|
[ 文庫 ]
|
カタロニア讃歌 (岩波文庫)
・ジョージ オーウェル
【岩波書店】
発売日: 1992-05
参考価格: 798 円(税込み)
販売価格: 798 円(税込)
中古価格: 179円〜
( 通常3〜5週間以内に発送 )
|
・ジョージ オーウェル
|
カスタマー平均評価: 5
大義と現実と 体験や立場によって、スペイン内戦の評価は大きく変わる。オーウェルが参加したPOUM(マルクス主義統一党)か、国際旅団化、CNT=FAIか。「革命」が目的なのか反ファッショ人民人民戦線=民主主義擁護が目的なのか。本書のオーウェルの観察も、本人が強調しているように事態の一端を描いているに過ぎない。しかしその率直で謙虚な観察記録が、スペイン内戦の(いまや評判の悪い)集団化のなかの共同性の豊かさを見事に描き出している。オーウェルが描くように、前線はどちらがわにとっても、本当に惨めな状況だっただろう。しかし、そのなかには、ほんの一時とはいえ、上下関係がなく、互いに分かち合う、「ラテン的気質の」文化が存在していた。
「大義」を語るのは簡単である。大義の後ろにどんな状態があるか、あったかを、多くの「革命的」ルポルタージュは率直に語らない。多くの人々の希望と絶望をいまにいたっても背負い続けるスペイン内戦、それはさまざまな立場から評価することができよう。だが、謙虚な筆致で、何度も修正をほどこしながら革命下の社会的現実を浮き彫りにしようとする本書の観察記録は、どのような立場であれ、謙虚に受け入れるべきだとおもう。
内戦、革命、人間 スペイン内戦勃発約半年後にスペインに渡り、共和国政府側に民兵として参加したジョージ・オーウェルのルポ。 戦争、内戦、共産党による粛清といった大きな背景から、周りの自然、人々の身なり、食事、配給といった日常のディーテイルまでが赤裸々に語られます。こんな激動の時期(筆者自身が被弾します)でも、彼独特の人間を見る目、人間のdecencyへのrespectにははっとします。 オーウェルの著作数あれど、まずはお勧めです。 この時代・テーマが好きな方には、ケン・ローチの「大地と自由」もお勧めします。
|
|
[ 文庫 ]
|
間に合わなかった兵器―もう一つの第二次世界大戦 (光人社NF文庫)
・徳田 八郎衛
【光人社】
発売日: 2007-07
参考価格: 780 円(税込み)
販売価格: 780 円(税込)
中古価格: 369円〜
( 通常24時間以内に発送 )
|
・徳田 八郎衛
|
カスタマー平均評価: 5
これで勝てる訳が・・・ 未だに太平洋戦争では日本は物量で負けたけど、技術では勝っていた
なんて考えている方がいるかどうか知りませんが、本書なんか読むと
日本は実にお寒い状況だったことが解ります。
戦車やレーダーでの用兵思想の遅れは勿論として、それ以前に基本的な
生産技術の時点で負けています。
国産トラックが故障が絶えず、フォードやシボレーを宛がわれて喜ばれた
とか、ドイツから技術供与を受けてもコピーさえ出来なかった
なんていう話を読むとねぇ・・・。
おまけに物があってもシステム・インテグレーテッドの発想が無いので、相互の
連携が成り立ちません。やはり当時はまだ工業国として発展途上でしたから、こんなもんでしょうけど、
一部の兵器の評価を過剰に取り上げて「技術では勝っていた」なんて考えるの
どんなものか・・・。
最近は日本も技術立国としての足元がぐらついている危険性があるので、日本が
どのような苦労をして工業技術のレベルを上げてきたかを知る上でも本書を
読んでみる価値はあると思います。
|
|
[ 文庫 ]
|
紫電改の六機―若き撃墜王と列機の生涯 (光人社NF文庫)
・碇 義朗
【光人社】
発売日: 2004-09
参考価格: 880 円(税込み)
販売価格: 880 円(税込)
中古価格: 100円〜
( 通常24時間以内に発送 )
|
・碇 義朗
|
カスタマー平均評価: 4.5
ひたむきさに心打たれる。 「昭和20年7月24日の戦闘で未帰還となった紫電改6機のうち、1機が昭和53年に引き揚げられた。」この出来事を元にして、6機に乗っていた6名の短いが凝縮された人生の記述を中心に構成されるノンフィクションです。子供の頃に読み、大きな衝撃を受けたものですが、彼らが戦死した年齢より年を取った今改めて読み返すと、彼らが国や家族を愛し、そしてそれらのために死んでいったその「必死さ」にとても心を打たれます。在りし日の写真も少ないながら掲載されていて、その顔を見ていると心が痛みます。彼らのようなひたむきな心を持った方々が今の日本を作ったと言われると我々戦後生まれは反発してしまいがちですが、あながちウソではない、そんな思いですね。
ただ、この出版社、誤字脱字がかなり目につきます。せっかくの内容の良さがそこでちょっとマイナスになっちゃうかな。なので星4つ。
感動に打ち震えました。 本土防空を任務とする紫電改部隊として名高い、第三四三海軍航空隊の伝記です。終戦間際の昭和20年7月24日、敵機約200機を邀撃した戦いで、同航空隊は勝利を勝ち得たが、戦闘七○一飛行隊長の鴛淵孝大尉(戦死後少佐)や、空の宮本武蔵の異名を持つ一騎当千の搭乗員、武藤金義少尉(戦死後中尉)など、六機が未帰還となった。武藤金義少尉を軸に、この激烈なる戦いで未帰還となるまでの、六名の歩んだ人生や人となりが記されており、実に興味深い内容であった。この本を書き上げるのには、おそらく膨大な資料を参照し、大勢の方にインタビューしたことは想像に難くない。各個人の人格、技量、戦闘記録など、細部に渡って記述されており、読者を唸らせる。また文章も初心者にも読みやすく、読む者に感動を与えるものでした。文才のない私にとっては、真に素晴らしいの一言に尽きます。内容は詳細を極め、伝記の域を超えて戦闘記録資料としても貴重である。 武藤少尉はこの六名の中で唯一の妻帯者である。奥様へ宛てた手紙も多数紹介されているが、その優しい心根が伝わり、涙せずにはいられない。
|
|
[ − ]
|
命こそ宝―沖縄反戦の心 (岩波新書)
・阿波根 昌鴻
【岩波書店】
発売日: 1992-10
参考価格: 777 円(税込み)
販売価格: 777 円(税込)
中古価格: 44円〜
( 通常24時間以内に発送 )
|
・阿波根 昌鴻
|
カスタマー平均評価: 5
世界に誇る非暴力主義 沖縄伊江島で、米軍に奪われた土地を取り戻すために闘った阿波根。「命こそ宝」という彼の信念は、米兵・米軍に相対するときでも揺るがない。暴力、悪口を排し、なによりも相手のことを考えて闘うという阿波根流は、世界に誇る非暴力主義だと思う。
|
|
[ 単行本 ]
|
積木くずし―親と子の二百日戦争
・穂積 隆信
【アートン】
発売日: 2005-12
参考価格: 1,470 円(税込み)
販売価格: 1,470 円(税込)
中古価格: 1円〜
( 通常3〜5週間以内に発送 )
|
・穂積 隆信
|
カスタマー平均評価: 0
|
|
[ 単行本 ]
|
自分の生き方をさがしている人のために
・ジェリー ガルシア ・チャールズ ライク
【草思社】
発売日: 1998-07
参考価格: 1,680 円(税込み)
販売価格: 1,680 円(税込)
中古価格: 644円〜
( 通常3〜5週間以内に発送 )
|
・ジェリー ガルシア ・チャールズ ライク
|
カスタマー平均評価: 5
自己解放とエコロジーのエネルギー 「自己解放とエコロジーのエネルギー」現代の心理的社会にはなくてならない概念だ。マーケティングプロデューサーとしてお勧めしたい。
|
|
[ 文庫 ]
|
ある巡礼者の物語 (岩波文庫)
・イグナチオ デ・ロヨラ
【岩波書店】
発売日: 2000-02
参考価格: 693 円(税込み)
販売価格: 693 円(税込)
中古価格: 620円〜
( 通常4〜5日以内に発送 )
|
・イグナチオ デ・ロヨラ
|
カスタマー平均評価: 5
キリスト教における他力思想 私はキリスト教の教義については一般的な日本人と同様にほとんど知らない。第一、聖書についても通り一遍しか読んだことが無いし、それらの内容の理解についても基本的なことが大部分欠けているだろう。にもかかわらず、ロヨラのこの自叙伝について私は異教徒であるにもかかわらず、尊敬と畏怖の心を持たずには読めない。 その私の心はどこからくるのであろうか。一つにはロヨラが全く神の意思を例えば旧約聖書にでてくる預言者たちのように逃げることなく全てその身に引き受ける行動力によるものである。そしてもう一つ、私が驚いたことは、ロヨラが自分の考えでなく、神の御意思に導かれ、その意思を疑うことなく行動することである。その思考形式は日本の他力思想、特に真宗の教義を思い起こさせ、その類似点には驚かざるを得ない。又、ロヨラが折々に見た数々の奇跡の記述は、私に法然上人が臨終の際に「みなには言わなかったが昔からわが前に常に阿弥陀如来のお姿が見えている」と吐露した言葉を思い起こさせる。 一人の巡礼者がキリスト教のみならず、異教徒の心まで動かすとは、人間の心と言うのは全てどこか共通しているものがあるのか。
「霊操」を読む前に 聖イグナチオの、いわば瞑想の為の教科書である「霊操」を理解するには、まず彼の生涯における瞑想に対峙するまでのプロセスを知っておく方が良いだろう。本書は、あまりにたんたんとその生涯が語られるため、伝記的面白みに欠けるかも知れない。しかし、その泰然自若とした語り口こそ、彼の神との対面の感激がより際だつのかも知れない。
|
|
[ 単行本 ]
|
陸軍尋問官―テロリストとの心理戦争
・クリス マッケイ ・グレッグ ミラー
【扶桑社】
発売日: 2005-12
参考価格: 2,310 円(税込み)
販売価格: 2,310 円(税込)
中古価格: 362円〜
( 通常3〜5週間以内に発送 )
|
・クリス マッケイ ・グレッグ ミラー
|
カスタマー平均評価: 0
|
|
[ 単行本 ]
|
すべては傍受されている―米国国家安全保障局の正体
・ジェイムズ バムフォード
【角川書店】
発売日: 2003-03
参考価格: 3,500 円(税込み)
販売価格: 3,500 円(税込)
中古価格: 1,299円〜
|
・ジェイムズ バムフォード
|
カスタマー平均評価: 4.5
株や円ドル取引を行っている人にもお奨め 米国の政策決定過程の一端が、キューバ問題、朝鮮戦争、中東戦争、冷戦時の対ソ関係、ベトナム戦争など具体的な事例を通して学べる。株や円ドル取引などを行っていると、一番怖いのはこうした戦争などの不慮の出来事。こうした戦争などのぼっ発を「不慮の出来事」としないためにも一読を奨める。
NASAじゃないよ、NSAね 2段組650頁の大物(おおもの)書籍である。NSAの収集した情報は米政府の行動を大きく左右する。もともとの発祥は軍事暗号の解読だったが、戦争における情報戦の重要度が増すにつれ、組織も大きくなっていく。潜水艦で海底にある通信ケーブルを盗聴したり、月面からの反射電波を拾ったりとそれはもうありとあらゆることをする。傍受対象国のぎりぎりまで近づいて電波を拾う傍受要員。相手国に見つかって攻撃を受けて死傷者が出ることだってあるのだ。そして、集められた情報を解析する技術。いやはや米国のこういうことにかける執念は凄いのひとこと。CIAとの確執、歴代NSA長官の人物像をふくめ発祥から発展、苦難を描いたNSA解体新書。必読ッ!
|
|
[ 単行本 ]
|
ペリーの白旗―150年目の真実
・岸 俊光
【毎日新聞社】
発売日: 2002-11
参考価格: 1,785 円(税込み)
販売価格: 850 円(税込)
中古価格: 23円〜
( 通常4〜5日以内に発送 )
|
・岸 俊光
|
カスタマー平均評価: 4
生き物としての歴史 「史料集は、偽文書やあやしいものでも、歴史的価値があるものは入れておくんです。」素人にとっては驚きの、専門家にとっては常識の事実。著者は丹念にそこをつく。本書は「ペリーが幕府に渡した脅しの手紙」の存在を検証する。しかし、本書の価値は検証の結果ではなくその過程にある。特にインタビューの箇所は秀逸。 堆積した資料の奥底まで降りていくと、確かであるはずの事実が意外にもか細い糸で支えられていたり、相矛盾する証拠が多く残っていることにきづかされた。歴史家も「時代の子」である以上、その解釈に何らかの偏りが出ることも避けられない。時として私には、歴史が「右」へ「左」へと振り子のように揺れ動く生き物のようにも感じられた。…著者あとがきの一節である。
|
|