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張作霖爆殺―昭和天皇の統帥 (中公新書)

[ − ]
張作霖爆殺―昭和天皇の統帥 (中公新書)

・大江 志乃夫
【中央公論社】
発売日: 1989-10
参考価格: 693 円(税込み)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 166円〜
張作霖爆殺―昭和天皇の統帥 (中公新書)
大江 志乃夫
カスタマー平均評価:  3
日本の誤謬はここから始まった
張作霖爆殺事件は、当初から関東軍の高級参謀であった河本大作大佐による国際陰謀であることは、多くの関係者が承知していた。「天皇の軍隊」を勝手に動かすという、軍法上は死刑にも値する行動であったにも係わらず、この事件の処理は、陸軍の画策によって曖昧なままに終わった。

この事件を契機として天皇の「統帥権」なるものの考え方が形作られ、権力の二重構造による軍部の独走という素地が生まれてくる。

時の首相、田中義一は、この事件の処理を巡って天皇の叱責を受け、辞任に追い込まれた。しかし、この叱責事件は、本来、統帥権というものの本質を、昭和天皇が十分理解していたならば、あるべきではなかったことなのだ。

本書は、この張作霖爆殺事件の誤まった処理が、日本をあの戦争へと駆り立てた大きな原因となった経緯を、天皇の「統帥権」なるものを詳細に分析することによって明らかにしたものである。

首相叱責事件を、反省した天皇は、その後、「もの言わぬ天皇」となっていったことが、これまた、日本の戦争への道に加速をつける結果になったのではないかなどの指摘を含め、本書によって、日本の昭和史における張作霖爆殺事件の重要さを改めて知らされた。


近代子ども史年表1926‐2000 昭和・平成編

[ 単行本 ]
近代子ども史年表1926‐2000 昭和・平成編


【河出書房新社】
発売日: 2002-04
参考価格: 3,990 円(税込み)
販売価格: 3,990 円(税込)
中古価格: 2,653円〜
( 通常2〜3日以内に発送 )
近代子ども史年表1926‐2000 昭和・平成編 ※一部大型商品を除く
 
カスタマー平均評価:  4
「ルーツ」探しの一歩
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戦火の昭和史 興亡と夢〈3〉運命の選択・開戦

[ 文庫 ]
戦火の昭和史 興亡と夢〈3〉運命の選択・開戦

・三好 徹
【集英社】
発売日: 1988-09
参考価格: 680 円(税込み)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 1円〜
戦火の昭和史 興亡と夢〈3〉運命の選択・開戦
三好 徹
カスタマー平均評価:   0

1985年 (新潮新書)

[ 新書 ]
1985年 (新潮新書)

・吉崎 達彦
【新潮社】
発売日: 2005-08
参考価格: 714 円(税込み)
販売価格: 714 円(税込)
中古価格: 1円〜
( 通常24時間以内に発送 )
1985年 (新潮新書)
吉崎 達彦
カスタマー平均評価:  3.5
カタログとしてはあり
1985年の日本、宰相はどのような政策をふるい、経済はどの ような成長をとげ、海外では何が起こり、科学の分野では何 が発明され、消費者は何をおもしろがり、テレビは時代の何 を反映し、どのような出来事が起きたかについて書いている 本。筆者はこの年、25歳であのニフティを立ち上げた日商岩 井の社員としてバリバリ働いていたため、自分の時代として 1985年を振り返っている。 ずばり私は1985年生まれである。 しかし私が物心ついたときにはすでに85年は「敬白」と形容 され、「恥ずべき過去」という意味付けがなされていた。一 時代を一本の歴史のある層として考えるとき、このように一 面的な意味付けはわかりやすくなるという反面、その時代が、 その時代人にいかに生きられたのか、本当ななんだったのか ということを見えにくくする。とくに85年の未来からの与え られたキャラは強烈であり、一体どのような時代だったのか 私はいまだ完全には把握できていない。この時代を読むこと はまさに自分の「出生の秘密」を知ることだといっても過言 ではないのだ。 しかし内容は表層的なものと言わざるを得ない。バブルの真 っただ中を生きた作者の本としては少し物足りない。 またどうしても以前読んだ『バブル文化論』と比較してしま う。新書である本書と、あの本を比較するのははっきり言っ てフェアではないが、一応比較しておくと「情報量:分析の 精密さ:作者の当事者としての見解」で、『バブル文化論』 を「10:10:10」という基準値におくと、本書は「6 :6:4」ほどだと言わざるを得ない。 しかし、端的に本書が『バブル文化論』に劣っているという べきではないだろう。 はっきりいってあの本は、膨大な情報量には驚嘆するが、 「あの時代」を知らない読者にとってははっきり言って最後 までテンションを維持して読むのは難しい。 非バブル人で、「バブルってどんな時代だったの?」という モチベーションの人はこちらで十分だろう。
1985年の出来事について書かれているだけという印象です
「1985年」というタイトルを見て、この時代をどのように論じているのか興味を持って買いました。 読んでみると、その時代にあった出来事を並べているだけという印象しか残りませんでした。 確かに、懐かしい感じはしましたが、歴史的考察はほとんどないという感じです。 その時代を評価するのはまだ難しいのかな、と思いました。
楽しめました
プラザ合意,阪神優勝,ゴルバチョフ登場などなど,政治・経済などいろんな面で,1985年はターニングポイントだったのか? 時代の移り変わり,今だから実感できる当時の出来事の意義など,ノスタルジックな思いとともに,社会のトレンドを振り返ることができる好著である。
私はある程度楽しみながら読みましたが、万人に薦められる書ではないこともまた確か
 著者は1960年生まれのエコノミスト。20年前の1985年の世相を、政治や経済、消費文化の側面から切り取って見せた一冊です。  当時の著者は社会人2年目。私も22歳で就職活動中の頃です。あの若き日々を懐かしく振り返る書といえます。中曽根政権下のプラザ合意、科学技術の進歩を信じたつくば博、食うために生きることが許されるようなグルメブームなどなど、自らが体験したあの頃を、まるで古いアルバムを本棚の奥から引っ張り出してきて紐解くように、心くすぐられる思いと共に読みました。  つまりこの書は全くもって懐古趣味に彩られた書であり、何か新しい発見に出逢えるような本ではありませんでした。「1985年が現代史の中でどういう意味を持っていたか、あるいは日本はそこでどうすべきであったかといった議論には、筆者はあまり関心がない」(4頁)と臆面もなく記すように、著者自身はこの年を「掛け値なしに面白い年」だから選んだに過ぎません。  確かにプラザ合意はバブルの膨張とその破裂の端緒となったともいえる出来事であるといえますが、その事実は大抵の社会人には常識の範囲であり、本書の記述も目新しいものはありません。  あるひとつの年が日本の分水嶺たりえたということを興味深い形で示した書に「1940年体制」(野口 悠紀雄 著/東洋経済新報社)がありますが、あの類いを期待すると肩透かしを食うでしょう。  それでも私は、本書「1985年」をやはり楽しく読んだというのが正直なところです。長い学校生活を経て、いよいよ社会へと足を踏み出す直前のあの頃を振り返り、未熟で不安と焦燥を抱えながらも、将来に何か根拠のない自信と希望をもっていた自分を慕わしく思い返す体験は、やはり悪くはないものでしたから。
期待はずれ
2005年と1985年との類似点を比較し、2006年以降の政治・経済に 関して論評するのかと思っていたが、単に、1985年の出来事を 羅列しているに過ぎなかった。 1985年の出来事をreviewするのには良いかもしれないが、今後 の世相を占うという観点では、全く期待はずれ。

「昭和」という国家 (NHKブックス)

[ 単行本(ソフトカバー) ]
「昭和」という国家 (NHKブックス)

・司馬 遼太郎
【日本放送出版協会】
発売日: 1999-03
参考価格: 1,218 円(税込み)
販売価格: 1,218 円(税込)
中古価格: 581円〜
( 通常24時間以内に発送 )
「昭和」という国家 (NHKブックス)
司馬 遼太郎
カスタマー平均評価:  4
昭和も遠くなりにけり
 これは一言で表現すると、「坂の上の雲」である。本来歴史家がなすべき仕事を小説家がしていいのか、司馬氏もそう思っているはずである。この作業については、戦後60年も経過すれば、ある程度の国民的合意が形成されると予想していたが、レビュアーの思惑は外れた。それどころか、歴史を鑑とするという態度まで雲集霧散してしまった。さらに、戦後「昭和という国家」を構想する時代に突入している。  蛇足として、書物の内容を紹介して、レビューとする人たちがいるようであるが、あくまでレビュアーとは、自分の読後感を披露するのが、自己の役目であることを銘記したい。
森などという言葉はもう必要ない
さすがの司馬遼太郎も自分が生きた時代とそうでない時代を同じ視点で眺めることは不可能であったようだ。経験は時に人間の目を曇らせるのである。 また同時に司馬氏は小説家なのであって、語りはあまり上手ではない。対談などでは普通の会話もできるようだが、一人語りでは無理があったようだ。 その内容は「魔法の森」など無意味にファンタジックな言葉が散りばめられている。しかし、この現代人から見れば気味が悪いだけの表現は、司馬氏の実体験がそのまま大きく影響しているのである。 そこに、司馬氏の昭和観に他の時代を語る時とは違ったカオスが含まれる原因があるのである。 司馬氏が大量の資料を読んでいたことはあまりにも有名であるが、残念ながら研究者とは言えないようだ。 資料分析が全くされていないのである。朝鮮人の捏造、コミンテルンのプロパガンダ、連合軍のプロパガンダなど、多くの誤った情報に防護服無しでさらされることはまさに自殺行為である。 随所に見られるアジア人への哀愁は、何か空虚な幻想にとり憑かれている感じさえする。司馬氏も時代の混乱のなかで翻弄されてしまったのだろう。
司馬史観の集大成
以前読んだ「「明治」という国家」の続編的な感じで、特に昭和20年までの日本の異常な時期に焦点を当てて、どうして戦争に向かって暴走してしまったのかということを論じている。司馬氏は、「統帥権」という得体の知れない権限が軍部によっていつのまにか捏造されたこと、日露戦争でやっとロシアに勝利したにもかかわらず、その真実を伝える者がおらず国民全体が変な自信を持ってしまったことなどを原因として挙げており、ヒットラーのような独裁者がいたドイツとは異なり、日本を戦争に向かわせた責任者を見つけるのはなかなか難しい旨述べている。さらに、明治憲法は、当時とすれば極めて先進的な憲法であり、その憲法がきちんと運用されているうちはよかったが、昭和に入って、亡国の政治家・官僚によってねじ曲げられてしまったとも述べている。今も憲法改正論議が活発化しているが、大事なのは形ではなくてその解釈者の行動ということなのだろう。そういう意味で、改正せずに日本の硬性憲法を守っていくべきという主張にも一定の理解を示すことができるのではないか。
司馬氏の語る言葉の重さを感じました
司馬遼太郎氏が、NHKの教育テレビで12回にわたって「昭和」について語った本です。
ただ、その語られた範囲は、明治・大正だけでなく江戸時代にまで遡られて語っておられますので、非常に広い時代を題材にされました。

司馬史観とまで言われている司馬氏ですが、「昭和」を題材にしたものは、実はほとんど残されませんでした。
その理由として、別の対談の中で「ぼくは五・一五や二・二六事件は非常にきらいです。あの連中に迷惑をこうむったのはわれわれ庶民で、その怨念が猛烈にある」「私にノモンハンを書けというのは死ねということだ」と語られています。

実際、満州の陸軍戦車学校を卒業して見習士官となった司馬氏は、その戦争体験から第1章で次のように結論づけています。「なんとくだらない戦争をしてきたのかと、まず思いました。そして、なんとくだらないことをいろいろとしてきた国に生まれたのだろう」と批判しています。

司馬氏はさらに、戦前の日本は日本の軍部すなわち参謀本部という占領軍によって支配されていた国として糾弾しています。そして、立法・行政・司法の三権を超越した「統帥権」を軍部が握り、終戦に至るまで暴走し続けて、自らの意図を以って日本を引きずりまわした、ということを語られています。

司馬氏が語られるように、満州事変、ノモンハン、太平洋戦争での軍部の行動は、すべて独断専横で独裁的でした。
そしてこうも語られています。「日本の軍部は独裁的になっていきました。しかし、独裁者を出さない国であり、独裁者なき独裁でした。」「そんな権力者が出てきて太平洋戦争を遂行したのです。」と締めくくられました。

戦前の「昭和」という時代が、なぜ滅亡に向かってころがっていったのかを、もう少し皆で考える必要があると感じます。
戦争を美化することなく、二度と戦争を起こさないためにも、歴史に学ぶ必要を再確認した思いです。
昭和という国家
司馬さんが昭和について書かれたものは非常に少ない。そんな司馬さんの「昭和という国家」である。どれほどのものかを想像してほしい。司馬さんは大正末〜敗戦までの日本を「魔法の森の時代」と捉えている。
わたしは司馬さんがおおいに好きだが、この本はあまり好きではない。結局、司馬さんは昭和という国家を説明できていない。司馬史観といわれるほどの天才でも、説明できていない。いくら冷静に物事を見ても、司馬さんはわれわれと同じ人間だ。自分の現に生きている時代までもを客観視することはできないのかも知れない。司馬史観の限界が本書に現われている気がする。


昭和路地裏大博覧会 (らんぷの本)

[ 単行本 ]
昭和路地裏大博覧会 (らんぷの本)

・市橋 芳則
【河出書房新社】
発売日: 2001-08
参考価格: 1,470 円(税込み)
販売価格: 1,470 円(税込)
中古価格: 547円〜
( 通常24時間以内に発送 )
昭和路地裏大博覧会 (らんぷの本)
市橋 芳則
カスタマー平均評価:  4
甦る昭和
 昭和30年代前後に子どもだったあなた。必ず、この本の中に`自分’を発見できます。「こんなのあった!あった!!」「これ!私もやった!」

 子どもが、子どもだった昭和が鮮やかに甦ります。日常の生活の中の一服の清涼剤。優しかった母。厳しさの中に、さりげない愛情を注いでくれた父。乳母車をおして保育園にまで迎えに来てた祖母。肩車して、柿をもがせてくれた祖父。引っ越しの時、自分が大切にしていたプラモを無理矢理受け取らせて、「さよなら。」も言わずに去っていった竹馬の友。懐かしいあの時代に出会えます。


昭和史の論点 (文春新書)

[ 新書 ]
昭和史の論点 (文春新書)

・坂本 多加雄 ・半藤 一利 ・秦 郁彦 ・保阪 正康
【文藝春秋】
発売日: 2000-03
参考価格: 725 円(税込み)
販売価格: 725 円(税込)
中古価格: 1円〜
( 通常3〜5週間以内に発送 )
昭和史の論点 (文春新書)
坂本 多加雄
半藤 一利
秦 郁彦
保阪 正康
カスタマー平均評価:  4
専門家同士のゼミナール
最初は丁寧に刈り込まれた文体で、言っていることも穏健妥当かと思いきや、後半にさしかかると、対談はヒートアップしてどんどん歴史のイフ談義に突入していく。中でも秦郁彦は最高。日本は南ではなく西に進撃し、ビルマ・インド解放、中東でロンメルと握手だ、などと言ってみたり、ハル・ノートを受諾しておいて、アメリカが対独戦争に突入したら一転日本は外交フリーハンドをもった国になれるじゃないか、などと快進撃、他の論者にたしなめられる有様。

もちろん、そんな放談だけではなく、ソ連やアメリカから出てきた新史料をもとに、新しい議論も繰り広げられていてためになる。東南アジア侵略の意図が、解放という結果を正当化するものではなく、またその逆も言えるという見解にはかなり同意できる。日本は戦闘に負けただけではなくて、理論の面でも敗北し、それが今なお尾を引いている。

新しい事実を発見し、時には自由に空想を膨らませ、今までとは違った光を当てていくことが、新しい歴史解釈を生むであろうことを知らしめてくれる好著。放談の中に確かな成果物がある。
楽しい「座談会」として。
座談会の常として、参考資料の提示がないために発言の論拠が不明、といういらだたしい欠点があるが、全体としては興味深く読んだ。

とはいうものの、気のせいだろうか、折につけ「昭和の日本は軍も政府もバカだった」とあざ笑っているような気配が行間から染み出してくるようで不愉快になった。座談会だから楽しく、というのが原則なのかもしれないが、それにしても気になる。貴方達はそんなに賢いの?貴方達がそこにいれば何とかなったの?と聞きたくなってしまった。

一方、『盧溝橋事件の研究』や『従軍慰安婦たちの春秋』などでは実証的研究で満足させてくれた秦郁彦氏が、こと南京虐殺問題では妙に推測・憶測でものを言っており、気をつけて読んでいると、他の人も「・・・・なんじゃないか」とか「・・・・のような気もする」などとあやふやな物言いが多い。

結論。これは研究書ではなく、あくまでも楽しい座談会として読むべし。


木村伊兵衛昭和を写す〈2〉よみがえる都市 (ちくま文庫)

[ 文庫 ]
木村伊兵衛昭和を写す〈2〉よみがえる都市 (ちくま文庫)

・木村 伊兵衛
【筑摩書房】
発売日: 1995-05
参考価格: 882 円(税込み)
販売価格: 882 円(税込)
中古価格: 400円〜
( 通常24時間以内に発送 )
木村伊兵衛昭和を写す〈2〉よみがえる都市 (ちくま文庫)
木村 伊兵衛
カスタマー平均評価:   0

高度成長―日本を変えた6000日 (20世紀の日本)

[ 単行本 ]
高度成長―日本を変えた6000日 (20世紀の日本)

・吉川 洋
【読売新聞社】
発売日: 1997-03
参考価格: 2,039 円(税込み)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 3,099円〜
高度成長―日本を変えた6000日 (20世紀の日本)
吉川 洋
カスタマー平均評価:  5
同時代への愛着と確かな視点
吉川洋といえば、マクロ経済学の先生でケインジアン、理論派というイメージがあったが、本書は社会の実相を描いた社会史といったものである。確かな視点を背景に語られるため、自然な形で高度成長の歴史を振り返ることができる。著者の生きた時代に対する愛着も感じられる好著である。

成長の原動力についての議論は、輸出主導という考え方を一応退けているが、そのあたりの分析を、著者のほかの本で読んでみたくなる。


陸軍中野学校 情報戦士たちの肖像 (平凡社新書)

[ 新書 ]
陸軍中野学校 情報戦士たちの肖像 (平凡社新書)

・斎藤 充功
【平凡社】
発売日: 2006-08-10
参考価格: 756 円(税込み)
販売価格: 756 円(税込)
中古価格: 193円〜
( 通常24時間以内に発送 )
陸軍中野学校 情報戦士たちの肖像 (平凡社新書)
斎藤 充功
カスタマー平均評価:  2
中野学校の話題の寄せ集め
注意しなければいけない。本書は「中野学校とは何か」に応える本ではなく「中野学校周辺で行われた工作について著者が調べた話」を書いた本と言うことだ。著者の中野学校周辺に関する色んな取材の断片を寄せ集めてみた、という感が強い。序章に中野学校と密接に関わった「昭和通商」なる商社の話が出てくる。だが昭和通商の話は1章で終わり、次から次へと違う話が飛び出る。後半は特にひどく、巻末に付記としてアメリカの対日参戦に関するソ連情報機関の関わりが掲載してしまっているのが、本書のまとまりのなさを象徴している。加えて、章立てと時系列が全くかみ合っていない上、語り手が多く、ついて行くのが苦しい。「内調が管理するロケットの分解能が民間並みだなど」という下りで「何が中野学校の話なんだ」と本を投げ出したくなった。 新書でこういうタイトルの本を出す場合、紙幅が限られているし、タイトルについて一通りの知識を得たいというのが主な読書の動機のはずだ。だから、時系列に従いエピソードを交えつつ概略を追う、あるいは一人の重要人物ないしは重要トピックにスポットで当ててミクロな視点からテーマを照らし出すという方法があると思うが、本書は全くそうではない。中野学校について知りたいという疑問に応えてくれるのは2章のみで、あとは旧陸軍、情報機関についての予備知識や高い関心がないと非常に退屈だ。 新潮新書の時も感じたが、著者は、旧陸軍情報機関の本を多く出しているんだし、中野学校や特務機関とは何かを解説する概説書など造作もなく書けるだろうし、新書の読者はそうしたものを求めている。中野学校や特務機関を概略的に書いた本はあまりないので、そうした本への期待と昭和通商の話は面白かったので、☆は2つ。

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 更新日 2007年10月24日   ※ 表示価格は更新時のものです!      メール      相互リンク