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戦争

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零戦撃墜王―空戦八年の記録 (光人社NF文庫)

[ 文庫 ]
零戦撃墜王―空戦八年の記録 (光人社NF文庫)

・岩本 徹三
【光人社】
発売日: 1994-05
参考価格: 840 円(税込み)
販売価格: 840 円(税込)
中古価格: 365円〜
( 通常24時間以内に発送 )
零戦撃墜王―空戦八年の記録 (光人社NF文庫)
岩本 徹三
カスタマー平均評価:  4.5
戦神に愛された男
日本海軍トップの撃墜王。 彼の淡々とした戦史の中に。 戦いが日常化している現実を見、 また、男の闘争本能をみる。 理不尽な軍隊の中で、 精一杯自分に与えられた任務を果たした、 下士官の記録。 彼の記録した撃墜数202機は、 男の矜持である。 これを信じなくて、なにを信じようか。 日本の搭乗員は大変優秀だった。 あの長い戦争の中で、 前線に立ちながら、生き残ったいた 撃墜数202機は、太平洋戦争一である。 あの長い戦争を 撃墜王として生き残った。 それだけでも、素晴らしい。 戦神に最も愛された零戦搭乗員である。 光人社編集がちょっとなぁと感じているので、 星は4つ。 現在入手困難だが、 零戦撃墜王―空戦八年の回顧 こちらなら星5つ。 天下の浪人虎徹。 彼は自らを浪人と評している。 日本の海軍の中で、 自分を浪人と感じていた彼が。 哀しくて愛しい。
撃墜数202機に偽りなし!!
中国、真珠湾、アーリューシャン、ラバウル、トラック、フィリピン、沖縄。 岩本は常に戦場にいた。 撃墜数が多いのはその多くが邀撃戦によるものだからだ。物量の敵は100機200機と一日に何回も爆撃に来る。 敵の数だけ撃墜数も増えていく。 坂井三郎の大空のサムライと違うコースを歩んでいるのも読む価値のあるところだ。 坂井が開戦時台南空からフィリピンを攻撃したのに対し、岩本は真珠湾、珊瑚海海線と空母搭乗員だった。 坂井はガダルカナルでの出撃で負傷し日本へ帰国したのに対し、岩本は日本が苦しいときも常に第一線で戦い続けていた。 18年にはすでにこう言っている。 「もう誰の目にも勝敗は明らかだった。我々はただ卑怯者になりたくないために戦っていた。それがラバウル魂だ。」 沖縄戦ではさよならバンクをふって敵艦に体当たりする特攻隊を見送るシーンが何度となく描かれている。どんな気持ちで見送っていたのだろう。
零戦撃墜王 空戦八年の記録
冷静沈着にして勇猛果敢 優れた状況判断 毎日が生死をかけた 空中戦の日々を淡々と書いておられるが 現在の私達が生きている生活環境
では想像もつかない日々を生き抜いてこられたことは嬉しい限りです
戦後は戦中とは違う戦いの日々だったと思いますが若くして亡くなられた事は残念です 岩本氏の生の話や記事などをもっと見聞したかった
岩本ファン必読
岩本氏の戦闘記録を読んで、興味深いのは次の2点である。

第一に、戦術眼で勝敗が決まるということ。敵がどの位置からあらわれるか、どんな機種があらわれるか、どこまで深追いしてよいか、ということを、岩本氏は、おそらく天才と経験で知っていたのである。
この本には書いてないが、岩本氏の視力は1・0くらいだったといわれる。しかし、敵機の発見は早かったというのは、読んでいたからなのだ。同様のことは、坂井三郎氏も指摘している。

第二に、集団行動では指揮官の能力で全員の運命がきまること。経験の浅い指揮官に率いられた部隊は全滅に近くやられ、逆にすぐれた戦術眼をもった指揮官が率いると、味方の損害は少なく、戦果が上がる。
このあたりは現代の組織にも通じるものがあるだろう。
とくに戦争では、人の生死という形で、はっきりそれがあらわれるので、おそろしい。

文体の変化が興味深い。中国戦線では、高度をさげて牧場の牛をおどかしたりして遊んでいたし、珊瑚海海戦でも、張り詰めた中にも武人として充実していたことが伺われる。
ガラっとかわるのが、珊瑚海海戦の帰投からである。珊瑚海海戦で、岩本氏は、初めて一作戦で味方が多く失われるのを経験し落胆する。そして内地にもどってミッドウェイの敗戦を知る。
そこからは、読んでいても、いらいらしているのがよく伝わってくる。
開戦初頭のような充実感は影をひそめ、せまりくる敵にとにもかくにも立ち向かっている、という印象である。
要するに、珊瑚海、ミッドウェイあたりを境に、岩本氏の意識から、戦争への勝利、という目標が消えていくのである。
ラバウル防空戦も本書のハイライトのひとつだが、それとても、勝利への一歩というつもりで戦っていたのではない。壁がくずれないように支えている、という印象を持つ。
仕事をする人間として、こういう状況はつらいものがあっただろう。

特攻についても、短いが印象的な記述がある。特攻が知れ渡ると全軍の士気は目に見えて落ちた、というものである。
岩本氏のような歴戦のパイロットになると、精神論はともかく、戦術としての特攻攻撃の無意味さを、当時の前線の状況から、しみじみと悟っていたのであろう。
日本海軍航空隊の至宝
撃墜機数202機!伝説のトップエース、日本海軍航空隊の至宝が書き遺した撃墜記録。日本最高の撃墜記録を持つ、岩本徹三 元海軍中尉(34期操練)の豊富な実戦経験、撃墜の真髄を書き記した回想録。
本作品は岩本氏が公表するつもりで書かれた回想録であったが、
昭和30年に病死されて以来、ご婦人のもとに保管され、日の目を見る事のなかった彼の遺稿である。まさに海軍いや日本の至宝であった岩本氏の遺稿を読まずして、空戦は語れないでしょう。
どちらかというと欧米型である一撃離脱戦法を極意とする。
巴戦(旋回し合って背後を取りあう戦い)は最終手段とするのが、撃墜王に共通する戦い方といえよう。しかも彼は、操練出身の兵隊あがりにも関わらず、中隊長を務めていたのである。搭乗員が不足していたとはいえ、彼に対する軍のよせる期待の大きさが伺える。まさに特別待遇と言える。
また、三号爆弾(空対空爆裂弾)の第一人者である岩本氏の投弾方法なども書かれており、非常に興味深い。彼の文章は自信に満ち溢れ、空戦を極めた男のかもしだす一匹狼的な雰囲気が感じられる。
また愛機に描く「桜」の撃墜マーク(大型機は八重桜)に誇りを持っておられたようで、文中にもしばしば登場する。しかも桜が60個以上ついた歴戦の愛機は、内地に送られて国民を鼓舞する為に展示されたのだそうだ。後輩たちも、その無数にある撃墜マークに憧れ、畏怖したであろうことは想像に難くない。敵機も253-102号機には一目置いていたに違いない。常に最前線にあって、終戦まで活躍した数少ない英雄の遺稿を是非読んで欲しい。


敗北を抱きしめて 上 増補版―第二次大戦後の日本人

[ 単行本 ]
敗北を抱きしめて 上 増補版―第二次大戦後の日本人

・ジョン ダワー
【岩波書店】
発売日: 2004-02
参考価格: 2,730 円(税込み)
販売価格: 2,730 円(税込)
中古価格: 2,100円〜
( 通常24時間以内に発送 )
敗北を抱きしめて 上 増補版―第二次大戦後の日本人 ※一部大型商品を除く
ジョン ダワー
カスタマー平均評価:  5
日本人の民主主義の一つの出発点を示す
上からの民主主義とは何だったのかということを考えさせられる。戦後60年たち昭和の終わった今も、この時期に下された様々な決定の影響下で生きていることを思わせる。私たち、この時代を知らないものにとっては、やはりそれを外から研究したアメリカ人の論考はとても読みやすい。その読みやすさの意味も考える上で、当時を生きた人の文章も同時に読むべきかもしれない。
勉強になりました
勉強になりました。全ての日本人は読むべきですよ。国家に騙されないためにね。 戦時中に国体を叫び庶民に犠牲を強いていた戦争指導者達が、戦争に負けた途端、 証拠書類の償却や軍需物資の横流しに躍起になっている姿が印象的だった。上野公園で 毎日何百人の餓死者が出ているのに彼らは私服を肥やすのに懸命だった。 これは、今現在、エリート層のやっていることと同じじゃないかと思う。 国体を叫ぶ代わりに「美しい国」を叫んでいる間に、指導者層達は税金のちょろまかしを して私腹を肥やしているという構図である。 負けを見るのは一般庶民である。歴史から学ぶことの重要性を、この本は教えてくれた。 「歴史は繰り返す」ということも教えてくれた。日本国家に騙されたくない人は 読むべきだ。
普通の人々の物語
米国における日本史研究の大家、ジョン・ダワーが著した本書『敗北を抱きしめて』は、敗戦からサンフランシスコ講和に至る占領下の日本の7年間を生き生きと描き出すものである。占領軍による改革は勝者による「押し付け」であったとし、その産物である戦後民主主義に対して否定的なスタンスを取る言説は今なお根強い。しかしながら著者は、「押し付け」の構造があったこと自体は肯定しつつも、しかし敗者の側を一方的に受動的な存在であったとみることを拒絶する。単に「勝者が敗者に何をしたか」ではなく、日本占領を「抱擁」として捉え、敗者が勝者にどのような影響を与えたのかに着目するのである。 そのような問題意識の下に、著者は、占領期日本の社会・文化に焦点を当て、「民衆意識」を掬い取ろうとする。「瓦礫となった世界において、社会の全ての階層の人々の声を回復し、全てをやり直すということ、それがどんなことを意味したかを感じ取ろうと努力した」(P9)というのである。 そんな本書は、まさに日本の「社会の全ての階層の人々」が、敗戦をどう迎え、あの戦争をどう認識し、占領軍とその改革にどう向き合い、平和と民主主義についてどう考えたかを描き出す「敗北の物語」である。上巻では、あの戦争のもたらした破壊と絶望、虚脱感を克服せんとするかのように登場してきた新しい文化、そしてGHQの改革とそれに対する民衆の呼応が描かれる。「戦後レジーム」からの脱却が叫ばれる今、そもそも日本の「戦後」とは何だったのかを考え直す上で本書は避けては通れない一冊であろう。戦後日本の「普通の人々」の生き様を描いたこのドラマティックな「物語」をじっくりと味わいたい。
善悪はっきり、西部劇の如し
上巻は山田風太郎や安岡章太郎の本などで既に知っていたことが多く、あまりインパクトがなかった。戦中派の人々には尚更そうであろう。ただ著者の意図としては、原題からも分かるように、パンパン:米軍人=マッカーサー:昭和天皇という倒錯図式を嗤いたかったわけで、日本版でもこの部分は構成上外せなかったのかもしれない。下巻のフェラーズ准将なる人物が登場してから、俄然興味深くなる。
日本人が触れたくない部分意識したくない部分?
たまたま手塚治虫の戦争直後の混乱期の漫画を読んでいたあとだったが、観察者視点と当事者視点ではどうも違うようだ。手塚治虫の漫画では、この本と同じように戦争からの開放感と同じに、この本では書かれていない反米感情、嫌米感情が薄い。恐らく一次資料を新聞や公式文書に頼っているからかもしれない。この本には当時の生活に関するインタビューが一切出てこない。新聞がインタビューしたものを使っているだけである。 方法論上、かなり問題はあるが、日本人が触れたくない部分について書いてある点で評価できる。

敗北を抱きしめて 下 増補版―第二次大戦後の日本人

[ 単行本 ]
敗北を抱きしめて 下 増補版―第二次大戦後の日本人

・ジョン ダワー
【岩波書店】
発売日: 2004-02
参考価格: 2,730 円(税込み)
販売価格: 2,730 円(税込)
中古価格: 1,900円〜
( 通常24時間以内に発送 )
敗北を抱きしめて 下 増補版―第二次大戦後の日本人 ※一部大型商品を除く
ジョン ダワー
カスタマー平均評価:  4
日本の「戦後」の原点
米国における日本史研究の大家、ジョン・ダワーが著した本書『敗北を抱きしめて』は、敗戦からサンフランシスコ講和に至る占領下の日本の7年間を生き生きと描き出すものである。占領軍による改革は勝者による「押し付け」であったとし、その産物である戦後民主主義に対して否定的なスタンスを取る言説は今なお根強い。しかしながら著者は、「押し付け」の構造があったこと自体は肯定しつつも、しかし敗者の側を一方的に受動的な存在であったとみることを拒絶する。単に「勝者が敗者に何をしたか」ではなく、日本占領を「抱擁」として捉え、敗者が勝者にどのような影響を与えたのかに着目するのである。 下巻では天皇の「人間宣言」、新憲法制定、東京裁判が描かれ、敗者たる日本の保守指導層が「上からの革命」を変質させ、戦後の「天皇制民主主義」を築き上げていく過程が描かれる。さらに、日本の経済成長を支えることになり、かつ米国が批判してやまない日本の官僚主義的資本主義についても、実はそれが占領期における「日米合作」の遺産だということが論じられている。 「戦後レジーム」からの脱却が叫ばれる今、そもそも日本の「戦後」とは何だったのかを考え直す上で本書は避けては通れない一冊であろう。 「日本はどうすれば、他国に残虐な破壊をもたらす能力を独力で持つことなく、世界の国々や世界の人々からまじめに言い分を聞いてもらえる国になれるのか?」(下P427) 岐路に立つ今、ダワーのこの問いかけは重い。
ブッシュの中東民主化幻想を米国人に信じさせた本
ダワーによると45年憲法はマッカーサーが中国やオーストラリアから天皇を守る為、あのような規定にしたという。また天皇制護持もハーン好きのフェラーズという一軍人の思想の影響が大きかったと。どうも信じられない。天皇制をどうするかといった重大事項は大統領をはじめ本国のもっと上のレベルで決定されていたはずだ。完全に武力制圧したマッカーサー司令部が日本人の「ゲリラ戦」や共産主義の浸透を本気で恐れたとも思えない。やはり天皇人質作戦が奏功して米国の国益追求に徹した占領が成功したのだ。ただ結果的に日本国憲法は確かに松本案などより良いところのあるものになったとは思う。また神格否定も良かった。でも米国がどこかの国に占領され基督の「人間宣言」を強制されても従うとは思えない。全く同じ位良いことなのだが.........。(やはり寺崎は曲者。)
やりたい放題
上巻とは違い下巻は、占領政策の核となる部分の話である。一つは、戦争犯罪人および東京裁判の話である。もう一つは、アメリカ軍による思想統制の話である。要は検閲である。 日本に自由と民主主義を植え付けるという名目で、思想統制を行い、知恵のあるものを裁判に送り、やりたい放題である。思想統制すなわち検閲は、GHQの構成員個人のスキャンダルを含め名誉を維持するためのものから、反共産主義の防波堤のための国家づくり至るまでありとあらゆる場合で行われている。しかも、確固とした基準があるわけでもなく、むしろ行き当たりばったりで、勝者による敗者いじめ以外の何物でもないようにしか思えない。特に東京裁判はひどいものである。ここ数年間は夏恒例のテレビで東京裁判を取り上げることはなくなったもの、何度も見た経験からその酷さはよくわかっている。そもそも、裁く立場にある判事は、英米法の知識どころか、実際の国際裁判に関する知識も何もない人間たちで構成されている。まさにアメリカおよびイギリスの操り人形にしかすぎない。ハル判事の反発も見事なまでの無視である。大東亜戦争を正当化する気はないか、彼はあくまでも勝者が敗者をたたくためのものでしかありえない。 このような情報統制、思想統制は、アフガニスタンやイラクでも行われていることであろう。日本の占領下は、総力戦を10数年にわたり戦いぬいてきたために、精神的にも肉体的にも規制してきたために比較的簡単に統制がうまくいったのであろう。もちろん、日本人の自由意思感覚のなさや勝ち馬に乗るという独特の思考問題も抱えているだろうが。アメリカ人やイギリス人のこのような感覚での海外での展開は、決して平和をもたらすものではなく憎しみを増加させるだけのものであろう。 この本は、上巻とのカスとり文化のような大衆文化の話よりも、政治的思想統制の話であり、下巻の方がかなりの価値を持つと思われる。
植民地弁解本なんじゃない?
最初に読んだ時は圧倒的な資料と綺麗な言葉で感動させられたがよくよく考えてみるとアメリカは開放軍と迎えられてアメリカの作った新憲法は結局良かった。日本のアメリカ化は正しかったといいたい本なんじゃないかと思った。そう思った一番の理由は米英を攻撃した理由を後先考えず場当たり的に攻撃したと説明されてたからです。たしか本当は西側諸国の経済封鎖に追い詰められて切羽詰ってやけくそになって戦争したのが真実だったはずです。裁判の発起人であるアメリカが仕掛け人だからこの裁判偽善だと言ったのがパル判事の主な主張だったはずです。最近の日本の没落はアメリカの新教育で日本人がバカになったからだと思う。それをWW2で後先考えず場あたり的に攻撃したと説明して今回の没落もそれと同じことだと説明するダワーの誠実さに疑問に感じます。 非常にやっかいな植民地弁解本だと思う
口承歴史
本書を読んだときに、私が違和感を感じ立ち止まってしまうのは、口承歴史(oral history)と公的歴史の差なのかもしれない。歴史の時間で教えられる歴史以外に、自分を取り囲む人たちから口で伝えられた歴史があるからかもしれない。それは、軍部の堕落であり、戦中のプロパガンダであり、闇市であり、共産主義の台頭であり、天皇制がいかに日本の歴史において機能してきたかということである。それでも、私に口承歴史を伝えてくれた人々は、悲惨な歴史の中でも生き延びるためにその人たちが発揮した知恵と、自分の国と国の歴史に誇りを持つことの大切さであった。本書は、この口承歴史と公的な歴史のハザマを行っているような気がしてならない。

ブラックホーク・ダウン〈下〉―アメリカ最強特殊部隊の戦闘記録 (ハヤカワ文庫NF)

[ 文庫 ]
ブラックホーク・ダウン〈下〉―アメリカ最強特殊部隊の戦闘記録 (ハヤカワ文庫NF)

・マーク ボウデン
【早川書房】
発売日: 2002-03
参考価格: 693 円(税込み)
販売価格: 693 円(税込)
中古価格: 100円〜
( 通常24時間以内に発送 )
ブラックホーク・ダウン〈下〉―アメリカ最強特殊部隊の戦闘記録 (ハヤカワ文庫NF)
マーク ボウデン
カスタマー平均評価:  4.5
何かを感じさせる作品
この作品は1993年にソマリアで起きた米軍の失敗した作戦を書いた作品ですタイトルにもある通り自分は読んで何かを感じました。 言葉では言い表せませんが読んだあと何とも言えない感じになりました。作戦は良かったのか紛争に介入したのが間違っていたのか…読んだ人々によって変わると思います。
混乱
約15人隊員が居るので誰が誰だかわからなくなってしまうかも知れません。でもそこを除けば面白いと思います。
BHD
下巻のみのレビューを書く,というのも変な気がしますが参考までに.

この本は史実に基づいて記述されていることは,このレビューをごらんの皆さんはご存知だと思います.
映画化もされていますが,映画ではストーリー性を出すためにいくつかの点が(史実と)変更されている部分も多くなっています.

実際にそのときにソマリアで何が起こったのか,ある程度の軍事・歴史・民族知識は必要になりますが,この本を読めば理解できると思います.

アメリカが何を考え,何を目標にして世界各地に進出しているのか.
利権主義だけではなく,「彼らの考える正義」のために動くこともある,という良い例ではないでしょうか.

#他の国から見ればそれは異なった価値観の押し付けになることもありますが…

軍事物、というよりは歴史物、という観点で見ると面白いと思われます.


特攻―外道の統率と人間の条件 (光人社NF文庫)

[ 文庫 ]
特攻―外道の統率と人間の条件 (光人社NF文庫)

・森本 忠夫
【光人社】
発売日: 2005-06
参考価格: 870 円(税込み)
販売価格: 870 円(税込)
中古価格: 84円〜
( 通常4〜5日以内に発送 )
特攻―外道の統率と人間の条件 (光人社NF文庫)
森本 忠夫
カスタマー平均評価:   0

ブラックホーク・ダウン〈上〉―アメリカ最強特殊部隊の戦闘記録 (ハヤカワ文庫NF)

[ 文庫 ]
ブラックホーク・ダウン〈上〉―アメリカ最強特殊部隊の戦闘記録 (ハヤカワ文庫NF)

・マーク ボウデン
【早川書房】
発売日: 2002-03
参考価格: 693 円(税込み)
販売価格: 693 円(税込)
中古価格: 150円〜
( 通常24時間以内に発送 )
ブラックホーク・ダウン〈上〉―アメリカ最強特殊部隊の戦闘記録 (ハヤカワ文庫NF)
マーク ボウデン
カスタマー平均評価:  5
原作で知る映画の偉大さ
私は映画から原作に入った口である。 原作で感じたことは、映画ではトム・サイズモアが演じた隊長がものすごく美化されていたんだなあ、とか、ジョシュ・ハートネットの役もエリック・バーナのデルタ兵士の役も、実在しない名前だったのだなあ、とか。ロン・エルダードの演じた第2墜落機の操縦士マイケルは、実際はどっか遠いところへ連れていかれて、映画の名場面である「マイケル、決して君を見捨てないぞ!」とヘリから一晩中呼びかけた仲間の声は、全然聞こえていなかった、というのもちょっとがっかりした。なにしろこの場面は私の泣きのポイントであり、これこそが映画のテーマであったから。 圧縮パンツ、というのも映画には出てこなかったので、ぜひとも実物を見てみたいものだ。しかし、妙かもしれないが、私は原作を読んでさらに、映画「ブラックホークダウン」の脚本と監督の力量に頭を垂れたのだった。 これだけの人物を映画でさばくのに、あるときは統合して一人格にしてみたり、多くの兵士の象徴となるような存在しない登場人物を作り出したり、大腿部を狙撃されて出血多量で死ぬ兵士の狙撃場面など、3人目で気付かれちゃった、という名場面を作り出したり、原作にない部分に、その手腕が冴え渡っている。 モガディシュでの作戦というのは、すべてが悪いほうに転がって行った。 原作によって、そこに至るまでの小さな作戦の成功により、司令部がナメていた、ということがよくわかる。 「ブラックホークダウン」を読むなり見るなりして「だからアメリカの軍事主義は」と批判すればいい、という風潮には「みんなが言うからとりあえずそう言うの?」と返したい。 私が自分の頭で考えついたことというのは、こうだ。これは失敗した軍事作戦であり、それ以上でもそれ以下でもない、ということ。 この作戦が、成功していたとしたらどうだろう。それでも、「だからアメリカはダメなんだ」とみんなが言うのだろうか。
これが本気の戦闘
この本は1993年にあった米軍の作戦の失敗を書いた本で読むとその作戦に参加した米軍兵士達が感じていた事や楽に終わると思っていた作戦が時間が経つにつれ最悪な方向へ向かっていく事などが書かれています。ぜひ映画と一緒に買ってみて下さい映画でわからない所はこの本を読めばわかります
映画とは違った観点から
この小説には実際に戦場を体験した住人からも取材をしているため、
米国の一方的な解釈ではなく、彼らには彼らなりの理由があり
米兵を攻撃していたことが書いてあった。
映画も見たが、こちらは米軍の一方的な内容となっており
当時の複雑な状況を全く捉えてはいない。
映画を見たが小説を読んでいない、という人には

是非とも読んでもらいたい一冊である。
軍事介入の難しさを伝える歴史書
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映画を想像しながら読むとよりリアルに感じます。
取材によって集めた情報を整理して一本の小説として仕上げる。よくぞここまでと感心しました。相当な人数が登場するにも関わらず、それぞれの心情までを緻密に描いており、映像になっていなかった家族や恋人、ソマリア市民、NPO関係者、果ては米本国までブラックホーク墜落の事件にまつわる数々のエピソードが書かれています。 そして誰もが知りたいと思った事件の顛末を「下巻」で知ることが出来ます。 


ソ連が満洲に侵攻した夏 (文春文庫)

[ 文庫 ]
ソ連が満洲に侵攻した夏 (文春文庫)

・半藤 一利
【文藝春秋】
発売日: 2002-08
参考価格: 570 円(税込み)
販売価格: 570 円(税込)
中古価格: 140円〜
( 通常24時間以内に発送 )
ソ連が満洲に侵攻した夏 (文春文庫)
半藤 一利
カスタマー平均評価:  4.5
右翼の人はこの本を読むのは辛いであろう
歴史に例を見ない、世界一の悪で阿呆な大日本帝国軍。 それでも右翼にとっては、大日本帝国軍は強くてかっちょええ正義の軍隊であった筈だよな? 右翼はこう主張するだろう…。 「悪というのは、敵国からの視点であって、  日本人が大日本帝国軍を悪呼ばわりするのは変ではあ?りませんか?」 変ではありません。 昭和の大日本帝国軍は、天皇を守る軍隊であり、 日本国民を守る為の軍隊ではなかったのである。 アメリカが原爆を落とした為、戦後の利権獲得にあせったソ連が満州に侵攻しましたが、 大日本帝国軍は満州開拓団を見棄ててさっさと撤退するんだもんな。 世界史でメジャーな悪のナチスドイツでさえ、 敗色濃厚になった後は、デーニッツ首相はドイツ国民を自国に帰還させることを優先して、 事実200万人以上の民間人を救ったのです。 昭和の大日本帝国軍は100万人の満州移民団を見棄てて逃げ帰るとは、恥ですな。 戦略眼の無いアフォの大日本帝国軍の指揮官の無能振りは有名であるが、 本書は何故無能になったかも考察している。 無能な指揮官というのは、判断力が無いからである。 何故、判断力が無いのかというと、 無知の上に責任感が無いからである。 国際法を遵守して日露戦争を戦った明治の大日本帝国軍は、世界中から絶賛されたが、 鬼とかイエローモンキーと呼称される昭和の大日本帝国軍は、守るべき国際法に無知であったというのが真相らしい。 世界の常識を知らずに、日本は神の国と増長したのが、全ての失敗の本質だね。 日本が悪で阿呆だとしても、 日ソ不可侵条約を破って侵攻してきたソ連も悪いという説はもちろんあります。 世界一の悪は日本軍だが、世界二の悪はソ連軍でも0Kです。 ただし、ソ連軍は阿呆ではありません。 日本が降伏した8月15日以降も、ソ連軍は満州で虐殺を続けましたが、 虐殺してもOK、シベリア送りもOKという屁理屈を見事に捻くり出すので感動しますた(藁
なぜ、問題にしてこなかったのか?
 長崎に原爆の投下された日に、一方的に不戦条約を破って満州や北方4島に侵攻したソ連軍の振る舞いは、犯罪者集団に等しい。  更に、その後、日本人の多くに奴隷に等しい苦役を与えた。  百歩譲って太平洋戦争の責任が日本にあったとしても(私は認めないが)、ソ連軍が満州で行なったことは、戦争以前の犯罪である。  そのソ連が国際連合の常任理事国であり、その後、さまざまな東西紛争の一方の当事者であったことを、我々は忘れていないか?  日本における中国の「南京大虐殺」を議論するなら、同じ目線でソ連軍のした行動を論難しなければバランスが取れまい。  残念ながら、戦後の言論界は、マルクスレーニン主義の進歩的文化人に支配され、バイアスがかかっていたので、この悲惨な満州の出来事を扱うことも、批判することもなかった。  被害にあわれた方々の無念を思うと、戦後の進歩的文化人の罪は大きいと思う。
ソ連軍は、満州で日本の女性や子供に何をしたか?
毎年、8月9日に成ると、テレビのニュースは、長崎の原爆忌を伝える。即ち、この日(8月9日)が、1945年(昭和20年)に、長崎に原爆が投下された日である事は、伝えるのであるが、その同じ(1945年)8月9日が、ソ連の満州侵攻の日であった事を伝えるマスコミは、極めて少ない。これは、一体、何故なのだろうか?−−1945年8月9日、ソ連は、当時まだ有効だった日ソ中立条約を破って、満州に侵攻した。そして、侵攻した先々で、子供や老人を含む、多くの日本の民間人を、無差別に殺戮したのであった。又、子供を含む、多くの日本人女性を、やって来たソ連軍の兵士たちは、至る所で、強姦、輪姦したのであった。その際の悲惨な状況は、原爆とは形が違ったものの、この世の生き地獄と呼ばれるべき物であった。−−ソ連崩壊後も、日本のマスコミの多くは、何故か、このソ連軍の満州侵攻による悲劇を語りたがらない。若い人たちは、本書を含めた単行本を紐解いて、当時、日本の子供や女性が、ソ連軍によって、どれほどむごい目に遭わされたかを、知って欲しい。(西岡昌紀・内科医/ソ連軍が満州に侵攻した日から60年目の日に)
日本の無策ぶりとソ連の非道さ
本書からは、日本の無策ぶりとソ連の非道さ、両方が読み取れる。

まず日本だが、対日参戦をすでに決めていたソ連に対して終戦の仲介を工作したり、ポツダム宣言受諾が即ち降伏だと思い込んでいたことなどに見られる、国際情勢の見誤り、国際感覚の欠如、楽観主義、無責任主義など、国家滅亡の危機に際しての体たらくは呆れ返るばかりである。このときと同じような状況は、現在も進行しているのかもしれない。

ソ連が行った満州における日本資産の処理やシベリア抑留は、米国を含めた連合諸国でさえもそこまで予測していなかったことから、日本の無能無策のせいばかりとは言い切れない。この時のことからソ連(現ロシア)の本質が読み取れるばずである。ソ連の参戦によって被った被害は計り知れないが、せめてそれを教訓として、今後の対ロシア政策に生かして欲しいと願う次第である。
無能は罪である
 正直言って、痛まし過ぎて読み進めるのが辛いです。なぜ、どういう経緯で中立条約を破ってソ連が突如満州に侵攻して来たのか。その時満州で何があったのか。これらの真相が日ソ両側の資料により明らかにされる。

 当時の日本人首脳の愚かさは、戦争を始めたことよりも、その終わらせ方の方により多くの問題があると思った。日本は、ソ連が虎視眈々と対日参戦の準備をしているのも知らず、ソ連に媚びへつらい、和平仲介を依頼する。しかし散々焦らされたあげくその答えは宣戦布告だった。ソ連参戦必至といういくつもの情報がありながら、希望的観測によってそれを黙殺し、また時期を誤り、結果として奇襲を許した。

 精強を謳われた関東軍は、いくつもの醜態を晒し、汚辱にまみれた最期を迎える。いや、関東軍を責めるのは酷かもしれない。天皇の軍隊である日本軍には民間人保護は最初から念頭になかった。ただ防御に不利な新京を捨て、通化での迎撃を企図しての撤退だったのだが、民間人から見たら自分たちを見捨てて逃げたということになる。そして、関東軍の主力は殆ど一発の弾を放つことなく降伏した。将兵の多くはシベリア抑留の辛酸を舐める。そして開拓民たちは集団自決、逃げ遅れた民間人はソ連軍や匪賊と化した地元民により、略奪、暴行、殺人、強姦などの仕打ちを受ける。

 著者は、「戦争に正義などない」と陳腐な言葉を繰り返し、この途方もない悲劇の唯一の教訓だと言うが、そんなことよりも、日本帝国の昔から現代に至るまで治っていない、日本人の無責任体質、楽観主義、現実逃避という欠陥を早急になんとかすることこそが教訓だろう。


ブラヴォー・ツー・ゼロ―SAS兵士が語る湾岸戦争の壮絶な記録 (ハヤカワ文庫NF)

[ 文庫 ]
ブラヴォー・ツー・ゼロ―SAS兵士が語る湾岸戦争の壮絶な記録 (ハヤカワ文庫NF)

・アンディ マクナブ
【早川書房】
発売日: 2000-10
参考価格: 924 円(税込み)
販売価格: 924 円(税込)
中古価格: 480円〜
( 通常4〜5日以内に発送 )
ブラヴォー・ツー・ゼロ―SAS兵士が語る湾岸戦争の壮絶な記録 (ハヤカワ文庫NF)
アンディ マクナブ
カスタマー平均評価:  4.5
決断しなければならない
SASの任務でマクナブ氏含めた8人はイラクに潜入するが、不運な人的ミスの連続で失敗を余儀なくされる。それは抜きにしても、氏はリーダーとして常に決断を迫られる状況が重なる。そんな時、兵士は静観が許されない。乗るか反るか、つまり生か死かを選択せねばならない。とかく我々は何事においても状況に流されがちで、自分で決断を下し難い。僕はこの著書で、待っているだけでは悪い状況を打開できないことを痛感した。それにどんなに現状が苦しくても、氏が被った受難に較べれば我々のそれなど屁みたいなものだ。だから我々だって決断できるはずだ。
真実は奇なり
現存する?史上最高レベルの戦記だと思う。 もっとすごい記録は世に出てない。戦争における任務の遂行は秘密裏に行われるものだから。または成功が目立たないことほど成功だから。 という意味では本書は失敗の記録だ。 戦記というとかなり長いスパンで大規模な戦争と取られそうだが、湾岸戦争におけるSASの8人による作戦の記録。 そしてこの記録は個人の主観で描かれている。とはいっても著者は客観的になるよう注意深く気をつけているのだが。 後半は主観なはずだが、客観的に書こうとしている文体が恐怖感を煽る。何故かと言うと…。 つまり自白を強要される拷問、暴行の連続の記録なので…。もちろんそういう状況の訓練も受けているのがSAS隊員なわけで。 ところがそう簡単にいかないのが人間で、戦争で、さらに極限状態なので。相手が相手だし。 作戦前の作戦立案の打合せ、何かとアクション前に行うチェックのやり方、常軌を逸した重量・装備(補給が受けられないので一人100キロ近く!)。 尿を入れるタンクまで持ち歩くのです。尿で作戦がばれるのを防ぐため。尿は動物その他に影響を残し、敵に見つかるリスクが上がるらしい(地形によるのかも)。 リアル過ぎるリアルさが突き抜けたレベルなので、気持ち悪いのを通り越してあっけに取られるしかない。またはある意味、馬鹿馬鹿しい気もする。 でもそれが戦争…。 解放後、飛行機で護送時に米英の僚機が見せたサービスには感動。
ヒトは「意志」と「仲間」があれば、ここまで強くなれる
要するに、失敗したミッションの一部始終を書いた本である。しかし「貴重な教訓は、むしろ失敗から得られる」わけで、メチャメチャ面白い。 本書口絵に、太い黒ベタで目を隠された著者や同僚の写真が載っている。無精ひげやダサい服装がむさ苦しい。SASは敵地潜入の一週間前から風呂に入らない。理由は本書冒頭に出てくるので読んでください。むさ苦しい身なりにも全て理由がある。経験と、考え抜かれたプランの結果、彼らは映画に登場するカッコイイ特殊部隊とはかけ離れたダサい格好で戦うのだ。 本書では、彼らSASの行動の理由や目的を、何の知識もない素人にも理解できるよう、懇切丁寧な説明がしてある。しかもその説明が理詰めで面白い。低体温症の理屈と、彼らが実際に遭遇した大寒波でどんな肉体症状か出たかの描写など、非常に秀逸。武器類の説明も面白く、補給のないゲリラ戦での使い方など類書にはない。このスタンスは終始変わらず、捕虜となって拷問を受ける際も、理屈と実際が淡々と述べられる。恐ろしい暴力。それに無言で立ち向かう著者の意志。凄い。 著者は学歴皆無で16歳で陸軍に入った元不良少年。しかし本書の面白さは大作家にも全然負けない。また理知的だ。SASの厳しい訓練と経験が素晴らしい洞察力と描写力を著者に与えたのだ。 何より素晴らしいのは、彼らの「意志」力は生まれつきではなく訓練の成果であることだ。人間はここまで強くなれる可能性がある、ということ(私だってきっと)。そして、どんなに厳しい状況でも「仲間」と苦しさを分かち合うことができれば、もっと強くなれる。刑務所での仲間たちとの描写は本当に泣かせる。 じつに恐ろしい内容の本で、読むのが辛くなる部分もあるけど、私は強く勇気づけられた。本書は何百年経っても古くならないはずだ。人類普遍の価値を描いた、輝かしい文献だからだ。
真実は感動です。
壮絶な内容です。作り話にはない緊張感があります。
地獄の訓練から現実の戦争、ヒーローのいない状況、拷問の苦痛・・・
話の内容がリアルに伝わります、一気に読みましたよかったです。
現場を知るために
本書はまず訳文がとても読みやすい、おそらく英文も軍人の事務連絡文のような簡潔明瞭なものなのでしょう、ドキュメントの文体としてひとつの理想的な文のように思います、湾岸戦争の「現場」がどのようであったか、に関する貴重な記録です、カラーグラビアも良、

冒頭の多国籍軍の集まる体育館の描写、特殊部隊員はボールペンを持たずに短い鉛筆を何本も携帯するとか、尿の始末のために容器を用意するなどなど細かい描写にページをめくるたびに納得してしまう一冊です、

書中に繰り返し「におい・香り」に関する記述が現れることをとても興味深いと思いました、どこかで匂いにもっと執着した文を読んだ記憶があるなと、思い出して見たらトム・ハリス「ハンニバル」でした、戦場で闘いぬくためには視力・聴力が絶対条件のように思っていましたが、極めて殺伐とした状況下で己の生に執着しなければならない時にさらも嗅覚までもが冴え渡る、もしくは嗅覚も冴えなければ生き残れないようなこともあるのだと納得させられました、 ハンニバルの同様の記述は明かに主人公の匂いに関するフェティシズムだと思いますが、

本書と同じタイトルで、同じ部隊で唯一人、捕虜にならずに生還した隊員が書いた本も出版されており、そちらはイギリスで映画化もされました、日本でもレンタル・ビデオになっています、


戦争中毒―アメリカが軍国主義を脱け出せない本当の理由

[ 単行本(ソフトカバー) ]
戦争中毒―アメリカが軍国主義を脱け出せない本当の理由

・ジョエル アンドレアス
【合同出版】
発売日: 2002-10-10
参考価格: 1,365 円(税込み)
販売価格: 1,365 円(税込)
中古価格: 243円〜
( 通常24時間以内に発送 )
戦争中毒―アメリカが軍国主義を脱け出せない本当の理由
ジョエル アンドレアス
カスタマー平均評価:  4.5
軍事国家アメリカの本当の姿に迫る好書
アメリカを観光ではなく、「観察」する機会を得たことがある人であれば、 その国力のイメージに反して、教育・医療を受けられない人々の多さ、 圧倒的な貧富の格差、洗脳と呼んでも差し支えのない様な、軍国主義教育を受け続けてきた 「アメリカ一国主義」を疑わない普通の人々。 支配者階級が非白人系国民に、ときに見せるあの猛禽類のような目。 ・・・それらを肌で感じることができただろう。 独立を勝ち取った、言い換えれば自分たちの運命を決める権利を勝ち取ったアメリカ人は、 他のすべての人々の運命もアメリカ人が決めれると思った。いわゆる「運命顕示(manifest destiny)」である。それがアメリカという国のすべてのスタートだった。 一分に100万ドル、一家に年間4000ドルの軍事費用が発生するアメリカ。 戦争の裏で不幸のどん底に落とされるのは、どの時代でもどの国でも、弱者なのだ。 かつて誰かが「アメリカの正義には必ず暴力が伴う」といったが、 本書のタイトル「戦争中毒」と呼んだ方が適切であろう。 アメリカは変わるか?変えられるか? 世界の平和と人々の幸福を考えるとき、この国のことは避けて通れない。 この本では、小生が長年に渡って少しずつ学んできたものがまとめて紹介されている。 おぞましい「権力の魔性」を概観することができる。 この本の裏表紙にブレイズ・ボンペインという”オフィス・オブ・アメリカ”の ディレクターが書いているように、「(アメリカの)軍国主義崇拝について12年間の 初等中等教育で学ぶ以上のことを学ぶだろう」に納得する。 この言葉を和訳されたこの本の読者に贈っても間違いはないと思う内容である。
富獲得のためには、手段を選ばない国
富獲得のためには、戦争をも厭わないというハイリスク・ハイリターンの原点が ここにありました。本書を読むと、アメリカは何故戦争を遂行するのか、戦争で どんなことをして、どのように富を拡大してきたか、TV新聞などのマスコミでは 殆ど報道されることの無い、隠れた一端を窺い知ることができます。アメリカに とって戦争とは、富獲得の手段であって、その手段にタブーはありません。イン ディアンたちの虐殺に始まる建国と領土拡大、現在の石油利権獲得に至るま で一貫していることが浮かびあがります。余談ですが、2大政党制が確立され た民主主義国家と言われていますが、戦争による国富拡大のイデオロギーは 共和党も民主党も違いなく、共通しています。
インディアンから911までの軍拡主義を中学生でもわかるように説明。日本人がアメリカでの再販に大きく影響。
この本は、インディアンたちの虐殺から始まって、911まで、アメリカがいかに戦争によって強引に国力を広げていったか、そしてそれが世界に与えた混乱と、国民にまわったツケを、非常にわかりやすく漫画でかかれている。 もうあまり話題にもならないカーター、レーガンたちの時代のイラン・イラク戦争等もうまくまとまっていて、いまさらながら「あ?そうだったのか」と納得。レーガンが、GEのコマーシャルで雇われた役者だったとか、元副大統領のチェイニーが、石油掘削会社の社長だったとかとんでもない事実もいろいろでてくる。 加えて、この本がでてきた経緯もおもしろい。いったん絶版になったものを発掘し再販。その再版に、きくちゆみ氏と有志達が賛同し資金を提供したのだ。これによってアメリカ国内でこの本が読めるようになり、いまでは学校などでも参考書としてとりあげられているという。 日本人がアメリカ人の目を覚まさせることに影響を与えているのだ。
あらためて一挙にかかれるとやはりショック
この本が2003年度版のまえがきにもあるとおり、いち早く日本語訳されている とのことを知りほっといたしました。 また、ここに書かれていることは、ごく一部を除いては、映画や個人レベル の会話では見聞きしてきたものでした。 しかし、一挙にこう漫画にされると本当にショック。 でも、一番傷つくのは一般のアメリカ人達だと思います。 この本はきっと、憤りとともに、こういう世の中「なんとかしたい」という情熱をもって かかれたもの。 読んだ人が何を感じるかを自分なりに味わって、自分なりの意見を持つきっかけになる のではないかと思います。「人として何が許せないか」、きちんと考えて、自分なりに感じ るとともに、いろいろなものをみたり、読んだり、経験しながら、客観的な態度を 身につけたいと思いました。 何が起きるかわからないという感想をもつと同時に、改めて、戦争は嫌だと思いました。
この本の原作がアメリカで普及することを望みます。
 マンガですので簡単に読めますし、丹念に調べられた史実に元ずき書かれているので、 アメリカの帝国主義・戦争(侵略)の歴史の概要が理解できます。  僕が、特に感じたのは、マニュフェストデステニー(manifest destiny) 「キリスト教徒による新大陸の獲得と開拓を神に与えられた明白な使命」とする考え方、 この考え方を拡大解釈していくと何をやっても正当化されることになってしまわないかと.... 恐ろし事です。 最近読んだ「アメリカの鏡・日本」へレン・ミアーズ著も一緒に読んで見られると歴史に対する洞察力を 養うのに良いのではと思います。  この本、原書がアメリカで反戦活動家中心に2万部売れたとの事ですが、もっと普及して 草の根運動から大きなうねりになると良いですね!  

虜人日記 (ちくま学芸文庫)

[ 文庫 ]
虜人日記 (ちくま学芸文庫)

・小松 真一
【筑摩書房】
発売日: 2004-11-11
参考価格: 1,365 円(税込み)
販売価格: 1,365 円(税込)
中古価格: 998円〜
( 通常24時間以内に発送 )
虜人日記 (ちくま学芸文庫)
小松 真一
カスタマー平均評価:  5
ぎりぎりの状態での自分の態度を想像すること
この日記の史実資料としての意義については、山本七平氏「日本はなぜ敗れるのか - 敗因21ケ条」に詳しいですが、当時の軍部の情報を多く持つ立場でありながら、民間人(軍属)として比較的利害関係のないポジションで冷静な観察ができている、といった点は確かに一読すれば窺い知ることができます。

本書の意義に限らず、その背景、分析などについては、「日本はなぜ敗れるのか」に余りに的確で詳しく考察されています。一方、個人的に感じたことは、極限状態での人間の実態はこうも惨めでむごいものか、ということでした。本書でも山口大佐という立派な将校の話(比人からの信用も絶大、信念の強い人であり、馬鹿な閣下の命令には決して服さず敬礼もしなかったという)が紹介されていますが、こうした人は本当に稀だったのでしょう。確かに生死を賭け、「最後の食料を他人に差し出せるか」といったぎりぎりの問いに、明確に答えられる自信は少なくとも今の僕にはありません。本書の語り口は淡々としているだけ、人間の「弱さ」というものをつくづく考えさせられます。

山本氏も書いていますが、こうした極限状態を生み出さない、といった努力がまず求められることであり、極限に近づくにつれ残された選択肢は狭く、恐ろしく辛いものになってしまう、ということを、本書を読むことによって痛感 = 追体験します。また、ぎりぎりの状態での自分の態度というものを想像し、その緊張感を普段の生活の中で意識することは、間違いなく通常の自分の生活態度や人間関係を見つめ直すひとつの視点になります。
戦争や収容所の実態、極限状況下での日本人を的確に記す
ジャーナリストがジャーナリスティックに走りすぎ、事実を歪めた報道を行った例は枚挙にいとまがない。それどころか、単なる伝聞をいかにも自分の目で見たかのような記事に仕上げたり、全くの虚構と言う例もある。それらとは反対に、本書はジャーナリスティックにならず、見たことを感じたことをありのままに書き連ねている。本書で一番評価されるべき点はここにあると思う。

ここに書かれていることは一軍属が体験したことに過ぎないが、先入観にとらわれたジャーナリストが書いた記事より、戦争や収容所の実態、極限状況下での日本人と言ったものを的確に捉えていると思う。
奇跡の観察記録。悲惨の渦中で科学者の目は何を見たのか
終戦間際、著者はブタノール製造を任務とする文官としてフィリピンへ赴く。
そこで日本軍の敗退、ジャングルでの彷徨、そして終戦。投降とその後の捕虜
収容所での生活を体験する。事態のただ中に身を置きつつも、科学者としての
冷静な観察がなされ、余計な修飾を廃した稀有な記録が残されることになった。
本書を世間に知らしめた山本七平氏はその価値をこう紹介している。
「戦争と軍隊に密接してその渦中にありながら、冷静な批判的な目で、しかも
少しもジャーナリスティックにならず、すべてを淡々と簡潔、的確に記してい
る。これが、本書のもつ最高の価値であり、おそらく唯一無二の記録であろう
と思われる所以である。」
また山本氏は解説のなかで、投降後の捕虜収容所で、ジャングルを生き抜いた
屈強な男達が、いともた易く一握りの暴力団的グループの配下に組み込まれ、
コントロールされていく様を記した部分にふれ、現在の問題としてもなお生き
ているという。確かにその通りだろう。国民必読の書。
待望の復刊、深い感銘
山本七平「日本はなぜ敗れるのか」を読んで以来、そのベースと
なった本書をぜひ読んでみたかったが、このたび復刊が実現し
期待を持って読んでみた。
 
本書は著者がフィリピン戦線で体験した日本軍の行動が率直に
語られている。また日本軍に従って戦った朝鮮人、台湾人、
フィリピン人のことも語られている。もちろん勝者の米軍に
ついてもだ。個々の話はどれも心を打つ。食糧が尽きた
日本兵が友軍同士殺し合ってその肉を食う話、ウジの涌いた
母親の死体にいつまでも取りすがっている幼児の話、
栄養失調のため温泉に入ったとたん心臓麻痺で死んだ兵士の
白骨が累々と温泉のなかに沈んでいた話などフィリピン
戦線はここまで悲惨だったのかと改めて思い知らされた。

さらに捕虜収容所での数々の体験と見聞が著者の人間観察を
さらに深くする。収容所では戦場以上に人間の醜い面が露呈する。
著者は戦場と捕虜収容所での体験から人間とは何か、
日本人とは何か、そして大東亜戦争の敗因(敗因二十一箇条)は
何かを冷静に考え、それを数冊の手帳に記し、骨壺に隠して
日本に持ち帰る。

敗因二十一箇条のうち、日本の不合理性、米国の合理性、
精神的に弱かった、克己心の欠如、反省力なきこと、
個人としての修養をしていないこと、独りよがりで同情心が
ないこと、日本文化の確立なきため、日本文化に普遍性なき
ため、などは今日の日本の姿であり60年前と少しも
変わっていない。

本書は会田雄次「アーロン収容所」と同等あるいはそれ以上の
地位を占めるべきと言っても過言ではない。
本書は大東亜戦争を日本によるアジア侵略と見る人にも
日本によるアジア解放と見る人にも、またそれ以外の人にも
お薦めの書である。
日本人の反省
 先ずは、この、虜人日記がちくま学芸文庫として再販されたことを祝いたい。
 しばらく忙しさにかまけて読了できないでいた「日本はなぜ敗れるのか」を閉じることができたたその日に虜人日記の再販を知ることになった、天啓が降りたような気分である。山本七平氏をして「日本はなぜ敗れるのか」を出筆せしめるに至った虜人日記をついに読むことができる日がこようとは。
 先の大戦から半世紀を大きく過ぎ、語り部となられた方々も多くが去られる中、虜人日記はただその戦況の壮絶さや戦場の悲惨さを語るのではなく、冷静な分析を持って極限におかれ露呈した日本人の真相を私たちに残してくれたのだ、小松氏の予言とも言える日本を見る目は、今日本が自らの道を自らで決めなければならないこの時代に今一度自らが何者であるのかを問い直すための鏡になってくれるだろう。
 日本の敗因、日本人の暴力性などの小松氏の分析はひごろから私が日本に抱いていた「日本人は自然に非合理なもを合理性と自分たちが思い込んでいる非合理によって黙殺するのではないか」「公的のものも含めて日本における権力というものは総じてやくざ的構造を帯びてくるのではないか」などの疑念を確信へと導いてくれた。
 虜人日記再販に尽力された諸兄に感謝しつつこの文を終わりたい。
 戦争を反省することに疲れ果てた日本人に問う、私たちは本当に反省してきたのか?

 
 


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 更新日 2007年10月24日   ※ 表示価格は更新時のものです!      メール      相互リンク