない理由も理解できる。
ハッキリ言って、彼らの言い分は、単なる”言いがかり”であり、ウソだろうが、捏造だろうが、
日本という国が自分達の都合の良いように利用できれば、全て利用してきた国なのである。
中国・韓国は、”日本人の誇り”を搾取することでしか、国を保つことが出来ない後進国なのである。
個人的には、義務教育9年間に学ぶ歴史より、本書を暗記するほど読むほうがよっぽど、意義のあるものになると感じる。
日本人全員に読んでもらいたい本。
教科書に載らない日本の近代史 本書は、GHQが路線を敷いた所謂戦後民主主義教育に対して疑問を持ち始
めた方、朝日や毎日の購読者の方で、昨今の新聞の報道姿勢は何か可笑しい
と思い始めた方に是非お勧めしまます。皇室典範、靖国問題、憲法改正、更に
所謂首相の靖国参拝に対する中国・韓国の度重なる内政干渉等など。歴史認
識の問題がやさしく解説されます。昨今、自民党の総裁選挙が話題になってい
ますが、渡部氏が考える、日本がとるべき国家観は安倍晋三氏に近いと思われ
ます。戦前中後の生き証人であり、ブレのない国家観をもつ有数の言論人の一
人として著者には末永く活動してほしいです。
日本の正しい近代史が勉強できる本 本書を読み進めるうち、だんだん気分が落ち込んできました。
今やほとんど全ての日本人が、戦勝国が都合の良いように編纂した
『歴史』の方を、本当の歴史として認識してしまっていますが、
私もその一人だったのです。教育って本当に大切だと実感しました。
本書は全くの初学者よりは、ある程度の基礎知識を持ってる方に
オススメしたいです。ご自身の知識の確認・整理用にもってこいです。
「東京裁判史観」「自虐史観」よさらば! 北欧に行って、特にフィンランドに行って「東郷平八郎のことを日本では教科書にも載せていない」といったら、かの国の方々は、日本人は歴史を消し去るのかといぶしがるであろう。
常にロシアの戦略的脅威に脅かされていたフィンランドにおいては、日露戦争においてバルチック艦隊を撃破した東郷平八郎は、日本のみならず、かの国での「英雄」である。
だから、フィンランドには、21世紀になっても「トウゴウビール」が売られている。
進歩的文化人によってゆがめられ、中国や韓国の干渉によって更にゆがめられた日本の歴史の中で、日露戦争は、決して侵略戦争ではないし、ロシアという先天的に(この点では中国も同じ)拡大主義・覇権主義国家にアジアの一小国が完膚なきまでに勝利したこと(本当は、その後の講和の歴史からすれば限界ではあったにしても)は、遠くはフィンランドなどの北欧で、近くは、当時の中国や、植民地になっていたアジア諸国に、どれほどの勇気を与えたのであろうか?
そういう「正しく伝えるべき」誇れるべき事実を隠す国家は、いずれは衰退すれのではないか?
日本には、誇れるものはかなりあったのである。
近現代の本当の歴史を知るのにお勧め 私が高校で歴史を習っていた頃はこのような本がなく、反日左翼教師の教える「日本は悪!」という自虐史観の歴史を疑うことなく信じていた。そのため自分が日本人である事を恥ずかしく思っていた。
しかし、本当の歴史は「教科書が教える歴史」とは異なっていた。この本は客観的に歴史を分析して「本当の近現代史」を分かりやすく説明してくれている。
この本を読めば、いかに中国、韓国、北朝鮮の言い分がムチャクチャである事が分かる。この3国は「ウソ」も言い切ってしまえば「真実」になると思っているようだ。こんな国の言いなりになってはいけない。
意図的に「中・朝・韓」よりの発言をするマスコミがあるが、それを鵜呑みにするのではなく、「本当の歴史」を知った上で自分自身で正しい判断をして欲しい。
その「本当の歴史」をテーマ毎に分かりやすく解説してあるため、非常に良い教科書になるであろう。
現在の東アジア問題を考える上でぜひお勧めの一冊です。
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[ 単行本 ]
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図説・戦国甲冑集―決定版 (歴史群像シリーズ)
・伊沢 昭二
【学研】
発売日: 2002-12
参考価格: 2,205 円(税込み)
販売価格: 2,205 円(税込)
中古価格: 1,698円〜
( 通常24時間以内に発送 )
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・伊沢 昭二
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カスタマー平均評価: 4.5
「当世具足」大図解! 森蘭丸・毛利元就・豊臣秀吉・上杉謙信・加藤清正・
前田利家・徳川家康・伊達政宗などなど…
有名武将の甲冑がカラー写真で勢揃い。
甲冑の着用方法も掲載。
侮るなかれ ただ無造作に甲冑を並べただけの本ではありません。
甲冑各部位の細かい名称、西洋甲冑との比較や
鎧師各派の紹介などなど様々な角度から甲冑の魅力に触れることが出来ます。
写真も大きくてとても鮮明、有名どころが揃っていてとっても豪華
井伊家歴代の赤備具足一覧はなかなか壮観です。
また旗指や軍配などの小物も充実しており鎧・武将を描く際の資料としても
非常に適しているといえるでしょう。
地元の書店でもみかけたのですがゲームブックや幻想動物の図鑑などと
同じコーナーに置かれていました。
いろんな人が楽しめるコストパフォーマンス良好な一冊です。
すばらしい 鎧の魅力に取り付かれてまだまだの初心者ですが、いったい何の本から見てよいかわからず、困っていたところ、この資料集に出会いました。このなかでは、鎧の装着方法から、歴史等々細かに丁寧に、そしてオールカラーで載っているので私にとっては非常に読みやすく、眺めやすく、ちょっとした時間を見つけては開いています。 鎧のことを少しかじってみようという方でもお勧めです。
自分の所蔵品を嘘の伝来で塗り固めた本 森蘭丸具足だの秀吉陣羽織だの自分の持ち物を博物館所蔵の名品に混ぜて紹介している。時代の合わぬものばかり。あきれるばかり。
甲冑本の極めつけ! いままで多くの甲冑本をみてきましたが、これは究極の一冊です。 有名な甲冑の概ねを一冊にまとめた本はこれくらいでしょう。以外にいままでそういった本は無かったのです。あったとしてもこれほど安価ではありませんでした。 さらに、特徴的な意匠の兜や陣羽織にもスポットを当てており、まったく一分の隙もありません。 初心者はこの本で当世具足(戦国期の甲冑)の魅力を知る事ができ、またマニアもその充実ぶりに十二分の満足を得る事でしょう。 戦国時代に少しでも興味があるなら絶対に買うべし。 本田忠勝に伊達政宗、愛の前立て・直江兼続の具足など、も〜堪りません。 そのうえ、あの『鬼武者』の具足もあったり、何度見ても凄いですよ、この本は。
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