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[ 単行本 ]
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長州の天皇征伐
・太田 龍
【成甲書房】
発売日: 2005-10-20
参考価格: 1,995 円(税込み)
販売価格: 1,995 円(税込)
中古価格: 1,800円〜
( 通常24時間以内に発送 )
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・太田 龍
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カスタマー平均評価: 3.5
中丸さんにも聞いてみたい! 細かい所はさておき、この本に書かれていることが大筋で事実だとすれば
安重根を英雄視している韓国が歴史認識について日本に言うとき
もしかして本当はこの事(天皇暗殺)を言ってたりするんだけれど
それに対して我が国の代表者も、それと知りながら
「従軍慰安婦は強制ではなかった」とか「靖国は…」などと誤魔化しつつ
韓国もそれに調子をあわせてあげて、その見返りを要求してたりして…
ネット上でも、明治天皇123とか言われたりしていますが(かなり危なそう!)
この手の話は、たとえフィクションだとしても、そこらへんの小説よりずっと面白い…
そんな訳でこの件については、ぜひ主役たる明治天皇の孫、中丸薫さんに
ことの真相、ご意見を伺いたいと思ってるのは、私だけでしょうか?
根元をさぐる 鹿島昇氏の晩年の代表作を踏襲して太田氏の持論が繰り出される。
鹿島氏が長州の動きを『南朝革命』と位置付けたようにこの問題は明治維新のみの出来事ではなかった。
しかし太田氏は『南朝革命』という因縁、怨恨のみには寄与しない。
『南朝革命』に留まれば、国内問題で終了してしまうからだ。
西洋が日本へ進出し、日本が西洋文明を取り入れようとした時代である。
世界情勢も加味してその事象を見れば歴史が立体化して見えてくるに違いない。
この問題が関係者内で秘密裡に処理されたため、同じように現代の「女系天皇」の話があれよあれよと進んでいってしまう。
当事者である皇族の方々が意見を言えないという時代錯誤の世界を目の当たりに見ることになる。問題は終っていないのである。
「新國民社」は今はなくなり、鹿島氏の著作も絶版状態である。
鹿島氏の業績のお陰で糸口が作られ、これから新しい事実が出てくるに違いない。
大室家の親戚筋である地家家の発言も新しく出て来たことだし、皇族の方々が本来の日本の伝統に添ってお勤めしていただけるようにしてもらいたいものだ。
大笑い 以下原田実レポート
おかげさまで事情がわかりました。20年近く前の話ですが、冨士文献研究家の加茂喜三氏に同行して、
生前の「大室天皇」のお宅をうかがったことがあります。
「大室天皇」の家(御所というべきか?‘^^)は大きな紙に殴り書きされたメモやイラスト
が屋内いっぱいに山積みで、
「大室天皇」自らそれを広げて、その家の場所が世界文明発祥の地で、宇宙の中心で
あることを力説しておられました。
当時の「大室天皇」からすると明治天皇の出自などはもはや小さなこと、という
口ぶりでした。
「大室天皇」の書き物のあの膨大な紙の山を思えば、和田氏が一人でダンボール20
箱分の書き物をしたというのも、
不可能ではなかったことがあらためて実感されます(和田家文書も大部分は清書なし
で書き飛ばしたものです)。
349?351の方が「大室天皇」のご親族なら、あの膨大な書き物をきちんと保管
しておられるのでしょうか。
鹿島さんの受け売りよりも、「大室天皇」ご宸筆の歴史論・宇宙論の方がはるかに面
白いような気もします
(もっとも常人には理解不能かも知れませんが)。
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[ 単行本 ]
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昭和史 1926-1945
・半藤 一利
【平凡社】
発売日: 2004-02-11
参考価格: 1,680 円(税込み)
販売価格: 1,680 円(税込)
中古価格: 297円〜
( 通常24時間以内に発送 )
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・半藤 一利
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カスタマー平均評価: 3.5
歴史観がやや鼻につく 評判が良かったので購入しました。学生の頃に、歴史の授業で断片的に教わった知識を順序立てて整理するのに良い本だと思います。また、文章が平易なのですらすらと読めました。ただ、著者の軍部へのネガティブな思いのようなものが前面に出ているため、そういうものに興味のない私には、うんざりする部分がありました。
祖父が語る昭和史 あたかも元首相番記者の訳知り爺様が、孫に語るような語り口で戦争と破局に向かう昭和史を述べています。こういう歴史こそ現在に生きる我れは学び、将来に活かさなければと思いました。また、テロへの恐怖から口を封じられて戦争に向かっていく昭和一桁の状況、そして終戦前夜の緊張。。。。我々が知らねばならない事実が語られており非常に興味深い内容となっています。ただ、筆の進め方は好きずき。軽妙さを狙ってみたり固かったり。ネールの父が子に語る世界史と併読されるとその違いが分かるはずですが、価値がある本であることはいささかも損なうことがありません。
全国の学校で日本史の教科書として採用してほしい本 満70歳を迎える私だけでなく、戦後の教育を受けてきた人のほとんどが、歴史の授業ではいつも昭和の時代に辿り着く前に3月の年度末を迎えてしまい、時間がないということで昭和の歴史を教えてもらえませんでした。あるいは、当時の教師の誰もが、未だ余りにも生々しく体験した時代を「歴史」として教える勇気を持たなかったのかも知れません。結果、自分達にとって最も大切な時代の歴史に対する感覚が全く欠落した民族が出来上がってしまい、今やそのことが日本人を取り巻く様々な面で様々な問題を起しています。
特に今の時期、学校の歴史の授業はまず「昭和の歴史」からじっくり教えた後、順に過去に遡っていく方式を採るべきであり、半藤さんの「昭和史」、特に前巻の(1926→1945)は全国の中学、高校で歴史の時間の初めに半年、一年かけてでもぜひ教えてほしい内容をもった、共通の教科書としての充分な価値のある、優れた著書だと思います。
間もなくまた、八月十五日がやってきます。マスコミは今年も恒例のように、戦争中の四年間に起きた事の悲惨さだけを伝えて、「平和への祈りを世界に向けて発信した」と自己満足に陥るだけでしょう。「悲惨な戦争の記憶を風化させないために」と言いながら、その「戦争の悲惨さ」さえ年々美化されつつあるような観さえあります。それよりも戦争がなぜ起きたか、どうして日本が愚かな戦争に突き進んで行ったのかを冷静に見つめることの方が、世界平和の実現に向けて努力するためには、はるかに大切なことなのです。日本中の年寄りも若者も、戦争を多少知っている人も全く知らない人も、この本によってその問題に対する正しい知識を持ってほしいと思います。
何が日本を戦争に駆り立てたか 昭和に入ってから終戦までの日本の数々の愚行をわかり易く辿る、戦後60年に読むにふさわしい良書。司馬遼太郎が「こんなものは日本ではない」と灰皿を叩きつけたくなった気持ちがよくわかります。 軍部の暴走が戦争を招いたというのは良いとして、疑問に思うのは、 @軍部はなぜそこまでして戦争をしたがったのか Aなぜ軍部の暴走を止められなかったのか Bなぜもっと早く戦争を終わらせられなかったのか です。帝国主義ゲームの中での日本のポジションや、日本人のメンタリティや当時の日本国の権力組織構造など多くの要因があるのでしょうが、この先、何度問うても納得のいく答えは自分の中で生まれない気がします。納得するということはそれを認めるということだからです。 今後同じ過ちを起こさないために、「戦争をしない」と決めるのは簡単ですが、それはアメリカの庇護なくして成立し得ないことであり、我々はもっと現実的な解決方法を考えなければなりません。 考えるに、そのための方策は、正確な事実認識に基づいた情報分析力と迅速な行動力、そして空気に流されない強い意思を国民一人一人が身に付けるということだと思います。それが出来ないと、日本は第二の敗戦のようなことを繰り返すんじゃないでしょうか。
小説的のように読みやすい歴史書 「ノモンハンの夏」など第二次世界大戦に関する多くの歴史小説の著者である半藤一利が、昭和元年から終戦までを語ったもの。 人物を中心に書かれているため、小説のように面白く一気に読むことができる。 一方で、その人物像は著者の好き嫌いが明確に反映されており、すべてを鵜呑みにするのは危険である。また、戦争を日本軍という組織や日本という国家の失敗としてではなく、政治家や軍人の個人の責任や問題であるような書きぶりであり、論理的、包括的に戦争やその問題点を理解することはできない。 それでも、戦争の時代をここまで細かく興味深く描き出した本書は、著者の莫大な知識をもってのみ可能である力作であり、日本人として一度は読んで損はない本であると感じた。
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[ 文庫 ]
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幕末あどれさん (PHP文庫)
・松井今朝子
【PHP研究所】
発売日: 2004-02-03
参考価格: 980 円(税込み)
販売価格: 980 円(税込)
中古価格: 693円〜
( 通常24時間以内に発送 )
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・松井今朝子
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カスタマー平均評価: 4.5
一生懸命に生きる若者たち 「あどれさん」とは、フランス語adolescentsで、若者たちのことです。
この本には、久保田宗八郎と片瀬源之介と言う二人の旗本の次男坊が取り上げられています。時代は、大政奉還を挟んだ幕末の8年間です。この急速に変化して行く日本の中にあって、二人は歴史の波に揉まれて行きます。
宗八郎は、武士に嫌気がさし、芝居町の中に溶け込んで行きます。源之介は、幕府の陸軍創設にのっかって行きます。そして、江戸幕府は倒れ、源之介は抵抗し戦いに、宗八郎は芝居にとどまります。結局彼らに待っていたものは、一方は心中へ、一方は蝦夷の開拓地へということになります。
幕末の大変動の中で、彼ら若者が限られた情報と過去の経験や意地から突き進んで行きます。様々な選択肢から彼らが選んだものは、ベストとは言えないかも知れません。しかし、彼らはその与えられた「生」を懸命に生きました。
この本を読んでいると、本当にこうした時代に生きることの難しさを感じます。でも、そうした中で、一生懸命に生きる美しさを感じます。
ダイナミックで、読み応えのある時代小説でした。
維新に翻弄される若者たち。でも、それだけじゃないすごさを感じる デビュー作の『東洲しゃらくさし』に驚かされ、『仲蔵狂乱』で感服し、みたび舌を巻いた「幕末あどれさん」。 松竹で歌舞伎の企画制作に携わっていた松生今朝子さんが描く江戸の世界には風俗や芝居の世界がしっかりと書き込まれている。“あどれさん”とはフランス語のadolescents=青年の意で、本書では、幕末・維新の時勢に翻弄される二人の若者の人生が描かれている。 小納戸役の次男坊・久保田宗八郎は、講武所と男谷道場で、直心影流の剣に打ち込んでいたが、ふとしたことから芝居の世界に魅せられ、講武所通いの生活を捨て、芝居の立作者河竹新七(のちの黙阿弥)に弟子入りする。一方、同じく旗本小普請組の次男で、一方、元奥右筆の二男・片瀬源之介は、宗八郎とすれ違うように、講武所に通い、鉄砲を習い、いいなずけを置いて幕府陸軍歩兵に志願し、自分の道を切り開こうとする。 腰のものに嫌気のさした男と、腰のものは頼りにならないと踏んだ男、多感な二人の部屋住みの青年の交錯しそうで微妙に出会わない人生をぐいと描いていく。 鮮やかな色遣いと、バタ臭い題材が幕末の雰囲気を伝える表紙の錦絵は、五雲亭貞秀のもの。
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[ 文庫 ]
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今日われ生きてあり (新潮文庫)
・神坂 次郎
【新潮社】
発売日: 1993-07
参考価格: 460 円(税込み)
販売価格: 460 円(税込)
中古価格: 94円〜
( 通常24時間以内に発送 )
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・神坂 次郎
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カスタマー平均評価: 4.5
60年余前の青年たちの心境に思いを馳せる 今から60年余前に、このような時代があったということを、改めてまざまざと見せつけられた。
出てくる登場人物は、ほとんどが、自分と同じ世代である、20代中盤の若者。
彼らは、特攻で玉砕することが使命であると考え、家族や、国民のために死んでいった。
その混じり気のない、純粋な信念に、畏怖すら覚えるとともに、若き青年たちをそのような心理状態にさせてしまった戦争というものの恐ろしさを痛感した。
永世、語り継いでゆくべき記録だと思う。
大切な人たちを守る まだ、人生の半分も生きていない学徒が否応なく特攻で散っていった。
国体と天皇を守るために散華した、と都合よく理由付けたのは軍の上層部だけであり、
彼らが短い大切な命を投げ出した本当の理由は、大切な人たちを戦禍から守るためであった。
彼らが身を挺して守ってくれた日本という国は今、こんなにも荒んでいる。
彼らの死を無駄にしてはいけない。
現代に生きる我々は、彼らが守りたかった日本という国を、そして世界をもう一度建て直さなくてはいけないと強く感じた。
昭和の防人からのメッセージ。 本書は、特攻隊青年からの永遠の手紙です。
彼らはこの戦争が、いかに不条理で不合理なものであるかを認識していた。
しかし、「やらねばならない。」の一心で参加した。
無論、大切な人を守るために。
年寄りが戦争を決め、若者が兵隊としてとられ死ぬ。
この公式は古来より変わりはしない。
今の自衛隊海外派兵の事実は、きたる有事においての本格的戦闘行為の容認、
本格的軍事活動への初動行為といってもおかしくはない。
きな臭くなって来ている現在において、本書は読まれるべき価値が十二分にある。
平和であること 僕は今22歳なのですが 自分と同じ年くらいの人が、特効をやっていたことに正直驚きました。 自分がもしその立場だと思うと・・・ この作品は若い人だけではなく日本人すべての人に読んでほしいです。
現代人が皆読まなくてはいけない本だと思います。 後世に必ず伝えられなくてはいけない、とても大事な内容の本だと思います。
お仕事をやめられて、資料の収集やこの本の執筆をしてく下さった神坂さんに感謝いたします。
国のために、今では信じられないようなとても苦しい状況の中、亡くなっていかれた特攻隊の方々が、戦後、冷たい扱いをされた(特攻隊はタブーとされた)、という事実を知って、大変に驚いたのと共に、そのように自分達の都合の良いほうへ、義理人情もなくクルリと方向展開した当時の日本政府の対応は信じられません。このような政府だったから戦争に負けたのでしょう。
機会あるごとに、この本を周りの人たちにすすめていきたいと思っております。
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[ 文庫 ]
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日本の失敗―「第二の開国」と「大東亜戦争」 (岩波現代文庫)
・松本 健一
【岩波書店】
発売日: 2006-06
参考価格: 1,260 円(税込み)
販売価格: 1,260 円(税込)
( 通常24時間以内に発送 )
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・松本 健一
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カスタマー平均評価: 5
ルサンチマンが悪しきエートスを膨らませるのだ! 大東亜戦争時代の日本の失敗を追及したもの。
大日本帝国軍が何故失敗したかを、
豊富な事例で完璧に証明しています。
天皇を現人神としてボスに戴き、同じ明治憲法下の軍隊であったが、
明治時代と昭和時代の大日本帝国軍の違いも明確に説明される。
左翼向けの本かと思われるが、天皇の行った素晴らしい事も明記しているし、
右翼でも左翼でも、正しい歴史認識と国際常識を身に付けたい人は必読の書である。
様々な知識人を紹介しているのも、教養人には面白くて仕方がない。
俎上に上がった人物名を列挙すると、
斎藤隆夫、鳩山一郎、秋山真之、伊藤正徳、北一輝、満川亀太郎、大川周明、頭山満、中野正剛、吉田茂、大隈重信、吉野作造、石橋堪山、三宅雪嶺、中曽根康弘、司馬遼太郎、犬養毅、田中義一、板垣征四郎、石原莞爾、緒方竹虎、小澤開作、高杉晋作、本庄繁、中江丑吉、出口王仁三郎、遠藤三郎、藤岡信勝、浅田彰、蓑田胸喜、西田幾太郎、和辻哲郎、太宰治、坂口安吾、島崎藤村、井上哲次郎、丸山真男、紀平正美、山田孝雄、重光葵、竹内好、武田泰淳、花田清輝、黒澤明、保田興重郎、岡倉天心。
どうです、読みたくなったでしょう。
南京大虐殺ネタもあるが、松本健一氏はテキトーに3?5万人説でよいそうです。
南京大虐殺を論ずるのに人数を論ずるな!という明確な指摘をしておられます。
実行犯の大日本帝国軍にとっては、一人も虐殺などした覚えはないのである。
捕虜を「処理」しただけである。
ジュネーブ条約を守らずに戦時捕虜の人権を認めない、
大日本帝国軍の野蛮な体質を論じるべきなのである。
こういう本こそ、もっと読まれるべき! 被害者の立場でしか語れない平和論、勝つか負けるかの二元論しか持ち合わせない戦争観、戦争行為自体の正当化、等々。太平洋戦争をめぐる議論は、それをしたところで何の解決にもならない議論に終始してきたように思う。そういった閉塞感を打破する要素がこの本では語られているように思う。
本書では、太平洋戦争がいかなる理由をもってしても正当化できる代物ではないことを、当時の日本の政治・法制度上の欠陥も含めて明快に示している。そこで検証されている出来事の一つひとつを読んでいくと、戦争をおこした当時の人びとと現代の私たちの政治感覚、国際社会理解というものに、さほど変わりがないことに気付かされる。
そしてそのことにこそ、筆者の語る「第二の開国」の問題性と「第三の開国」の重要性がある。敗戦という形でもって始まった「第二の開国」を無条件に善とし、自己の力で社会を再構築することがなかったところに戦後日本の問題性があるのであって、「第三の開国」期にあたる現在において、その再構築を行うことが重要だと筆者は言いたいのだろう。
最近の政治・外交に関する発言を耳にするとき「もう一度太平洋戦争をやらないと、どれだけとんでもない事をやろうとしているのか、わかんないんじゃないのか」と思ってしまうことがある。そうした危険な状況にある今、私たちには鋭い政治感覚と正しい国際社会の認識が求められていると感じてやまない。
終戦記念日を前に。合掌!! 不幸な15年戦争が終わり、61回目の記念日を迎えようとしております。
松本健一先生のシナ問題にfocusされた、日米対決の丁寧な調査に、あらためて敬服です。
この60年間の、米中の関係(朝鮮戦争、安保理の常任理事国、米中国交、貿易摩擦、・・・)を、考える上で、本当に参考になりました!!
松本先生のますますのご健康とご健筆をお祈りしつつ。
2006.8.1 京都深泥池にて。
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[ 単行本 ]
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日本史年表・地図
【吉川弘文館】
発売日: 2007-02
参考価格: 1,260 円(税込み)
販売価格: 1,260 円(税込)
中古価格: 700円〜
( 通常24時間以内に発送 )
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カスタマー平均評価: 4
人による この本良いのですが、問題が一つありました。 それは年表事項に、「振り仮名が全く打たれていない事です」 主用な政治史や軍事史などは大体読めますが、 細かな文化史などになると、「なんて読むんだろう?」と思うのが 結構ありました。かなり学習が進んでいる人向けかもしれませんね。 そういう意味で星一つ減です。
もう一度、日本史をおさらいしたい! という方にも。 20年前の受験時代にこの資料があったら・・・と悔やまれるような、とても内容の濃い1冊です。年表の詳細さもさることながら、時代に応じた地図や付録(建築や衣服の図や貨幣の写真など)まで、日本の歴史を目で見ることができ、とてもためになります。「伊賀」の国は今の何県か? などの基礎的な知識(でも、忘れていた?)を確認したり、もう一度、日本史をおさらいするのに最適だと思います。表紙や装丁は地味ですが、買って損はない値段だと思いました。
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[ 文庫 ]
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GHQ作成の情報操作書「真相箱」の呪縛を解く―戦後日本人の歴史観はこうして歪められた 小学館文庫
・櫻井 よしこ
【小学館】
発売日: 2002-08-01
参考価格: 690 円(税込み)
販売価格: 690 円(税込)
中古価格: 108円〜
( 通常24時間以内に発送 )
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・櫻井 よしこ
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カスタマー平均評価: 4.5
正確な引用こそが大事なのでは? ラジオという媒体を使って、宣伝活動することは、映画と同様かそれ以上にかつては効果があった。GHQによる放送については、断片的な資料を読んだことがあるが、ここまで質量とも膨大な内容を正確に引用した書物は始めてである。
まずは一時的な資料を正確に把握することが、歴史認識の出発点であるという立場からすれば、ややくどい引用も、資料として貴重と思うべきだと考える。
櫻井氏が、引用の一部をカットしたり、省略すれば、その部分について異論が出るかもしれない。
そういう意味でも、徹底的に引用し、それに最小限の解説を付したというのは公正、公平な作品であるといえよう。
「嘘をつこうとする人間はまず真実を述べる」 これはユダヤの格言だが、GHQによる言論/思想統制はまさしくこの類であり、極めて狡猾であることが分かった。読み始めた時のイメージとは違い、随所に日本軍の功績をたたえるコメントがちりばめてあったりとGHQはうまく「日本メディア」の仮面をかぶって日本人を洗脳した。これをうまく受け入れてしまったのは日本人の「人の良さ」と「敗戦のショック」のためか。
真相箱の各章?を全文引用しているためかもしれないが、引用部分が多少くどい感がある。そのため、途中からは原文をすっとばし桜井氏のコメントのみを拝読。もう少し整理できたかな、ということで星4つ。
戦略的なプレゼンテーションとプロパガンダは日本人が不得手とする分野だが、そういった点についての自戒と内省のきっかけともなる本だった。
自虐史観の原点 太平洋戦争の戦闘が終結した1945年から、GHQは新しい秩序を構築するために、なりふりかまわずに占領政策を行っていました。
この占領政策の核心である、GHQのマインドコントロールは、アメリカを基本的に「善」として、日本の行ったことは基本的に「悪」とするもので、戦争で亡くなった日本人と、生き残った多くの日本人に汚名を着せるものでした。しかし、当時の日本人の過半数は、和平実現のために潔く負けを認め、汚名を着せられることに甘んじたのです。だから、日々を生きることに集中出来た。それによって、日本は奇跡的な経済復興を遂げたのです。しかし、大局的な事実を知らないがために、マインドコントロールをまともに受けた人々と、それを利用する左翼指導者によって、マスコミや世論は捻じ曲げられて、現在も残る自虐史観は完成されたのです。さらに、内省的な日本人の自虐史観につけこむ中国・韓国・北朝鮮は、いまだに、日本に対して「たかり」を続けているのです。この自虐史観の原点が、GHQによってつくられたラジオ番組「真相箱」です。
本書は、ラジオ番組「真相箱」の台本をまとめた書籍「真相箱」に対し、櫻井よしこさんが説明と論評を加えたものです。桜井さんはどのような相手であろうと、常に是は是、非は非という態度で臨まれる優れたジャーナリストだと思います。彼女のような本物のジャーナリストは、我々に事実を正確に伝えることを仕事としています。ここで注意すべき事は、伝えられる側が勘違いをして、まるで、政治家のアピールのように受け取ってしまって(自己マインドコントロールに陥ってしまって)、過剰な反米感情や、過激な反大陸感情を持たないようにすることだと思います。彼女は、事実を冷静に伝えているだけなのです。こちらも、冷静に受け止めましょう。
『真相箱』に「GHQの嘘のつき方」をみる 思うに、『真相箱』が日本人に信じ込ませたかった嘘の最たるものは「日本『国』の『無条件降伏』」である。なぜなら、「日本が国家として無条件降伏した」という前提でのみ、日本国憲法の起草・押し付けをはじめとする米軍の恣意的な占領政策は少なくとも国際法的に合法と解釈しうるからである。無条件降伏でない以上、米軍の占領は国際法の定めるところの「(条件履行を監視する為の)保障占領」であって、占領軍は非占領国の政府、行政機構、法律その他を尊重する義務がある。GHQの7年間の占領政策はどれをとっても「国際法違反」の疑いを免れず、どう贔屓目に見ても「行き過ぎ」であることは間違いない。だが実際には、GHQの用意周到・徹底した検閲によって、日本「無条件降伏」論・東京裁判・新憲法など占領政策への批判は完璧に抑圧された。占領軍によってもたらされたと誰もが信じた民主主義の根幹「言論の自由」は、事実上蹂躙されていた。 しかしながら、GHQの検閲がいかに完璧にみえても所詮は嘘の塊、ポツダム宣言がいかに人道的かつ非懲罰的な『降伏条件』であるかを強調していることなど、この『真相箱』にもあちこちに綻びが見える。 桜井氏の言うとおり、無条件降伏か否かということは、この国の主権を失うか否かというほどのことである。そして敗戦当時、日本の主権は天皇にあった。主権維持=天皇の地位の保存が日本の指導者達の絶対条件であったことは当然である。左翼の「天皇だけが助かる為に国民を蔑ろにした」などという批判は的外れである。 GHQの占領政策はプロパガンダの上に成立していた。その事実を直視するなら、そこから生まれた歴史観・天皇観にも(少なくとも)再検証の必要があることには疑問の余地はない。
『真相箱』に「GHQの嘘のつき方」をみる 思うに、『真相箱』が日本人に信じ込ませたかった嘘の最たるものは「日本『国』の『無条件降伏』」である。なぜなら、「日本が国家として無条件降伏した」という前提でのみ、日本国憲法の起草・押し付けをはじめとする米軍の恣意的な占領政策は少なくとも国際法的に合法と解釈しうるからである。無条件降伏でない以上、米軍の占領は国際法の定めるところの「(条件履行を監視する為の)保障占領」であって、占領軍は非占領国の政府、行政機構、法律その他を尊重する義務がある。GHQの7年間の占領政策はどれをとっても「国際法違反」の疑いを免れず、どう贔屓目に見ても「行き過ぎ」であることは間違いない。 だが実際には、GHQの用意周到・徹底した検閲によって、日本「無条件降伏」論・東京裁判・新憲法など占領政策への批判は完璧に抑圧された。占領軍によってもたらされたと誰もが信じた民主主義の根幹「言論の自由」は、事実上蹂躙されていた。 しかしながら、GHQの検閲がいかに完璧にみえても所詮は嘘の塊、ポツダム宣言がいかに人道的かつ非懲罰的な『降伏条件』であるかを強調していることなど、この『真相箱』にもあちこちに綻びが見える。 桜井氏の言うとおり、無条件降伏か否かということは、この国の主権を失うか否かというほどのことである。そして敗戦当時、日本の主権は天皇にあった。主権維持=天皇の地位の保存が日本の指導者達の絶対条件であったことは当然である。左翼の「天皇だけが助かる為に国民を蔑ろにした」などという批判は的外れである。 GHQの占領政策はプロパガンダの上に成立していた。その事実を直視するなら、そこから生まれた歴史観・天皇観にも(少なくとも)再検証の必要があることには疑問の余地はない。
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[ 単行本 ]
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平安京の人びと―平安時代前期 (小学館版学習まんが―少年少女日本の歴史)
・児玉 幸多 ・あおむら 純
【小学館】
発売日: 1998-02
参考価格: 872 円(税込み)
販売価格: 872 円(税込)
中古価格: 575円〜
( 通常24時間以内に発送 )
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・児玉 幸多 ・あおむら 純
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カスタマー平均評価: 5
ただの漫画?いえいえ、立派な大学受験参考書。 一冊、いや一章毎に主人公がいるのがこの漫画の特長だろう。
大体カバーに描かれている人物がそうである。この巻では学問の神様・菅原道真、征夷大将軍・坂上田村麻呂、「民を思う」天皇・桓武天皇、そして最澄・空海。
膨大な数の人物を特徴的に、面白く描き分けているあおむら純氏に脱帽。最敬礼したって良い。
初めから日本史を教科書で学ぶよりも、これを読んでからの方が絶対頭に入りやすい。
これは日本史の「流れ」を一望できるからだ。
世間に日本史を漫画で説明した物は数多くあるが(大学受験の参考書コーナーにも結構ある)、
ほとんどの物は一冊、二冊に収める為に、ただ用語を並べただけで終わっている。
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[ 大型本 ]
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歴史の鉄人―中学受験入門 (中学受験入門)
【学研】
発売日: 2006-07
参考価格: 2,520 円(税込み)
販売価格: 2,520 円(税込)
( 通常24時間以内に発送 )
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カスタマー平均評価: 5
最強の記憶定着ツール 大型本で見やすくカラフルな印刷、つぼを押さえた説明の本文。そして年代を暗記するためのCDや、ゲームをしながら用語を暗記できるカードがついてきます。類書がないわけではありませんが、現時点ではこの種の本としては最高のものでしょう。社会が嫌いなお子様にどうやって勉強させるかお悩みのご父兄におすすめ。
CD付は最高です!! 車の中や朝起きた時などにCDを流しておくだけで子どもは楽しく聞いています。かなり細かい所まで録音されて今後の勉強に役立ちます。中学受験にも充分対応していると思います。
地理編と併せて聞くと社会の地理歴史は心配ないと思います。
この後、理科編の鉄人本が出来るといいのですが・・・
こんなのがほしかった なかなか歴史の流れが覚えられない娘。CDを聞いてるうちに、覚えてるじゃありませんか。あんなに苦労していた暗記。一緒に聞いてた私も、すっかり歴史の鉄人になったようです。
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[ 新書 ]
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謎の豪族 蘇我氏 (文春新書)
・水谷 千秋
【文藝春秋】
発売日: 2006-03
参考価格: 777 円(税込み)
販売価格: 777 円(税込)
中古価格: 360円〜
( 通常4〜5日以内に発送 )
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・水谷 千秋
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カスタマー平均評価: 4.5
まだまだ未解明な部分が多い日本古代史 高校までの歴史の授業における古代史が、いかに日本書紀史観に貫かれていたか、と今ごろになって強く感じはじめ、本書も手にした次第である。
日本書紀は何らかの意図をもって編纂されていた訳だから、その意図を読み取り、当時なりの国際情勢や、現在とは違っていたであろう天皇制も考慮に入れて日本古代史をひも解いていかなければならないと思うが、本書はそのことに成功していると思う。ただし、どこまで成功したのかは判断しかねる。
蘇我氏についての良質な入門書 この新書を読んで驚かされたのは、日本古代の政治史において非常に大きな存在であったはずの蘇我氏について、真正面から取り組んだ研究は少ないということだった。確かに調べてみると、厩戸皇子や大化の改新と絡めて蘇我氏をそれらの添え物的に扱う著作は多いのだが、蘇我氏そのものを中心に据えたものは案外に少なく、研究レベルのものは数えるほどしか見つからない。そんな中で、できる限り中立に蘇我氏四代の事績を検証しようとした跡が、本書のそこかしこに窺われる。
特に目から鱗なのは、蘇我氏の持つ「官僚としての貌」。蘇我氏は、その圧倒的な権勢下においてもけっして経済的・軍事的に突出した存在ではなく、朝廷と不可分な存在となったのにも関わらず、大化の改新のクーデタの一閃であっけなく滅亡してしまうに至るという分析は、非常に明晰で説得力がある。この大化の改新のクーデタを正当化するために必要以上に「逆賊」扱いされたために、後世の歴史研究においても「逆賊」のレッテルが貼り続けられ、蘇我氏に対するいらぬ先入観を生んでしまっているとの指摘が随所になされ、新たな蘇我氏像を描き直す必要性を著者は訴える。
そして、天皇の外戚として成り上がったのではなく、継体天皇以後の朝廷において渡来人系豪族を巧みに使いこなす官僚として蘇我氏が興隆し、継体以後の天皇と外戚関係を結び、物部氏との抗争に勝利するに至って強大な(とは言っても根無し草のような)「豪族としての貌」を持つに至ったとする著者の主張はとても新鮮だ。他にも、蘇我氏の仏教に対する信仰の厚さ、崇仏を通じてアジア文明圏に日本を組み入れたとする彼らの進取性、驕慢とされる入鹿の豊かな才能、蘇我氏傍系との対立などにも触れられ、面白い議論の材料に事欠かない。
手軽さ、網羅性、ロジックの組み立てなど蘇我氏四代の「入門書」として良質である上、非常に論争的でもあるため、好感が持てる著作だ。
魅力ある蘇我氏論 著者は学生時代から古代史を研究していたようで、既に読んだ「謎の大王 継体天皇」を見ても私心に捉われず文献を丹念に調査し、自説の考証を積み重ねて行く誠実な姿勢には好感が持てた。本書のテーマである蘇我氏は古代史ファンにとっては魅力あるものである。馬子の墳墓と言われる石舞台を私も観た事があるが、その周辺の空間はまさしく古代へ繋がっているようだった。
常に問題となる蘇我氏の出自だが、著者は考察の上、朝鮮半島系だと結論づけているようである。また、蘇我馬子は既に天皇だったという説があるが、著者はこれを否定している。そして、蘇我氏の東アジアに対する視野の広さを高く評価している。仏教の導入もその一つである。また、大化の改新に触れ、必ずしも入鹿の専横だけが原因ではなく、実は蘇我氏が考えていた律令政治への移行を、中大兄皇子、藤原鎌足が"横どり"したという大胆な説を述べている(元々は松本清張氏の発案らしいが)。
良く鎌足は馬子の手法を踏襲したと言われる。古代史のある時期に政治の中心的な立場にいた蘇我氏。滅びの美しさも手伝って古代史ファンの心を惹きつけて止まない蘇我氏の姿を映し出した良心的学究本。
古代史の空白を埋める誠実な努力 天皇をも凌駕するほどの勢力を誇った最有力豪族の蘇我氏がなぜ、あっけなく滅んでしまったのか。そもそも蘇我氏とは何だったのか。
古代日本最大の空白に挑む著者は大向こうを意識したりせず、丹念に文献に当たり、諸説を吟味しながら考察を進める。その姿勢はきわめて誠実で好感がもてる。文章も素直で読みやすい。
文献研究が著者の立場なので仕方ないのかもしれないが、読み進んでも具体的なイメージがなかなか浮かばないのが残念なところ。同時代を扱ったものとして武澤秀一『法隆寺の謎を解く』があるが、そこにおけるように遺跡から具体的イメージを立ち上げ、それと文献の両方からアプローチしてゆけば、読者の理解もよりリアルになったかと思われる。
蘇我氏を通して見る歴史 「蘇我氏は渡来人だったのか。」
「蘇我氏が仏教の普及をすすめたのは何故か」
「推古朝の権力構造はどうなっていたのか」
蘇我氏の謎に迫りながら、古代日本の姿が少しずつ明らかにされていく。
最新の研究の成果などが紹介されていくのは興味深い。
読みごたえのある労作である。
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