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戦争

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アフガニスタンに住む彼女からあなたへ―望まれる国際協力の形

[ 単行本 ]
アフガニスタンに住む彼女からあなたへ―望まれる国際協力の形

・山本 敏晴
【白水社】
発売日: 2004-08
参考価格: 1,470 円(税込み)
販売価格: 1,470 円(税込)
中古価格: 279円〜
( 通常2〜3日以内に発送 )
アフガニスタンに住む彼女からあなたへ―望まれる国際協力の形
・山本 敏晴
カスタマー平均評価:  5
国際協力に関心のある方には必見
 山本氏の理系らしい整理された文章と、シビアまでに冷静な観察眼、そして何よりも、真の国際協力のあり方を伝えようとする情熱がほとばしる力作。暗くなりがちな場面でも、ウィットに富んだ表現が、読み続ける力を与えてくれます。
Think global, Act Local
日本医療救援機構(MeRU)でアフガニスタンにいった日本人男性医師の活動記録。
表紙写真からいかにアラブの女性が迫害されているか語るのかと思っていたら、まるで違う。
信じられないほど大らか。コミック調の寸劇ドラマやちょっとエッチな話題を入れ、
「にこにこ妖怪ナジーム」、頼りない味方のムーミン、ペテン師ファウルと
登場人物も漫画っぽく描かれている。
ボランティア活動は茶化してはいけない領域であるし、事実やっている使命は重いのだが、
しかめ面してうんうん聞くより、肩の力をぬいて見わたす姿勢は受け入れやすい。

冗談のようだが、アフガニスタンでは乳児がむずかると麻薬を与える習慣がある。
小学校にすら行っていないということは一般常識もなく、自分の国がどこまであるのか知らず、
外国すべてをアメリカと考えたりするというのだ。
山本氏は衛生観念、義務教育、人口問題、環境問題、経済格差といったものがすべてボランティア活動には
絡んでくると語る。
貧しいから物資がないと思い込んでいる日本人。だがアフガニスタンは東西交流の地として
栄えた歴史が語るように、周囲の国から物資を買う経路はある。隣国イランはアラブの先進国。
皮肉にもアフガニスタンに入る外資は、外国人のいる地域(都心部)に偏る。
そしてアメリカ軍がやった大ボケボランティア。知っているつもりでまったく知らなかったことに気付かされる。
ボランティア、国際協力に興味があるならまず読んでみることをお勧めします。
本当の国際協力とは…
この本を読んで、本当の国際協力ってどんなふうなんだろうということを改めて考えさせられました。
私達が出来る具体例がいくつか書かれているので、ぜひ読んでみてください。
みんなに読んで欲しい本
泣く本というより、考えさせられる本です。まずこの本を読んでアフガニスタンという国をみんなも知って欲しいです。それから本当の国際協力とは何か考えて欲しいです。すごい読みやすくて難しくない本です。絶対に読んで欲しい一冊です。
「山本敏晴が行く」第2弾です。
第一弾、シエラレオネに続く「山本敏晴が行く」第2弾です。今回も明るく楽しくまとめてらっしゃいます。NGOが狙われるようになった原因は米軍の広報活動にあった。という事実に私はショックを受けました。つまり、米軍がイラク戦争を正当化しようとキャンペーンを実施した所、NGOは米軍の一味と現地の人が受け取ったため、NGOが満足に活動できなくなってしまったという事です。NGOにとっては,中立の立場を守る政治的な努力がより難しくなってしまいましたね。


バンド・オブ・ブラザース―男たちの深い絆

[ 単行本 ]
バンド・オブ・ブラザース―男たちの深い絆

・スティーヴン アンブローズ
【並木書房】
発売日: 2002-05
参考価格: 2,100 円(税込み)
販売価格: 2,100 円(税込)
中古価格: 735円〜
( 通常24時間以内に発送 )
バンド・オブ・ブラザース―男たちの深い絆 ※一部大型商品を除く
・スティーヴン アンブローズ
カスタマー平均評価:  4.5
第二次大戦ヨーロッパ戦線のアメリカ兵士たちの記録
第二次大戦ノルマンディー上陸後のヨーロッパ戦線に投入された第101空挺師団のE中隊。 アメリカ陸軍の中で最も強いといわれたこの中隊の兵士は、アメリカ国内で志願してきた一般の若者を中心に組織されていた。 どうして、この兵士たちが、ここまで強く戦えたのか、という動機の元に、中隊の訓練から、戦闘投入、様々な戦闘を描いたもの。 日本よりも、はるかに物質的に恵まれたアメリカで、そのように兵士を組織し、その士気を高めたのか。また、どのように彼らは戦い、また、どういう状況で能力を発揮したのかという考察をはさみながら、中隊の活動を追ったもの。
ソベル大尉が気の毒で気の毒で
嫌われ者になってしまっているソベル大尉ですが、好悪は別にしてE中隊を育てた功労者だと 認める中隊員もいるんですよね。身近にいたらわたしも敬遠したくなるキャラクタの大尉です が惻隠の情を催さずには読んでいられない部分もありました。 良い所も書かれてますが、ヨーロッパでの戦利品獲得についての実情とか捕虜の扱いとか の件にはやっぱ人間のやる事はアメリカでもソ連でもドイツでも日本でも英国でも同じな んだよなあ、と思わされました。 太平洋戦争を日本側から描写した数々の戦記、小説とは違った「からっ」とした空気の作品 になってます。だから戦争を知りたいって人が手始めに読むには入り易いかも? これだけ読めば戦争当事者の事を理解できるってモノじゃないんで、他にも色々読まれた方が いいのは間違いないですが。 上の文章イタリア抜けてましたね、イタリアもですよ。
日米の比較において
 ヨーロッパ戦線での米軍の様子が伺え、興味深い内容です。テレビシリーズ を見られた方も飽きずに読み通されることと思います。  ただ読んで感じるのは、E中隊の死傷率が150%ということでそのすさまじさ が強調されていますが、それだけ兵士の補充があったということ。孤立した太平洋の島々 で戦った日本軍は、武器も兵隊の補充もなく、死傷率は限りなく100%なのですから。 つまり全滅ということ。  一方、志願した一般市民から成る"市民軍"(職業軍人ではないということ)がいかに 鍛えられ、戦ったのかという組織論的視点を持って読むと、より楽しめる内容ではない でしょうか。
涙と感動の最高傑作
第二次世界大戦の小説は数多く出ていますが、これほど細かく兵士一人一人の様子や部隊の様子を書き記した小説は他にそれほど多くは無いでしょう、小説とDVDやビデオをあわせてみるとより深くこの本の内容に触れることができるはずです。厚くて読むのをためらうかもしれませんが一度はまると半分以上は一気に読めます。また、この本は読んでると自分もその部隊の一人のような気がしてきます。
皆さんもこの本を読んで感動とこの世界中を涙で包んだ戦争のことを忘れないでほしいと思います。
戦争小説の最高傑作
スティーブン・E・アンブローズ氏のベストセラーノンフィクション。これほど戦争を忠実に描き出した本はないといっても過言ではありません。「戦争とはどういったものか」という疑問は誰しも抱いたことがあるはず。そんな疑問の一つの答えがまさにこの作品であるといってよいでしょう。そして本を読み終わった方にも一言。この本を読み、DVDを見て、そこで終わりにしないでいただきたいと思います。そこで感じたことを訳者の上ノ畑 淳一氏が運営・管理しているサイトにも足を運んでください。きっとすばらしい経験ができると思います。

スターリングラード 運命の攻囲戦 1942-1943 (朝日文庫)

[ 文庫 ]
スターリングラード 運命の攻囲戦 1942-1943 (朝日文庫)

・アントニー・ビーヴァー
【朝日新聞社】
発売日: 2005-07-15
参考価格: 1,050 円(税込み)
販売価格: 1,050 円(税込)
中古価格: 498円〜
( 通常24時間以内に発送 )
スターリングラード 運命の攻囲戦 1942-1943 (朝日文庫)
・アントニー・ビーヴァー
カスタマー平均評価:  4.5
起こるべくして起こる運命の攻防戦
スターリングラード攻防戦と言えば、凄惨な市街戦や独ソ首脳のエゴによる戦い、 あるいは、ソ連軍の狂気のような兵士の使い方、独第6軍の悲劇と言ったことが思い浮かぶだろう。 本書では、徐々にそこに行き着く要因を詳細な取材によって、 バルバロッサ作戦(ソ連侵攻)・ブラウ作戦(1942年夏季攻勢)から遡り、 追っている戦史書である。 独ソの将官・兵士や一般人など様々な証言で組み立てられ、 そこに著者なりの解釈も加わり読み応えのあるものとなっている。 興味深いのは、軍人として評価の高いマンシュタイン元帥についての記述で、 第6軍の悲劇を招いた張本人としても描いている。 スターリングラードは現在ヴォルゴグラードという地名になっているが、 歴史の証人としてこの地名が復活して欲しいものである。
グイグイ引き込まれる戦史ノンフィクション
第二次世界大戦の転回点となった、スターリングラードの戦いを
克明に描いた本書。

真珠湾攻撃やミッドウェー会戦ならまだしも、最初は
スターリングラードの戦いなんてあまりイメージが湧かないと
思っていたけど、本書はとても読み易いノンフィクションに仕上がってて、
あまり戦史に詳しくない方が読んでも興味深い作品になっていると思います。

淡々とした語り口が逆に戦争の悲惨さを感じさせ、
文章にたくさん引用されている前線の兵士たちの手紙や証言といった
生の声がそれに一役買っています。

単なる戦史ものの枠を超え、戦争が本当に恐ろしいということ、
人が犯してきた愚行の数々など、歴史を振り返る上で色々
考えさせられる内容でした。
たった60年前にこんな狂気の沙汰が行われていた
 両軍あわせて200万人が対峙し、最終的に包囲されたドイツ軍側だけでも25万人を超えるという史上最大の作戦がスターリングラード攻防戦だ(陸海空の自衛隊を併せても約20万人)。

それはヒトラーとスターリンという独裁者の狂気によって始まり、狂気によって深刻な被害がもたらされた。石油の出るカフカス地方奪取に失敗した時は戦争を終わらせなければならないと将軍たちに伝えていたヒトラーは、カフカス奪取が不可能になると、スターリンという名前を冠した都市を奪取することで、象徴的な勝利を狙うことに方針転換する。国の宝ともいうべき第六軍に満足な防寒具も与えないまま。

 一方で、赤軍を自ら粛正してまったことで、弱体化させたスターリンは逆ギレして「1歩たりと後退するな」「恐怖に駆られる者、臆病者はその場で射殺する」という命令を出す。これによって、ソ連軍は脱走兵を射殺する第二戦列を組織し、退却しようとした部隊があれば機関銃を浴びかけたという。こんな無法なことが60年前に行われていたかと思うと、信じられない気がする。
ロシア人補助兵
独ソ戦の分岐点となったスターリングラードの戦いを詳細に描いた作品
です。
従来からの資料を纏めた感じで新しい解釈等は有りませんが、驚かされるのは、本来は副次的な目標で有った都市スターリングラードが、ヒトラーとスターリンの思惑により決戦の場と変わっていく事です、その後は、多くの人命の浪費が繰り返されてゆきドイツ第六軍の崩壊、降伏となります。
30万人の捕虜の内、戦後9千人しか祖国ドイツの戻れなかった話は有名ですが、ドイツ兵の中には50,000人ものロシア人補助兵がいた事は知られていませんでした、そしてだれも捕虜になっていない事も。
戦略、戦闘だけでなく、飢えて死んでゆく市民 胴体に爆弾を付けドイツ戦車にぶつかって行くソ連軍用犬の話等読ませる話が多い本です。
戦況を理解できる地図や写真が少なく、広い地域で百万を超える軍隊が戦った状況が分かりずらく何度も読み直す事になりました。

文庫本になって求め易くなりました、お薦めできる本です。


ベルリン陥落 1945

[ 単行本 ]
ベルリン陥落 1945

・アントニー ビーヴァー
【白水社】
発売日: 2004-07
参考価格: 3,990 円(税込み)
販売価格: 3,990 円(税込)
中古価格: 2,049円〜
( 通常24時間以内に発送 )
ベルリン陥落 1945 ※一部大型商品を除く
・アントニー ビーヴァー
カスタマー平均評価:  4
第三帝国の黄昏を冷静に描く
多くの書物が取り上げ、最近の映画「ヒトラー最後の12日間」でも描かれたベルリン攻防戦の最終局面。多くの証言や引用を用い、多角的に第三帝国最後の攻防を描写している。ベルリンの市街戦は言うに及ばず、特にソ連軍の侵攻により多くの被害を被った東プロイセンの状況やオーデル戦線、ハルベ包囲網突破の実情が生々しく描かれている。凄惨な戦闘の中、犠牲になった多くの市民や兵士の遺骨は今でも発掘されるという。この犠牲を強いたナチス政権の無能ぶりは明白だと締めくくるビーヴァーの意見に共感を覚えた。読み応えある一冊。
戦史だと思って読むと...
タイトルからして戦史に興味を持つ人が手に取るのではないかと思いますが、そういう興味は満たすには少々物足りないのではないかと感じました。ソビエト軍の内情についての記述など興味深いですし、末期戦に興味のある人にとって馴染み深い部隊が登場するのは喜ばしいのですが、どちらかというとツッコミを入れて楽しむ箇所のほうが多いかもしれません。
個人的な感想としては、巻末で解説の人が持ち上げているほど見るべき点は無いように思います。兵器に関する訳注はいい加減で頂けません。訳語も一部ユニークなものがあり、変な意味でおもしろいです。
ボリュームの割には安価だと思いますが内容に見合っているかは評価が分かれるところでしょう。
小説としては最高なのだが・・・
 文章が上手で、地図も見やすい。 大冊ながら一気に通読できる。
だが戦史・外交史としてはいただけない。 4号戦車をしばしばティーガーと誤記したり、FW189偵察機をFW190戦闘爆撃機と混同したりしている。 三大国の秘密会談の場面ではまるでスターリンやチャーチルが著者に本心を打ち明けたかのような記述が見られる。 あくまで小説であって論文ではないのだが、出版前に原稿を専門家に校閲して貰っていればなあと思ってしまう。 それでも読みごたえ十分。 買って損はないと言える。
イラクの米兵も同じような思い込みの中にいるのではないか?
 赤軍の戦争状態が長引くにつれて、スターリンは「戦地妻」の容認に踏み切ったが、そうした「戦地妻」はドイツ女性へのレイプに対して「わが軍兵士のふるまいは、絶対に正しい」と言い放つ(pp.72-75)。これなんかは、イラクの刑務所で囚人たちを裸にした写真に納まった、アメリカ軍の若い女性兵士を思い出させる。赤軍の兵士たちは「ヨーロッパをファシズムから解放する道徳的使命を引き受けたからには、個人のレベルでも政治のレベルでもまったく思いのままにふるまうことができると」(p.76)思い込んでいたに違いないとしているが、イラクの米兵も同じような思い込みの中にいるのではないか。

 ビーヴァーによると、赤軍兵士のドイツ人女性に対するレイプは4つの段階に分けられるという。第一段階は、ドイツに攻め入り、その領内の生活水準の高さを知った赤軍の兵士たちが怒りを燃やして、その怒りの矢を女性に向けていた段階。この段階のレイプには激しい暴力を伴っている。第二段階はやや落ち着いたものの、性的な戦利品として扱った段階。

 次の段階はドイツ人女性の側からの接近として考えられる。レイプに暴力が伴わなくなれば、飢餓が進行する中であれば、特に食べさせなければならない子供をかかえている女性は、食物と交換で積極的に春をひさぐ段階だ。第二次大戦期の米軍兵士にレイプが必要なかったのも、大量にタバコや食料を保有していたからだ、としている。この段階でレイプと性的共用の区別はあいまいになり、最終的な第四段階では、「占領地妻」として同棲するようになっていったという(p.607)。
かつて、そしていまも語られる神々の黄昏
ベルリン。かつてはパリすら凌駕すると謳われた都市。その悲劇的な終焉は、ある種の暗い魅力で人の心をざわつかせずにはおきません。
なんとなれば、物書きこそ魅入られるというものではないでしょうか。
ノンフィクション/フィクションを問わず数多くの作家、売文家、劇作家、漫画家、フェミニストらが、この第三帝国帝都の最後の幕間を自らの著作としました。

スターリングラードに関する著作で高い評価を得た著者が、この主題を扱うことになるのも当然の成り行きでしょう。
実際、読みやすく地図も判り易いのですが正直な所、目新しさを感じませんでした。
先にコーネリアス・ライアンによる66年出版の「ヒトラー最後の戦闘」という名著が存在するのですから、何らかのアドバンテージが欲しいところです。もちろん、60年代に知りえなかったソ連側の情報などは興味を引くものではありましたが、この価格を考えると相応だったかは疑問です。とはいえ、「ヒトラー最後の戦闘」は絶版のまま。第三帝国の最終局面を知るのには現在のところもっとも良い本かも知れません。


私は貝になりたい―あるBC級戦犯の叫び

[ 単行本 ]
私は貝になりたい―あるBC級戦犯の叫び

・加藤 哲太郎
【春秋社】
発売日: 2005-08
参考価格: 1,680 円(税込み)
販売価格: 1,680 円(税込)
中古価格: 1,000円〜
( 通常24時間以内に発送 )
私は貝になりたい―あるBC級戦犯の叫び ※一部大型商品を除く
・加藤 哲太郎
カスタマー平均評価:  5
わたしは戦争反対です。
 戦争を知らない世界でうまれました。 生まれてくる魂死んで逝く魂 どこがちがうのでしょうか?  これからの人達は戦争を知らない人のほうが圧倒的に多い。 加藤さんのような作品がベストにはいるということは、うれしいというと 御幣がありますが、大切かとおもいます。 bc級戦犯とはどのような人なのかがよくわかります。  昔映像化されたものを見たようなきがしますが。 とにかくこの作品を戦犯とは戦争とはとつぎつぎにつきさしてゆく 言葉を主人公は貝になりたいと言わしめた、愚かで正直で人間的 標準てき人が刑にしょされるというのは、何回も考えを私達読者に 戦争反対と大きな行動をしなくても、こころに刻みこませることができたの ではないでしようか。  一読推薦いたします。ぜひ読んでください。

東條英機と天皇の時代 (ちくま文庫)

[ 文庫 ]
東條英機と天皇の時代 (ちくま文庫)

・保阪 正康
【筑摩書房】
発売日: 2005-11
参考価格: 1,260 円(税込み)
販売価格: 1,260 円(税込)
中古価格: 980円〜
( 通常24時間以内に発送 )
東條英機と天皇の時代 (ちくま文庫)
・保阪 正康
カスタマー平均評価:  4.5
歴史へ向かう態度について示唆されるところの多い名著
著者の著作の魅力は、当時の権力者から末端の関係者までを含む膨大な 当事者達の「声」をベースにして、いかに歴史の実相を描き出すかにあ ると思います。 単純な指導者批判や讃美、あるいは現在の基準で大上段に過去を総括し て裁くようなことは注意深くさけられています(ところどころ個人的な 思いがあふれる箇所もありますが・・・)。 冷静に今に歴史を教訓として生かすために、東條英機の苦悩に迫ること で彼を指導者としてかかえることになった日本の政治的、組織的、精神 的背景や状況が、証言やメモを確認しながら掘り起こされ考察されてゆ きます。東條自身の苦悩がひしひしと伝わる名著です。 公や組織の中で状況と相対する形でしか個人にとっての歴史が現前する 場はないというごく当たり前の原則をふまえ、できる限りその状況に迫 ろうとする著者の態度にすなおに共感できます。 会社等でこれから人の上に立とうする若いリーダーさんにもおすすめし たい。
真実を知らなければ
日本がなぜ戦争に至り、敗戦したのか、非情に綿密な取材により、正に歴史の紐を解くかのごとく書かれています。そこには、血の通った、苦悩する一国の指導者”東條英機”がリアルに描かれており、左派の方に言わせると「美化しすぎだ」と言われるのかもしれません。ただ、私にはそうは思えなかった。ここに書かれていることが事実なのだと思えた。靖国神社問題などで、戦前の日本に興味を持たれた方に是非とも読んで欲しい本です。
現代、そして未来への教訓として
 この本は単なる東條英機伝ではない。太平洋戦争、そして大日本帝国を語る上で重要な歴史資料である。東條英機という人物をとおして彼が生きた当時の政治状況、軍部の実態などが詳細に描かれている。  その中で興味深かったのが、当時の日本の軍隊は長州出身者を中心とした軍閥にすぎず、有力者の死によって長州閥が衰退したあとも軍閥としての性格は基本的に変わらなかったということである。陸・海相の現役武官任命制を原則化し、政治の側からの軍部介入を拒否したことで、逆に軍部による政治支配を招いて戦争の道に足を踏み入れることになったのは、日本にとって悲劇的なことである。  このことからわかることは、軍隊というのは国家権力のなかにあって単なる武力集団でしかなく、国民の安全と利益を守る集団とみなすには文民統制(シビリアンコントロール)が機能していなければならない、ということである。近年、東條英機を擁護する論調が出てきていて著者もそのことをしきりに危惧しているが、そのようなことは近代日本の欠陥を容認することであり、国民に対して無責任なことである。たしかに大日本帝国を清算する使命を負わされたということについては気の毒だったと思えるが、そのことで彼が行ったことが正当化される根拠はどこにもないのである。  折りしもタイで軍事クーデターが起こった。彼ら(軍部)が果たしてタイの人びとの安全を保障しうるものであるか、語らずとも答えは出ている。
東條英機について、よく分かります
東條英機は、日米開戦が決定された際の最高執政責任者である。 日米開戦に至る当時の意思決定プロセスに言及した本は多いが、東條英機の人物そのものに迫った本は少ない。 当時の日本の政体から考えても、独裁者など出現しようも無いのであるが、よく知られていないばっかりに独・伊の指導者と同じ括りに放り込まれられがちである。 私も、本書を手にとるまでは「日本と日本国民を、避けられたかもしれない危険に敢えて近づかせた人」という印象が強かった。 一体どういう人物だったのか、著者に尋ねるつもりで本書を手にとった。 読後の印象を散文的に記すと、次の通りである。 彼はあくまでも軍政の専門家でしかなく、国民経済と軍備のバランスを考えながら外交交渉や総力戦の準備を指導する、現代的な意味での政治家・国家指導者の器ではなかった(そういう彼を最高執政責任者に選び出してしまう、セレクション・システム自体が、大掛かりな欠陥システムであったように思われた)。 もし彼が、かかる有事の時代に居合わせなければ、世間から「頑固な軍政家」として知られただけで終っていただろう。宇垣一成や田中義一のような政治的野心も、持ち合わせていなかったであろうから。 在世していたこと自体が、国家間紛争を招き開戦をもたらすような、発火性というか害悪を帯びた人物では無かったように思われた。
名著
客観的、主観的その両面から書かれている由緒正しき本。 左翼的でなく、アメリカの批判するところは批判し、右翼的でもなく、日本の過ち、間違えていたところはきっちりと批判する。 非常に近代史を勉強する上で為になる本だと思います。 何より、筆者が集めた証言、資料の多さに脱帽しました。

バルバロッサ作戦〈上〉―独ソ戦史〈上〉 (学研M文庫)

[ 文庫 ]
バルバロッサ作戦〈上〉―独ソ戦史〈上〉 (学研M文庫)

・吉本 隆昭 ・パウル カレル
【学習研究社】
発売日: 2000-09
参考価格: 725 円(税込み)
販売価格: 725 円(税込)
中古価格: 180円〜
( 通常24時間以内に発送 )
バルバロッサ作戦〈上〉―独ソ戦史〈上〉 (学研M文庫)
・吉本 隆昭
・パウル カレル
カスタマー平均評価:  5
戦争の中の戦争
本書は1941年の独ソ開戦から43年のスターリングラード攻防戦までを戦闘面を中心に叙述したノンフィクション戦記である。この続編は「焦土作戦」となる。「バルバロッサ作戦」を読むと、独ソ戦の凄惨苛烈ぶりがよく分かる。これほど大規模にして激烈な戦争はかつてなかったし、これからも多分ないだろう。大戦争などという表現では追いつかない。古代ペルシャ戦争も、ペロポネソス戦争も、ポエニあるいはハンニバル戦争も、あるいはナポレオン戦争も大戦争かもしれないが、独ソ戦はそれらをはるかに凌ぐ。まさに戦争の中の戦争といってよい。 現代のドイツ人もロシア人も、こんな戦役を戦い抜く根性はもはやあるまい。戦後日本人が今や日露戦争も大東亜戦争もできないのと同じである。 全体にかなりの迫力で、当時のドイツ軍の強兵ぶり、ソ連軍の粘り強い戦いぶりともに鮮やかな印象で読者に刻まれていく。当時のドイツ軍の装備や編成には先進的な部分と意外に古ぼけた部分とが混在していたようだ。また膨大なソ連を全面征服するには人的にも物的にも国力不足だったようだ。しかし敗北したとはいえ、戦史に圧倒的な記憶として残る戦いを遂行したドイツ民族にはやはり驚きを禁じ得ないのである。
独裁者の弱気
フランスを占領したドイツ第三帝国の次のターゲットは東の大国ソ連。軍事的天才であり独裁者であったヒトラーの発案によるバルバロッサ作戦は、ポーランドやフランスで大成功をおさめた電撃戦を用いた大胆なものであった。ソ連の心臓部モスクワを直接攻撃するための戦略爆撃機を持たないドイツにとって、突破力の優れる機甲部隊を突進させ、ソ連軍の混乱に乗じて短時間でモスクワを占領できなければ作戦成功が望めないことは、誰の目にも明らかであった。しかしソ連領土深くに突出した機甲部隊がソ連軍の強力な防衛軍によって壊滅されることを恐れたヒトラーは、前線にいた元帥達の反対を押し切ってモスクワまであと一歩という攻撃部隊を停止させてしまった。「細心に準備し、大胆に実行する」という軍事行動の基本原則を忘れ、さらに撤退し続けるソ連軍を見て自己の戦力を過信してしまったヒトラー。かつて多くの軍事指導者達が犯してきた過ちが再び繰り返されてしまったのである。本書は著者の創意工夫により、当時の戦場の地理的関係を知らずともその戦闘の流れを理解できる好著である。そして何よりも、軍事(国家)指導者の優柔不断と弱気が作戦にどれ程大きな影響を与えうるのかを知るための好材料でもある。
リアリティあふれる描写
ドイツ陸軍というと、電撃戦、非常に機械化された装甲軍団というイメージがある。独ソ戦前半のドイツの勝利は、そういった装備面での優位性が大きくものをいったのではないか、と勝手に思い込んでしまう。しかしこの本を読むと、そのような幻想はなくなってしまう。実情はソ連にはT34やカチューシャロケットなどの優秀な兵器は多く、また相対的にドイツの戦車の性能はさほど高いものではないことが分かる。行間から読み取れることは、戦場でのドイツ軍の運用(もしくは戦術)の優秀性が、緒戦から中期にかけてのドイツの進撃を支えたのではないか、ということだ。もちろんこれは私の解釈であり、人によっては違う見方もあろう。著者はその描写に「客観性」ということを非常に重視して書いており、読み手によっていろいろな理解を生むことができるのはこの本の魅力であろう。

戦争初期のドイツ軍の快進撃は比較的スムーズに読めるものの、中盤に差し掛かるころの凄絶さは、読み手にある種の重さを与える。秋は道路は泥濘と化し補給が途絶し、冬は冬で冬将軍によって兵士の手足は凍傷にかかる。凍傷の手で銃を取り、機動戦を行うドイツ兵。文章が客観性に富むだけに、よけいにその凄絶さが際立つ。この本の続編の「焦土作戦」も必ず読もうと思っている。
ルーマニアおじさん:ドイツの司馬良太郎?
 この本は、独ソ戦の1941-1942スターリングラード攻防戦まで描く”バルバロッサ”の第1巻目である。

 私は、この本はドイツ人の”司馬良太郎的作品”と考えている。ここでいう”司馬良太郎的作品”とは、歴史の大きな流れの中で個々の登場人物がどのように生を全うして生きたか、あるいは死んだかを巧みに体系的に表現し、なによりこれを読むとどこかで自分の生き方、あり様に思い当たることがあるという既視感がもってしまう小説のことだ。

 さて、この本の良さを上げるとしたら、北はスターリングラード南はオデッサまで至る膨大な戦線での闘いを、上手い具合に書いていることである。私も同時期のルーマニア王国軍の戦史を研究しているが、この”上手くかかれて”というところがまさに脱帽である。焦点になる部分を巧みに切り取って、その継ぎ目を感じさせないように書かれているのだ。

 ただ、忘れてならないのは、この本は小説であり、外務省に勤務した人物が戦後に書いた点である。多分に”ドイツ人は義務に忠実で、懸命に頑張った”という風に書いてあるが、そのあたりは多分に見びいて読むと良い。

 最後に、この本の翻訳について書きたい。この翻訳は原著の魅力を如何なく発揮し、その上で別の小説を作り出すほど巧みな翻訳といっても良い。

 知らずに時を忘れ、そして知らずに読みふける本とはまさにこのことだろう。


擲弾兵―パンツァーマイヤー戦記 (学研M文庫)

[ 文庫 ]
擲弾兵―パンツァーマイヤー戦記 (学研M文庫)

・吉本 隆昭 ・クルト マイヤー
【学習研究社】
発売日: 2004-03
参考価格: 1,260 円(税込み)
販売価格: 1,260 円(税込)
中古価格: 690円〜
( 通常24時間以内に発送 )
擲弾兵―パンツァーマイヤー戦記 (学研M文庫)
・吉本 隆昭
・クルト マイヤー
カスタマー平均評価:  4.5
パンツァー・マイヤーの戦い
パンツァー・マイヤーとして知られる著名な武装SS指揮官が自らの戦中・戦後の戦いについて綴った名著です。おそらく小林源文氏の劇画の元ネタだと思います。 本書をもって武装SSの全てが分かったように思うのは誤りだと思いますが、武装SSの一つの真実を示していることは事実だと思います。この時代の戦史に興味を持つ人には是非読んで欲しい一冊です。文庫化もされましたので、価格的に敷居の高い人にはそちらをお勧めします。 一つだけ残念なのは、フジ出版社版にあった武装SS各師団の師団マークや編成についての付録資料が無くなっていた点です。
武装SSの真実がここにある
武装SSについては、捕虜虐殺への関与とかユダヤ人虐殺への関与などがとりざたされてますが、本書ではまったく関係のないことが記載されております。例えば、ゼップディートリッヒを肉屋と言ってこきおろしていた国防軍将官の言がありますが、これも本書では否定されております。 ヒトラーユゲント師団は18歳くらいの志願兵からなり、これも普通の少年が高い士気の元、最後まで戦い続けたことがわかります。 また、フランスのレジスタンス活動には否定的で、米軍の捕虜になった武装SSや摘弾兵は即銃殺されていた等の事情も記されてます。 武装SSを非難する方には読んでいただきたい書です。これを読むとドイツ国防軍と同様の軍隊であったことがわかるはずです。
信念の元に戦う男の物語
この本は以下の点で私には新鮮だった。
�@欧州戦争は欧州地図の上に戦略集団(軍、軍団、師団等)がどう動いた
かということしかイメージになかったので、こうしたドイツ軍の個人が
どう戦ったかということを初めて具体的に知った。
�A戦時中はもちろん、戦後も敵のみならず味方(ドイツ国防軍)からも

貶められた所属部隊(武装SS)のために戦犯となってからも生き抜いて
戦い抜いた軍人がいたということ。

日本軍の場合、変に被害者ぶったり名誉のために死んだ軍人はいたが、
生きて戦いぬいた人はあまり記憶がない。
だからこの人は偉いと単純に言うわけではないが、やはり死ぬよりは
生き抜いて戦い抜くほうがその人にとってはつらいと思う。

自分にごまかしがない分、最後はやすらかだっただろう。

しかしやはり自叙伝であり、きれいごとチックなことも散見されるため
総合で星三つ。
独将校の見た第二次大戦
本書の特徴は優れた戦術家であり、職業軍人であったドイツ将校が描く第二次大戦の実体験記としての迫力である。その戦闘シーン描写のすさまじさはどのようなフィクションでも凌駕できない迫真に迫っている。同時に戦力の集中や敵をサプライズさせる突進、追撃戦による戦果拡大など、ブリッツクリーグの本質を分かりやすく実例で説明している。最後に武装SS師団の師団長という立場を問われることになる訳だが、一貫して優れた軍人としての誇りを失わない点に感心させられる。
常に先鋒を務めた勇将の戦記
 生粋の職業軍人が自らの体験を率直に語った本。 政治的な問題には疎く、文章も上手ではないが故に臨場感あふれる内容となっている。 戦史研究科や評論家の著書とは長短補う意味で一読して損はない。 著者にはナチス親衛隊という負い目は感じられない。 自分は軍人として正々堂々と戦ったと述べており、またそれは事実であろう。 最後にフジ出版社の旧版にはなかった1点の写真が印象的である。 戦後に家族がマイヤーと撮ったものだが当時ドイツ国内でも旧ナチス批判が強かったにもかかわらず家族はマイヤーを誇りに思っているのがよくわかる。


特攻隊員の命の声が聞こえる―戦争、人生、そしてわが祖国 (PHP文庫)

[ 文庫 ]
特攻隊員の命の声が聞こえる―戦争、人生、そしてわが祖国 (PHP文庫)

・神坂 次郎
【PHP研究所】
発売日: 2001-08
参考価格: 460 円(税込み)
販売価格: 460 円(税込)
中古価格: 111円〜
( 通常24時間以内に発送 )
特攻隊員の命の声が聞こえる―戦争、人生、そしてわが祖国 (PHP文庫)
・神坂 次郎
カスタマー平均評価:  4.5
自分が同じ立場であったとしたら・・・と思いながら読むと・・・
 特攻「特別攻撃」という作戦は、日本の戦術の中にはないものであった。たとえ可能性は低くても、「必ず死ぬ」作戦は、邪道とされていた。  それが、「通常の作戦」に変わっていってしまった。  戦争である以上、死はつき物であるとしても、誰も、好んで死のうとは思うまい。死を避けるために訓練をし、作戦を練るのだろう。  それが、必ず死ぬことを前提とした作戦になった時、「死刑」に等しい命令になる。  これは、理不尽であり、残酷である。  これを、もし自分が同じ境遇に置かれたらどうするのか?と考えると、かなり深刻である。  この特攻隊員に対する評価が、「軍神」から「侵略主義の象徴」と180度変わってしまったことは、様々な思いを持ちつつも、純真に日本を守ろうとした人たちへの冒涜であろう。  まずは、正面から彼らに向き合うことであろう。
「今日我生きてあり」と共に
神坂氏の「今日我生きてあり」と共に読むと、より作者の思いというか、とりまく環境などがわかると思う。
「今日われ生きてあり」をこれより先に読むべし。
神坂氏が戦後ながらくの沈黙を破って書いた衝撃・快哉の書「今日われ生きてあり」。本書はその反響や補遺からなる続編なのでまずは「今日われ」を先に読むべし。特攻隊に関する戦後の(誤った)論調は最近小林よしのり氏の「戦争論3」で再びスポットライトがあてられてますが、同書を読んでよりつっこんで知りたくなったひとはこの著者の本にはきっと何か感じるものがあるはずです。

SAS戦闘員―最強の対テロ・特殊部隊の極秘記録〈上〉 (ハヤカワ文庫NF)

[ 文庫 ]
SAS戦闘員―最強の対テロ・特殊部隊の極秘記録〈上〉 (ハヤカワ文庫NF)

・アンディ マクナブ
【早川書房】
発売日: 2000-07
参考価格: 735 円(税込み)
販売価格: 735 円(税込)
中古価格: 84円〜
( 通常24時間以内に発送 )
SAS戦闘員―最強の対テロ・特殊部隊の極秘記録〈上〉 (ハヤカワ文庫NF)
・アンディ マクナブ
カスタマー平均評価:  4.5
ヤンキーコゾウども、読め!
筆者は家庭環境からか、グレて幼い頃から盗みなど犯罪行為を繰り返していた不良だった。 しかし、警察に逮捕されたことをきっかけにして、このままじゃダメだと思って軍隊に入る。 軍隊で努力して才能を発揮し始め、そして選抜試験を受けて特殊部隊に入った。 要約するとそういう感じです。 努力の大切さというものを教えられました。 この本によると、撃ちまくるというのは良くないことなんだって。 弾がすぐ無くなるし、当たらない。 SASの対テロ部隊の訓練は全て実弾で行われている。 自衛隊の対テロ部隊ようにレーザーが出るモデルガンで人形を打つというようなクダラネえ戦争ごっこなどしない。 ここらへんは一流だなぁと感じだ。
不向き
専門用語をもう少し、分かりやすくしていれば……というのは初心者だからなのだろうか、仮にそうしたなら上中下巻販売になったのは確実。 それほど覚えることが多い。SASのすごさというのはそこからでも伝わってくる。 ただイギリス人らしいジョークが非常に良いバランスを生んでいる。 面白おかしい日常から非現実とも思える戦闘の日々とのギャップが、より本書に引き込む魅力となっている。 上下巻を読んで情景が思い浮かばない。というのは正直な感想。おそらく、日本人は戦争というものをTVでしか見たことが無いから。というのは一因だと思う。 ただ純粋にミリタリーマニアだという方以外には難しいかと……
英国の装甲車に紅茶が2ガロン積んであるって知ってた?
世界にはまだまだ知らないことが山ほどあるし、こうした本を読むと違う視点で物を見られるようになる、という典型的な本。軍事関係にはあまり興味のない人でも面白く読める。なんといっても掴みが上手い。
自伝的に語られる物語の中で我々が絶対に知り得ない「現場」というものを飽きずに疑似体験できる面白さは、なんといっても彼の語り口にあるだろう。

作者はロンドンの下町の極貧の生まれ。中学へ行くまで革靴を一度も履いたこともなく、読み書きすら7歳児程度であったという。そこから自分の意志で這い上がり、これだけの物語を語りうる人間に成長していく過程を描いたこの本は一級の自伝という側面も持っている。

上巻では作者の子供時代から、陸軍への入隊、北アイルランドでの軍務、厳しい選抜試験、訓練につぐ訓練の末に隠密行動のエキスパートとなっていく課程が、英国人らしいシニカルなユーモアを交えて臨場感たっぷりに語られる。

SASのトレーニングセンターのあるウェールズのブレコンは英国カントリーインテリアの超有名ブランド、ローラ・アシュレーのマナーハウスがある場所でイングランドでは最も人気の高いカントリーサイドの一つ。夏場は乗馬や優雅なファームステイを過ごす観光客でうなるような場所だ。そうした観光客を横目で見ながら、20kg近いザックを背負って、ブラックマウンテンを何日も走り抜ける試験の模様を読んだときには、この本を読んでから行けば別の感慨があったことだろうと心から思った。縦走訓練の前に近隣住民を集めて「動物(訓練兵)に餌を与えないでください。彼らのためになりませんから」というインフォメーションをする下りなど爆笑物の逸話に事欠かない。

とはいえ、ハリウッド映画のドンパチ系の戦争物語のノリを期待する人にはダメかも。
巻頭に現場や装備品の写真がかなりの点数載っているのも秀逸。
S(サッと) A(穴ほって) S(す通り)
逃げる事が専門のSAS戦闘員。敵に背をみせながらササッと逃げるその姿は、まるで「負け犬」(別に、犬を非難してる訳ではないので誤解しないように)。SASの隊員たちの殆どは、未成年らしい。だから、逃げるのさ〜・・ああ・・逃げるのさ〜。
SAS隊員の記録
150万部を売り上げた「ブラヴォー・ツー・ゼロ」でイギリスのベストセラー作家となった著者のノンフィクション作品第2弾。本書は前作で描かれていた湾岸戦争以前のイギリス陸軍特殊部隊(SAS)での手記。

今まで決して明らかになったことの無い、SAS内部の事情を一隊員である筆者の目を通して細部にいたるまで詳しく書き連られている。

軍隊独特の専門用語、武器名称等予め多少の予備知識が必要となるが、興味深い内容なので一気に読み進めることが出来る。

サッチャー首相をはじめイギリス・ロイヤルファミリーもSASの大ファンで、ダイアナ妃がヘアスタイルを変える原因となったハプニングのくだりは面白い。


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 更新日 2007年10月24日   ※ 表示価格は更新時のものです!      メール      相互リンク