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歴史読み物

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全国アホ・バカ分布考―はるかなる言葉の旅路 (新潮文庫)

[ 文庫 ]
全国アホ・バカ分布考―はるかなる言葉の旅路 (新潮文庫)

・松本 修
【新潮社】
発売日: 1996-11
参考価格: 820 円(税込み)
販売価格: 820 円(税込)
中古価格: 148円〜
( 通常24時間以内に発送 )
全国アホ・バカ分布考―はるかなる言葉の旅路 (新潮文庫)
松本 修
カスタマー平均評価:  4.5
知的エンターテイメントの良書
本書はテレビ番組、探偵ナイトスクープの企画から始められた。
全国のアホ・バカといった人を貶す表現の境界線を探るところから始まった奥深い研究の成果である。
ハッキリ言って、無駄な内容だ。
そういった、一見無駄なものに情熱と労力を掛け、
知的研究へ発展させた著者に漢を感じる。
本書のような無駄で男気を感じる研究を見ることが出来、
私はほんの少し幸せもらうことができました。

本書は、柳田国男氏の「蝸牛考」まで出てくる、非常に知的で重厚な
内容であるにも関わらず、読みやすい。
これはひとえに、著者のエンターテイナーとしての才に負うところが大きい。
メディアのプロデューサーとして、非常に優秀なのだろう。
見るもの(読者)を意識した構成をなし、本書には索引まで付けている。

著者の活力には脱帽する。
非常に多くの文献を調べられ、深い知的探索を行い、
多くの示唆を得ている。まして学会に発表まで行っているのである。

ただし、どうしても残念な点が一つ。
沖縄の「フリムン」という表現の語源について解読する美談があるが、
この中で、次のような考えを語っている。

「フリムン」が差別用語を語源とするようであれば、放送を取りやめたい。

実際は著者の調査により差別用語とは異なることが判明するのであるが、
メディアの天才がこのような考え方であれば、非常に残念である。
まさに「臭い物には蓋」という考え方である。
影響力の大きい、メディアの制作トップとなる方が
このように考えられて、番組を制作している点が残念でならない。
真実を真実のまま放送することに良心を感じていないのであろう。
一般論として言われていた「都合の悪いことは放送しない」という
メディアの考え方をはっきり記載している。
やっぱりそうか、と思う反面、口惜しい。

そういった胡散臭さ、出来過ぎを感じるが、
総じて本書は読みやすく、素晴らしい完成度を誇っている。
電車の中で読み始めたら、止まらないかもしれない。
これこそ知的エンタティナメント!
探偵ナイトスクープという関西の長寿番組での、視聴者のちょっとした疑問。「バカとアホの区分ってどこからなの??」
それがここまで深遠な「日本語の言葉の分布と多様性」を知らしめることになろうとは!
初めてこの本を読んだときは、興奮して眠れませんでした。とにかく途中から、もう先が読みたくて読みたくて一気に読み続けてしまいます。
ある意味ミステリ。ある意味サイエンス。そしてエンタティナメント!
最終的に質問を受け付けていた教授から、学会で発表しませんか、とまで言われることになるという、その企画のころがり具合もおもしろいですし、さまざまな事実を膨大なデータから推測し、推理し、実証する、という学問の方法についても知ることが出来る本です。
一冊で何度もおいしいし、どんな本としても読める。その上、人様に薀蓄を垂れることも出来る。
関東から出たことがなく、関西に文化的劣等感を抱いている身としては、いろいろ目から鱗な内容でした。なぜか沖縄と東北に行きたくなります(笑)。
この本はズバリ「笑える柳田國男」だ!是非、読むべし!
数年前によんだのですが、実に面白かった!
以来、人に「何か面白いノンフィクションない?」と聞かれたときに
薦める本の一つになっています。先のレビューも書かれておられるよ
うに、モチーフは「アホとバカの方言の境界線を調べる」というもの
なのですが、その結果たるや実に深いものを含んでいたのです。
あまりの面白さにちゃんとした学会で報告するハメになるのですから、
単なるオチャラケ本ではありません。これぞ、エンターテイメントと
いえるのではないかと思います。よみ終える頃には、必ず柳田國男の
『蝸牛考』が読みたくなる筈です。勉強ってこんな風にあるべきだよ
なあ、これぞ知の快楽だよなあ、そう思える楽しい本です。
読んでおきたい
朝日放送の「探偵!ナイトスクープ」と言う番組の制作を担当する筆者が、
「大阪ではアホ、東京ではバカといいますが、その境界線は地理的にどこですか?」
という質問を調べていったところ、民俗額、言語学の立場からも
非常におもしろい研究結果を得、その過程を書き下ろしたもの。

アホ・バカの使い方は難しい。人を誤ると友達を無くす。

ぜひ、読んでおきたい。
学問とはかくあるべき
バラエティ番組のコネタがきっかけで、学会発表するまでの論文を製作してしまった松本プロデューサー。

半端な調査で上岡を怒らせた北野誠、番組に出てくる様々な謎を探求し、そして一つのものをつくりあげる。

やらされるからじゃなく、知りたいから追求できる。その労力は只者ではない。

学術書としてマップ、その経過をなぞることができることが出来る秀逸の一冊です。


特攻―外道の統率と人間の条件 (光人社NF文庫)

[ 文庫 ]
特攻―外道の統率と人間の条件 (光人社NF文庫)

・森本 忠夫
【光人社】
発売日: 2005-06
参考価格: 870 円(税込み)
販売価格: 870 円(税込)
中古価格: 84円〜
( 通常4〜5日以内に発送 )
特攻―外道の統率と人間の条件 (光人社NF文庫)
森本 忠夫
カスタマー平均評価:   0

ブラックホーク・ダウン〈上〉―アメリカ最強特殊部隊の戦闘記録 (ハヤカワ文庫NF)

[ 文庫 ]
ブラックホーク・ダウン〈上〉―アメリカ最強特殊部隊の戦闘記録 (ハヤカワ文庫NF)

・マーク ボウデン
【早川書房】
発売日: 2002-03
参考価格: 693 円(税込み)
販売価格: 693 円(税込)
中古価格: 150円〜
( 通常24時間以内に発送 )
ブラックホーク・ダウン〈上〉―アメリカ最強特殊部隊の戦闘記録 (ハヤカワ文庫NF)
マーク ボウデン
カスタマー平均評価:  5
原作で知る映画の偉大さ
私は映画から原作に入った口である。 原作で感じたことは、映画ではトム・サイズモアが演じた隊長がものすごく美化されていたんだなあ、とか、ジョシュ・ハートネットの役もエリック・バーナのデルタ兵士の役も、実在しない名前だったのだなあ、とか。ロン・エルダードの演じた第2墜落機の操縦士マイケルは、実際はどっか遠いところへ連れていかれて、映画の名場面である「マイケル、決して君を見捨てないぞ!」とヘリから一晩中呼びかけた仲間の声は、全然聞こえていなかった、というのもちょっとがっかりした。なにしろこの場面は私の泣きのポイントであり、これこそが映画のテーマであったから。 圧縮パンツ、というのも映画には出てこなかったので、ぜひとも実物を見てみたいものだ。しかし、妙かもしれないが、私は原作を読んでさらに、映画「ブラックホークダウン」の脚本と監督の力量に頭を垂れたのだった。 これだけの人物を映画でさばくのに、あるときは統合して一人格にしてみたり、多くの兵士の象徴となるような存在しない登場人物を作り出したり、大腿部を狙撃されて出血多量で死ぬ兵士の狙撃場面など、3人目で気付かれちゃった、という名場面を作り出したり、原作にない部分に、その手腕が冴え渡っている。 モガディシュでの作戦というのは、すべてが悪いほうに転がって行った。 原作によって、そこに至るまでの小さな作戦の成功により、司令部がナメていた、ということがよくわかる。 「ブラックホークダウン」を読むなり見るなりして「だからアメリカの軍事主義は」と批判すればいい、という風潮には「みんなが言うからとりあえずそう言うの?」と返したい。 私が自分の頭で考えついたことというのは、こうだ。これは失敗した軍事作戦であり、それ以上でもそれ以下でもない、ということ。 この作戦が、成功していたとしたらどうだろう。それでも、「だからアメリカはダメなんだ」とみんなが言うのだろうか。
これが本気の戦闘
この本は1993年にあった米軍の作戦の失敗を書いた本で読むとその作戦に参加した米軍兵士達が感じていた事や楽に終わると思っていた作戦が時間が経つにつれ最悪な方向へ向かっていく事などが書かれています。ぜひ映画と一緒に買ってみて下さい映画でわからない所はこの本を読めばわかります
映画とは違った観点から
この小説には実際に戦場を体験した住人からも取材をしているため、
米国の一方的な解釈ではなく、彼らには彼らなりの理由があり
米兵を攻撃していたことが書いてあった。
映画も見たが、こちらは米軍の一方的な内容となっており
当時の複雑な状況を全く捉えてはいない。
映画を見たが小説を読んでいない、という人には

是非とも読んでもらいたい一冊である。
軍事介入の難しさを伝える歴史書
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映画を想像しながら読むとよりリアルに感じます。
取材によって集めた情報を整理して一本の小説として仕上げる。よくぞここまでと感心しました。相当な人数が登場するにも関わらず、それぞれの心情までを緻密に描いており、映像になっていなかった家族や恋人、ソマリア市民、NPO関係者、果ては米本国までブラックホーク墜落の事件にまつわる数々のエピソードが書かれています。 そして誰もが知りたいと思った事件の顛末を「下巻」で知ることが出来ます。 


ソ連が満洲に侵攻した夏 (文春文庫)

[ 文庫 ]
ソ連が満洲に侵攻した夏 (文春文庫)

・半藤 一利
【文藝春秋】
発売日: 2002-08
参考価格: 570 円(税込み)
販売価格: 570 円(税込)
中古価格: 140円〜
( 通常24時間以内に発送 )
ソ連が満洲に侵攻した夏 (文春文庫)
半藤 一利
カスタマー平均評価:  4.5
右翼の人はこの本を読むのは辛いであろう
歴史に例を見ない、世界一の悪で阿呆な大日本帝国軍。 それでも右翼にとっては、大日本帝国軍は強くてかっちょええ正義の軍隊であった筈だよな? 右翼はこう主張するだろう…。 「悪というのは、敵国からの視点であって、  日本人が大日本帝国軍を悪呼ばわりするのは変ではあ?りませんか?」 変ではありません。 昭和の大日本帝国軍は、天皇を守る軍隊であり、 日本国民を守る為の軍隊ではなかったのである。 アメリカが原爆を落とした為、戦後の利権獲得にあせったソ連が満州に侵攻しましたが、 大日本帝国軍は満州開拓団を見棄ててさっさと撤退するんだもんな。 世界史でメジャーな悪のナチスドイツでさえ、 敗色濃厚になった後は、デーニッツ首相はドイツ国民を自国に帰還させることを優先して、 事実200万人以上の民間人を救ったのです。 昭和の大日本帝国軍は100万人の満州移民団を見棄てて逃げ帰るとは、恥ですな。 戦略眼の無いアフォの大日本帝国軍の指揮官の無能振りは有名であるが、 本書は何故無能になったかも考察している。 無能な指揮官というのは、判断力が無いからである。 何故、判断力が無いのかというと、 無知の上に責任感が無いからである。 国際法を遵守して日露戦争を戦った明治の大日本帝国軍は、世界中から絶賛されたが、 鬼とかイエローモンキーと呼称される昭和の大日本帝国軍は、守るべき国際法に無知であったというのが真相らしい。 世界の常識を知らずに、日本は神の国と増長したのが、全ての失敗の本質だね。 日本が悪で阿呆だとしても、 日ソ不可侵条約を破って侵攻してきたソ連も悪いという説はもちろんあります。 世界一の悪は日本軍だが、世界二の悪はソ連軍でも0Kです。 ただし、ソ連軍は阿呆ではありません。 日本が降伏した8月15日以降も、ソ連軍は満州で虐殺を続けましたが、 虐殺してもOK、シベリア送りもOKという屁理屈を見事に捻くり出すので感動しますた(藁
なぜ、問題にしてこなかったのか?
 長崎に原爆の投下された日に、一方的に不戦条約を破って満州や北方4島に侵攻したソ連軍の振る舞いは、犯罪者集団に等しい。  更に、その後、日本人の多くに奴隷に等しい苦役を与えた。  百歩譲って太平洋戦争の責任が日本にあったとしても(私は認めないが)、ソ連軍が満州で行なったことは、戦争以前の犯罪である。  そのソ連が国際連合の常任理事国であり、その後、さまざまな東西紛争の一方の当事者であったことを、我々は忘れていないか?  日本における中国の「南京大虐殺」を議論するなら、同じ目線でソ連軍のした行動を論難しなければバランスが取れまい。  残念ながら、戦後の言論界は、マルクスレーニン主義の進歩的文化人に支配され、バイアスがかかっていたので、この悲惨な満州の出来事を扱うことも、批判することもなかった。  被害にあわれた方々の無念を思うと、戦後の進歩的文化人の罪は大きいと思う。
ソ連軍は、満州で日本の女性や子供に何をしたか?
毎年、8月9日に成ると、テレビのニュースは、長崎の原爆忌を伝える。即ち、この日(8月9日)が、1945年(昭和20年)に、長崎に原爆が投下された日である事は、伝えるのであるが、その同じ(1945年)8月9日が、ソ連の満州侵攻の日であった事を伝えるマスコミは、極めて少ない。これは、一体、何故なのだろうか?−−1945年8月9日、ソ連は、当時まだ有効だった日ソ中立条約を破って、満州に侵攻した。そして、侵攻した先々で、子供や老人を含む、多くの日本の民間人を、無差別に殺戮したのであった。又、子供を含む、多くの日本人女性を、やって来たソ連軍の兵士たちは、至る所で、強姦、輪姦したのであった。その際の悲惨な状況は、原爆とは形が違ったものの、この世の生き地獄と呼ばれるべき物であった。−−ソ連崩壊後も、日本のマスコミの多くは、何故か、このソ連軍の満州侵攻による悲劇を語りたがらない。若い人たちは、本書を含めた単行本を紐解いて、当時、日本の子供や女性が、ソ連軍によって、どれほどむごい目に遭わされたかを、知って欲しい。(西岡昌紀・内科医/ソ連軍が満州に侵攻した日から60年目の日に)
日本の無策ぶりとソ連の非道さ
本書からは、日本の無策ぶりとソ連の非道さ、両方が読み取れる。

まず日本だが、対日参戦をすでに決めていたソ連に対して終戦の仲介を工作したり、ポツダム宣言受諾が即ち降伏だと思い込んでいたことなどに見られる、国際情勢の見誤り、国際感覚の欠如、楽観主義、無責任主義など、国家滅亡の危機に際しての体たらくは呆れ返るばかりである。このときと同じような状況は、現在も進行しているのかもしれない。

ソ連が行った満州における日本資産の処理やシベリア抑留は、米国を含めた連合諸国でさえもそこまで予測していなかったことから、日本の無能無策のせいばかりとは言い切れない。この時のことからソ連(現ロシア)の本質が読み取れるばずである。ソ連の参戦によって被った被害は計り知れないが、せめてそれを教訓として、今後の対ロシア政策に生かして欲しいと願う次第である。
無能は罪である
 正直言って、痛まし過ぎて読み進めるのが辛いです。なぜ、どういう経緯で中立条約を破ってソ連が突如満州に侵攻して来たのか。その時満州で何があったのか。これらの真相が日ソ両側の資料により明らかにされる。

 当時の日本人首脳の愚かさは、戦争を始めたことよりも、その終わらせ方の方により多くの問題があると思った。日本は、ソ連が虎視眈々と対日参戦の準備をしているのも知らず、ソ連に媚びへつらい、和平仲介を依頼する。しかし散々焦らされたあげくその答えは宣戦布告だった。ソ連参戦必至といういくつもの情報がありながら、希望的観測によってそれを黙殺し、また時期を誤り、結果として奇襲を許した。

 精強を謳われた関東軍は、いくつもの醜態を晒し、汚辱にまみれた最期を迎える。いや、関東軍を責めるのは酷かもしれない。天皇の軍隊である日本軍には民間人保護は最初から念頭になかった。ただ防御に不利な新京を捨て、通化での迎撃を企図しての撤退だったのだが、民間人から見たら自分たちを見捨てて逃げたということになる。そして、関東軍の主力は殆ど一発の弾を放つことなく降伏した。将兵の多くはシベリア抑留の辛酸を舐める。そして開拓民たちは集団自決、逃げ遅れた民間人はソ連軍や匪賊と化した地元民により、略奪、暴行、殺人、強姦などの仕打ちを受ける。

 著者は、「戦争に正義などない」と陳腐な言葉を繰り返し、この途方もない悲劇の唯一の教訓だと言うが、そんなことよりも、日本帝国の昔から現代に至るまで治っていない、日本人の無責任体質、楽観主義、現実逃避という欠陥を早急になんとかすることこそが教訓だろう。


地球のどこかの秘境から!? 不思議を求めて世界を旅する、泣き笑い4万キロ

[ 単行本 ]
地球のどこかの秘境から!? 不思議を求めて世界を旅する、泣き笑い4万キロ

・諸岡 なほ子
【実業之日本社】
発売日: 2007-04-27
参考価格: 1,365 円(税込み)
販売価格: 1,365 円(税込)
中古価格: 945円〜
( 通常24時間以内に発送 )
地球のどこかの秘境から!? 不思議を求めて世界を旅する、泣き笑い4万キロ
諸岡 なほ子
カスタマー平均評価:  5
世界の秘境行きのチケット
色んな出会い・触れ合い・人間愛・恋愛? 本の中に盛り込まれた、たくさんの「愛」に心温まり、高鳴り、熱くなるものがあります。 そしてフワフワ?と心地のよい高揚感の中、自分も世界を旅しているような気分にさせてくれる不思議な本です。 それは世界の秘境で著者が、見たこと・感じたこと・考えたこと・学んだことが、ほんとうに在りのままに曝け出して書かれていて、読んでいると自分でも気付かないうちにスーーッと『秘境』にワープします。 また本の中に散りばめられた世界の素敵な写真も必見ですね。 この本から、世界の秘境へ不思議な旅に行かれてみては!本当におすすめです。
テーマは「心の旅!ふしぎ発見!」ですよね。
お茶の間の人気番組「世界ふしぎ発見!」のミステリーハンターとして活躍されている著者が世界のあっちこちを飛び回って、見て感じたところを楽しく紹介しています。 その中でも、ヒマラヤ登山は圧巻であり、番組撮影のために高地難所を人力で懸命に登りきっていく裏側を現地の人々と触れ合いながらレポートしたものです。 不思議発見を求めて、苛酷な自然環境であってもガッツを持って、前向きに世界中を飛び回っている様子がよく分かります。 それはそれで、とてもハードスケジュールでバイタリティーのある活躍ぶりですが、本書は、そういった旅に触れながら、著者の心の中を垣間見ることができます。 後半へと読み進むうちに、諸岡さんの秘めたる内側、「心の旅!ふしぎ発見!」というメンタルなものにテーマが移り変わっており、ほんとに不思議な本ですね。

マザー・テレサ 愛の花束―身近な小さなことに誠実に、親切に

[ 単行本(ソフトカバー) ]
マザー・テレサ 愛の花束―身近な小さなことに誠実に、親切に

・中井 俊已
【PHP研究所】
発売日: 2003-09-18
参考価格: 1,260 円(税込み)
販売価格: 1,260 円(税込)
中古価格: 700円〜
( 通常24時間以内に発送 )
マザー・テレサ 愛の花束―身近な小さなことに誠実に、親切に
中井 俊已
カスタマー平均評価:  5
勇気を与えてくれる本です
 渡辺和子シスターがご推薦されている本だと知り読みました。
 わかりやすく、心豊かになる内容の本です。
 「わたしにはできない」という私達に「いいえ、あなたにもできます」というマザー・テレサの力強いメッセージを伝え、勇気を与えてくれます。
 「マザーの愛の学校の教科書」
 ご家庭に一冊置き、ご家族で読まれてみてはいかがでしょうか。
 

天使はブルースを歌う―横浜アウトサイド・ストーリー

[ 単行本 ]
天使はブルースを歌う―横浜アウトサイド・ストーリー

・山崎 洋子
【毎日新聞社】
発売日: 1999-10
参考価格: 1,785 円(税込み)
販売価格: 1,785 円(税込)
中古価格: 1,590円〜
( 通常3〜5週間以内に発送 )
天使はブルースを歌う―横浜アウトサイド・ストーリー ※一部大型商品を除く
山崎 洋子
カスタマー平均評価:  4.5
ハマに生きた人々の歴史の表裏
ゴールデン・カップスとの出会いを通じて見えてくる60?70年代のGSに沸いていた横浜と、そこに集う人々の姿。そして作者はメンバーの一人であるエディ藩との交流から、横浜という街が負った悲しい歴史を知る事になる・・・。 GS好きの人よりは横浜という街に興味や思い入れのある人にお勧めです。
知られざるもうひとつの戦後史
「白塗りの娼婦ハマのメリー」「根岸外国人墓地」「ゴールデンカップス」の三つのキーワードから戦後横浜の裏面史を描いたノンフィクション。綿密な取材に基づいたノンフィクションでありながら三つのキーワードを軸にした巧みな構成は、乱歩賞作家として数多くのミステリーを生み出した著者ならではの、最後まで興味深く惹きつけてやまない作品に仕上がっている。横浜の戦後史をきちんと辿りながら半ば伝説化しているメリーさんやカップスの実像に迫り、根岸外国人墓地の隠された史実をめぐる市当局との顛末を、著者は戦後生まれの一人としての視点で、誰が読んでも非常に理解しやすく書きあげている。エディ藩はじめカップスのメンバーへの取材の様子はまるでその場に同席しているように感じられ読まずにはいられない。著者があえて「メリーさんの子供たち」と表現する戦後の横浜に誕生した混血児たちへのメッセージ「丘の上のエンジェル」は秀逸。知られざる、忘れられつつある横浜のもうひとつの戦後史を知るのにぜひ読みたい作品である。
戦後の横浜、そこに生まれた子供たち、カップス
カップスがらみで、60年代の横浜の無国籍都市としてのカッコよさを取り上げた文章を良く見かける。たしかにカップスのスリルは映画的なカッコよさがある。しかし、終戦後から、アメリカの実質的な植民地としての日本の防波堤として機能した港町の姿をきちんと語ったものは(少なくともカップス関連の文献としては)これだけである。英米の白人ブルースとも、大阪のブルースとも違うオリジナルなハマのブルースが誕生したドキュメントが、カップスとの関わりを交えながら語られている。

ヨーロッパ文化と日本文化 (岩波文庫)

[ 文庫 ]
ヨーロッパ文化と日本文化 (岩波文庫)

・岡田 章雄 ・ルイス フロイス
【岩波書店】
発売日: 1991-06
参考価格: 588 円(税込み)
販売価格: 588 円(税込)
中古価格: 200円〜
( 通常24時間以内に発送 )
ヨーロッパ文化と日本文化 (岩波文庫)
岡田 章雄
ルイス フロイス
カスタマー平均評価:  4.5
産業革命、フランス革命以前の文化比較。
   本書は「われわれの大工は立って仕事をする。日本の大工はほとんど座ってする」といっつたように、単純明快な短文によって、日本と西洋の様式を際立たせようと試みたルイス・フロイスの手になる書簡と解説である。    著者の「ルイス・フロイス」は信長の時代に来た、キリスト経イエズス会のポルトガル人宣教師である。  フロイスは37歳の頃に信長に謁見し好遇と保護を受け、54歳の頃に秀吉に謁見して歓待を受け、長崎の26聖人殉教を目撃し65歳の頃に世を去った。  彼が53歳のころ加津佐で『日欧文化比較』をまとめた。  『日欧文化比較』は小冊子であったが、今日では安土桃山時代の社会・生活・風俗を記述した日本史上に残る貴重な史料となっている。  本書はこの『日欧文化比較』に、日本の当時がわかる資料を併記したもので、鎖国する前の時代の日本がよく判る内容となっている。    明治の頃のように「軍事にも文化にもその多くを日本人が学ばなければならなった程度」までには、当時の西欧は発展してはいないことも明らかであるが、確かに当時も西欧は進んでいたと思わされるものも多い。  本書にあわせて、梅棹忠夫の「文明の生態史観」をお読みになることをお勧めする。
宣教者の記録
日本の中世戦国期を知る上で欠かすことの出来ない書。 本書はテーマごとに14章でまとめられ、箇条書きされており、簡潔で読みやすい。 項目ごとの解説も過不足なく、煩わしくない。 14の章は、 ・男性・女性・児童・坊主・寺院・日本人の食事・日本人の武器 ・馬・病気、医師・書法・家屋・船・劇・その他 現代の日本と変わらぬものもあれば、現代から見れば寧ろエキゾチックな印象を抱くものもある。 次は感動した一項。 「われわれの間(ヨーロッパ)では普通鞭で打って息子を懲罰する。日本ではそういうことは滅多に行なわれない。」 …子を育てるに当って決して懲罰を加えず、言葉を以って戒め、六、七歳の小児に対しても七十歳の人に対するように、真面目に話して譴責する。
16世紀・・・
 宣教師である著者の視点より、日本とヨーロッパの文化的相違を記述している本です。

 多方面の物事について、ひたすら比較形式で簡便に書いてありますので、想像力がかきたてられ結構楽しめた1冊でした。
 
 戦国期のわが先祖達の生活様式に違和感も覚えれば、共感もあり、にやけてしまうこともしばしばでした。カッティングゲーテの「長崎伝習所の日々」も併せ読んだのですが(読み物としては圧倒的に楽しめる本です)鎖国をはさむ約200年でのわが国の変遷を微量ですが感じ取る事が出来ましたので本書と供にお勧めいたします。

 
記述が短くていい
 翻訳本にありがちな「それのそれによるそれのそれによって」みたいな文章がなくて非常に読みやすい。外人が見るとこんなのなのかー、へぇー、とすっきり頭に入って愉しい。でも翻訳してこんだけ小さいんだから、原本はもっと簡単なんだろうなぁ。
トリビアの宝庫
「織田信長や豊臣秀吉の時代、日本人は箸で食事をしていたが、ヨーロッパ人は手づかみでたべていた」

トリビア風に書けばこんな具合になるであろう16世紀後半の日本とヨーロッパの習俗が、ごく短い文章で対比される。その数なんと598。男性、女性、子供、宗教、食事、武器、馬、医療、建築などなど、記述は生活のありとあらゆる事柄に及ぶ。

考えてみれば、400年前だって、人は怒ったり、泣いたり、笑ったりしながら、食べて、寝て、働いて、遊んでいたのだ。今となんにも変わりはしない。織田信長や豊臣秀吉の派手な活劇の一方で、人は人の暮らしを営々と営んできたのである。まさにフロイスがその目でみたように。

学生時代に歴史の勉強をしていた頃は、こんなことは考えたこともなかった。歴史に残る派手なイベントや、歴史に残る派手な活躍をした人たちの名前を覚えることが、歴史の勉強だった。しかし、人の歴史というものは、ほんとうはこういうことではなかったのか。

むろん、過去の事実がそのまま「歴史」になるわけではなかろう。事実それ自体は客観的物理的現象で、それ以上でもそれ以下でもない。過去の事実に何がしかの意味づけをし、プラスにせよマイナスにせよ価値を与えるのが「歴史」の所作であろう。

しかし逆にいうならば、学校で教える「歴史」はあまりにも政治的な価値に力点を置き過ぎてきた。人の生活がどう変わってきたか、日本人はかつてどのようであり、今どのようであるか、そういった観点での意味づけが不十分ではなかったか。

本書の「トリビア」には、特別の意味づけはない。フロイスの観察した当時の日本人の習慣が、坦々と並べられているのみである。したがって、そのことに「意味」を見出すのは、本書を読む読者自身である、といってよい。たとえば女性に関する記述では、性におおらかであったことが伺える。娘が親に無断で何日も家を空けることも許されていたようだ。これをどう考えるか。いまの日本人のありようと比べてどうだろうか。これも「歴史」である。

日本人ってなんだろう、最近、よくそう思う。

このところ、イラク戦争への自衛隊派兵、北朝鮮の拉致問題、アテネオリンピックの金メダルラッシュや少し前ではサッカーのワールドカップでの活躍など「国としての日本」を意識する場面が増えてきたことがあるのかもしれない。

日本人は、ワールドカップやオリンピックといった場面では、瞬間発火的に団結し盛り上がるのに、終わるとすぐに醒めて日の丸には見向きもしなくなる。これでは運動会の玉入れと同じだ。日本人のナショナリズムは極めて幼い、と外国人に指摘されるゆえんである。

この原因が、全て歴史教育のせいだとはいわないが、しかし、日本とはなにか、日本人とは何か、もっといえば、自分とはいったい誰であるのか、その意味を知ることこそが歴史教育の真の目的であるはずなのに、それを正面から教えてこなかったのは事実である。

今の日本人は、自分が誰なのか、ほんとうにわからなくなっているのかもしれない。

とまれ、はじめは雑学でよいのである。雑学のなかに、そういうことを考えるきっかけがひとつでもあればよい。そのネタとして本書はまさに「トリビア」の宝庫である。


ブラヴォー・ツー・ゼロ―SAS兵士が語る湾岸戦争の壮絶な記録 (ハヤカワ文庫NF)

[ 文庫 ]
ブラヴォー・ツー・ゼロ―SAS兵士が語る湾岸戦争の壮絶な記録 (ハヤカワ文庫NF)

・アンディ マクナブ
【早川書房】
発売日: 2000-10
参考価格: 924 円(税込み)
販売価格: 924 円(税込)
中古価格: 480円〜
( 通常4〜5日以内に発送 )
ブラヴォー・ツー・ゼロ―SAS兵士が語る湾岸戦争の壮絶な記録 (ハヤカワ文庫NF)
アンディ マクナブ
カスタマー平均評価:  4.5
決断しなければならない
SASの任務でマクナブ氏含めた8人はイラクに潜入するが、不運な人的ミスの連続で失敗を余儀なくされる。それは抜きにしても、氏はリーダーとして常に決断を迫られる状況が重なる。そんな時、兵士は静観が許されない。乗るか反るか、つまり生か死かを選択せねばならない。とかく我々は何事においても状況に流されがちで、自分で決断を下し難い。僕はこの著書で、待っているだけでは悪い状況を打開できないことを痛感した。それにどんなに現状が苦しくても、氏が被った受難に較べれば我々のそれなど屁みたいなものだ。だから我々だって決断できるはずだ。
真実は奇なり
現存する?史上最高レベルの戦記だと思う。 もっとすごい記録は世に出てない。戦争における任務の遂行は秘密裏に行われるものだから。または成功が目立たないことほど成功だから。 という意味では本書は失敗の記録だ。 戦記というとかなり長いスパンで大規模な戦争と取られそうだが、湾岸戦争におけるSASの8人による作戦の記録。 そしてこの記録は個人の主観で描かれている。とはいっても著者は客観的になるよう注意深く気をつけているのだが。 後半は主観なはずだが、客観的に書こうとしている文体が恐怖感を煽る。何故かと言うと…。 つまり自白を強要される拷問、暴行の連続の記録なので…。もちろんそういう状況の訓練も受けているのがSAS隊員なわけで。 ところがそう簡単にいかないのが人間で、戦争で、さらに極限状態なので。相手が相手だし。 作戦前の作戦立案の打合せ、何かとアクション前に行うチェックのやり方、常軌を逸した重量・装備(補給が受けられないので一人100キロ近く!)。 尿を入れるタンクまで持ち歩くのです。尿で作戦がばれるのを防ぐため。尿は動物その他に影響を残し、敵に見つかるリスクが上がるらしい(地形によるのかも)。 リアル過ぎるリアルさが突き抜けたレベルなので、気持ち悪いのを通り越してあっけに取られるしかない。またはある意味、馬鹿馬鹿しい気もする。 でもそれが戦争…。 解放後、飛行機で護送時に米英の僚機が見せたサービスには感動。
ヒトは「意志」と「仲間」があれば、ここまで強くなれる
要するに、失敗したミッションの一部始終を書いた本である。しかし「貴重な教訓は、むしろ失敗から得られる」わけで、メチャメチャ面白い。 本書口絵に、太い黒ベタで目を隠された著者や同僚の写真が載っている。無精ひげやダサい服装がむさ苦しい。SASは敵地潜入の一週間前から風呂に入らない。理由は本書冒頭に出てくるので読んでください。むさ苦しい身なりにも全て理由がある。経験と、考え抜かれたプランの結果、彼らは映画に登場するカッコイイ特殊部隊とはかけ離れたダサい格好で戦うのだ。 本書では、彼らSASの行動の理由や目的を、何の知識もない素人にも理解できるよう、懇切丁寧な説明がしてある。しかもその説明が理詰めで面白い。低体温症の理屈と、彼らが実際に遭遇した大寒波でどんな肉体症状か出たかの描写など、非常に秀逸。武器類の説明も面白く、補給のないゲリラ戦での使い方など類書にはない。このスタンスは終始変わらず、捕虜となって拷問を受ける際も、理屈と実際が淡々と述べられる。恐ろしい暴力。それに無言で立ち向かう著者の意志。凄い。 著者は学歴皆無で16歳で陸軍に入った元不良少年。しかし本書の面白さは大作家にも全然負けない。また理知的だ。SASの厳しい訓練と経験が素晴らしい洞察力と描写力を著者に与えたのだ。 何より素晴らしいのは、彼らの「意志」力は生まれつきではなく訓練の成果であることだ。人間はここまで強くなれる可能性がある、ということ(私だってきっと)。そして、どんなに厳しい状況でも「仲間」と苦しさを分かち合うことができれば、もっと強くなれる。刑務所での仲間たちとの描写は本当に泣かせる。 じつに恐ろしい内容の本で、読むのが辛くなる部分もあるけど、私は強く勇気づけられた。本書は何百年経っても古くならないはずだ。人類普遍の価値を描いた、輝かしい文献だからだ。
真実は感動です。
壮絶な内容です。作り話にはない緊張感があります。
地獄の訓練から現実の戦争、ヒーローのいない状況、拷問の苦痛・・・
話の内容がリアルに伝わります、一気に読みましたよかったです。
現場を知るために
本書はまず訳文がとても読みやすい、おそらく英文も軍人の事務連絡文のような簡潔明瞭なものなのでしょう、ドキュメントの文体としてひとつの理想的な文のように思います、湾岸戦争の「現場」がどのようであったか、に関する貴重な記録です、カラーグラビアも良、

冒頭の多国籍軍の集まる体育館の描写、特殊部隊員はボールペンを持たずに短い鉛筆を何本も携帯するとか、尿の始末のために容器を用意するなどなど細かい描写にページをめくるたびに納得してしまう一冊です、

書中に繰り返し「におい・香り」に関する記述が現れることをとても興味深いと思いました、どこかで匂いにもっと執着した文を読んだ記憶があるなと、思い出して見たらトム・ハリス「ハンニバル」でした、戦場で闘いぬくためには視力・聴力が絶対条件のように思っていましたが、極めて殺伐とした状況下で己の生に執着しなければならない時にさらも嗅覚までもが冴え渡る、もしくは嗅覚も冴えなければ生き残れないようなこともあるのだと納得させられました、 ハンニバルの同様の記述は明かに主人公の匂いに関するフェティシズムだと思いますが、

本書と同じタイトルで、同じ部隊で唯一人、捕虜にならずに生還した隊員が書いた本も出版されており、そちらはイギリスで映画化もされました、日本でもレンタル・ビデオになっています、


名画を見る眼 (岩波新書)

[ 新書 ]
名画を見る眼 (岩波新書)

・高階 秀爾
【岩波書店】
発売日: 1969-10
参考価格: 735 円(税込み)
販売価格: 735 円(税込)
中古価格: 143円〜
( 通常24時間以内に発送 )
名画を見る眼 (岩波新書)
高階 秀爾
カスタマー平均評価:  4.5
名画の所以
本書では名画の見どころとその解釈を助ける知識とが平易にしかも的確に理解できるように書かれている。例えばルネサンスの大家でありながら故意に遠近法を避け、九人の登場人物を平面に羅列したボッティチェッリの春。それぞれの人物が持つ意味合いや、ゼフュロスに抱かれたクロリスがその隣のフローラと同一人物であることなどが説明されていく。彼が描きたかったのは現世的な臨場感ではなく、まさに絵画の世界だったのだ。また著者が指摘するように、この手法では油彩ではなく、彼が用いたテンペラがその効果を最高度に発揮している。一見ボッティチェッリはその時代の新しい芸術的動向から取り残された、時代遅れの画家に見えるかもしれないが、事実は絵画たるものの何かを熟知していた数少ない画家の一人だった。
西洋絵画を知るための2冊目として最適な本。
ヨーロッパ絵画に興味を持ち通史を読んだ後に、はじめて個々の作品を掘り下げて解説した本を読む人にとって最適な一冊。 扱われている作品は書名のとおり名画が多いが、ダ・ヴィンチがモナリザではなく聖アンナと聖母子、レンブラントが夜警ではなくフローラが取り上げられているところなどは著者のセンスが感じられ好感がもてる。本書が出版されてから約40年が経つが内容にまったく古さを感じさせないところがすばらしい。本書で取り上げられた作品を見る人は本書での予習が必須だと思います。また、各作品のうちで興味のある絵から読んでいって鑑賞する作品のレパートリーを広げるも良いでしょう。とても読みやすい本で初心者に絶対お勧めの一冊です。 なお、本書と似た構成で翻訳が高階さんのケネス・クラーク著の「絵画の見かた」(ISBN-13:978-4560073667)という本もあるが、こちらは原文自体の文章が読みにくいのでお勧めできません。
参考になります。
教科書に出てくる画家たちが、どのような流れでそれぞれの絵画を描き出したのか。 画家たちが生きた時代背景と、先代から引き継がれた技術・技法・思想がどのように絡み合い、変化していったのかが解かり易く解説してある。 難点は、紹介されている作品がカラーでないこと。 初級者にはあり難い1冊です。
判り易くて勉強になる
革命的肖像画は、レンブラントではなくて、ファン・アイクが元祖だと理解出来た。 デューラーの手先の器用さが理解出来た。 ベラスケスは、絶対色感を持っていた天才だったと理解出来た。 筆触が凄いのだ。 印象派の色彩分割に相当する凄いタッチで描かれているのだ。 印象派の絵画は拡大すると、形態が消え、単なる色の点の集りになるものがあるが、 ベラスケスの絵も実は、薄いかすれた乱暴に塗りたくっただけの絵具の集合に分割してしまうのだ。 光学知識で計算して描いた印象派の努力は、 200年前にベラスケスがいとも簡単に実現していたのだ。 本物の天才の画家は、スペインにしか生まれなかったのですぜ!(藁 世界一の美術館プラド美術館の一番人気のゴヤの裸体画は、 「着衣のマハ」とセットで考えるべきという高階大先生の論はもっともだが、 ゴヤが世界一だという事に異論はないが、 ゴヤのベスト3は「わが子を喰らうサトリュヌス」「砂に埋れる犬」「世界征服を企む悪のナポレオン軍」だと思う。(←タイトルを勝手に変えるな藁 ゴヤの代名詞ネタに、 「残酷なまでに厳しい人生の観察者」 「美しいものに憧れる抒情詩人ではなくて、逃れ難い人間の運命を見つめる予言者」 を追加(ってどこにだよ藁) マネはその名の通り真似王だったと理解出来た。
絵画を見るときには生き生きとした喜びが!
芸術を学ぶに当たって初めて手にとった新書。芸術を志すもの、そうでないもの、誰の心にもすっと入ってくる言葉のデッサンがすばらしい。「なるほど、面白い」とうなずきながら読み進められる。美術館を見学する際には、本書で得た知識が脳裏によみがえってくるはずである。

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 更新日 2007年10月24日   ※ 表示価格は更新時のものです!      メール      相互リンク